新型車両は暖房効率も向上

 JR東日本は、2026年秋頃から中央本線(高尾~塩尻間)・篠ノ井線(塩尻~篠ノ井間)・信越本線(篠ノ井~長野間)に新型車両E131系200番台を導入します。新型車両は現行車両の211系より、環境性能や快適性が向上しますが、全ての座席がロングシートになります。

新型車両の導入目的や今後の運用、車内設備などについてJR東日本に聞きました。

中央本線の新型車両、なぜ「ロングシート」に?今秋から普通列車...の画像はこちら >>

 E131系は、2021年から房総地区や宇都宮線・日光線、相模線、鶴見線、仙石線などに導入されている車両です。中央本線・篠ノ井線・信越本線向けのE131系200番台は、現行車両の211系を踏襲したカラーリングに。前面デザインは沿線の自然を表現したドット柄となっています。

 現行車両の211系は片側3扉で、一部の編成にボックスシートがありますが、E131系200番台は片側4扉、全てロングシートとなります。1人あたりの座席幅は、211系の約440ミリから460ミリに拡大し、快適性が向上します。

 空調装置の改善も図られており、「211系と比較して暖房効率を向上させている」(JR東日本八王子支社)といいます。今後は3両固定編成が20編成(計60両)が導入予定。3両固定編成を併結・分割することで、現行の211系と同じく、利用状況に応じた柔軟な輸送力の調整が可能です。

 E131系200番台は、これまでに投入された他線区のE131系と異なり、車内のドア上に設置されている案内表示がLCD(液晶ビジョン)ではなく、LEDとなりました。

 新型車両の詳細について、JR東日本八王子支社に聞きました。

新型車両は富士急行線へも乗り入れへ

――中央本線・篠ノ井線・信越本線に新型車両を導入する目的・背景について教えてください。

 211系は経過年数が40年と長く、故障も増加傾向にあるため、他の車両の予備品確保を目的として、新型車両を投入することにしました。

――なぜ新型車両は全座席をロングシートとしたのでしょうか?

 ロングシートは車内の通路が広く、大きな荷物を持ち込んだ場合でもスムーズな乗降を可能とするためです。また、乗車定員が増え、混雑時に車内の中ほどからの移動もスムーズになるためです。

――新型車両はドア上の案内表示器がLCD(液晶ディスプレイ)ではなく、LEDになっていますが、なぜ液晶ビジョンを採用しなかったのでしょうか?

 線区や使用条件などを総合的に勘案した上で決定しています。

――新型車両は富士急行線やJR東海管内に入線するのでしょうか?

 現行ダイヤでは、211系が富士急行線に乗り入れており、E131系についても同様に乗り入れる予定です。2027年春時点では、JR東海管内への乗り入れ予定はありません。その後については現時点では未定です。

――211系には3両固定編成と6両固定編成がありますが、今回投入する新型車両はどちらを代替するのでしょうか?

 主に中央本線で使用されている211系6両固定編成の置き換えを目的として投入します。

――今回投入される60両(3両×20編成)の新型車両では、211系を完全に代替するには数が足りませんが、新型車両の追加導入はあるのでしょうか?

 今後検討していきます。
※ ※ ※

 新型車両の導入により、風光明媚な中央本線の普通列車からボックスシートの車両が減ることを惜しむ声もあがっていますが、ふだん利用する通勤・通学客にとってはロングシートの方が好ましい面もあるようです。

【図】これが中央本線の「新型車両」と「現行車両」の比較です

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