現在、多数のF-15戦闘機が配備されている航空自衛隊の小松基地。今後、ステルス機であるF-35の導入が計画されており、様変わりしそうです。
防衛省は2023年11月、航空自衛隊小松基地の周辺自治体に対し、同基地に2個飛行隊分のF-35Aと、F-15能力向上型を配備する計画の詳細を示しました。
飛行教導群のF-15戦闘機(画像:航空自衛隊)。
小松基地は現在、第303飛行隊、第306飛行隊、飛行教導群が拠点としており、これら全ての部隊にF-15が配備されています。小松基地では例年航空祭が開催され、F-15を多く見られる基地として知られています。飛行教導群は、戦闘機の訓練で敵役を演じる「アグレッサー」と呼ばれる部隊で、パイロットはかなりの精鋭と言われています。
航空自衛隊で最新の戦闘機となるF-35Aは、三沢基地(青森県三沢市)の第301飛行隊、第302飛行隊に導入が進んでいます。防衛省は昨年、航空自衛隊で3つ目のF-35A飛行隊を小松基地に配備する方針を示していました。
防衛省は、有事における航空優勢を獲得・維持するためには、高い能力を持つF-35Aを速やかに整備することが必要と指摘。航空自衛隊で4つ目のF-35A飛行隊についても、小松基地に配備する方針を示しました。
4つ目のF-35A飛行隊を小松基地に配備する理由として、広大な訓練空域を活用でき、飛行教導群と連携した訓練が可能になることをあげています。また、既存のF-35A飛行隊と同一基地に配備することで、要員の養成や基地の基盤活用といった面でも利点があるとしています。
最終的に、小松基地にはF-35Aの2個飛行隊(40機)が配備され、F-15の2個飛行隊を更新する予定。
小松基地へのF-35A配備は、2025年度から開始される見通しです。1個飛行隊分の20機を2027年度までに配備し、2028年度から2個目の飛行隊への配備が始まります。飛行教導群向けのF-15能力向上型は、2023年度から2027年度にかけて配備される予定です。