東京都交通局は都営新宿線の本八幡駅に設置したホームドアの使用を開始しました。今後も順次整備を進め、全21駅への早期設置を目指します。

駅の順番通りにホームドアを順次設置

 東京都交通局は2018年4月28日(土)、都営新宿線の本八幡駅(千葉県市川市)に設置したホームドアの使用を開始。ホームドアが動いている様子を報道陣に公開しました。

都営新宿線のホームドア「全駅設置」スタート! 1番手は本八幡...の画像はこちら >>

本八幡駅に設置されたホームドア(2018年4月28日、草町義和撮影)。

 ホームドアは三田線と同じタイプで高さが1.3mですが、ドアの部分に窓を設けたほか、ドアを収める部分(戸袋部)の上にも列車接近表示器を設置。客に注意を促すようにしました。ドアの開閉は無線データ通信により車両ドアとホームドアが連動するタイプ。

車掌が車両ドアの開閉を操作すると、ホームドアもほぼ同時に開閉します。

 このほか、新宿線の編成は8両と10両の2種類あるため、車両の数を検知する装置を線路内に設置。8両編成の列車が停止しているときは、車両がない部分のホームドアが開かないようになっています。

 都営地下鉄4路線のうち、三田線と大江戸線はすべての駅でホームドアの整備を完了しています。新宿線は大島駅の2、3番線ホームのみ設置済みですが、それ以外の駅はまだ設置されていません。

 交通局は2019年度までに、新宿線の全21駅にホームドアを設置する計画を立てています。

今回の本八幡駅を皮切りに、新宿方面に向けて隣の駅へ順に設置。2019年秋には新宿三丁目駅まで設置を完了する予定です。なお、新宿線と京王線が接続している新宿駅のホームドアは、京王電鉄が2018年度中に設置する予定です。

 ホームドアの整備は通常、利用者の多い駅を優先することが多く、新宿線のように駅の順番にあわせて設置されるのは異例といえます。交通局の関係者は「すべての駅に設置するなら、駅の順番通りに作業を進めた方が工事計画を効率化でき、早期にホームドアの設置を完了させることができます」としています。

 また、三田線と大江戸線は運転士だけが乗務する「ワンマン運転」ですが、新宿線は運転士と車掌が乗務する「ツーマン運転」。

関係者は「ドアを開閉するのが車掌になるため、三田線と大江戸線とはホームドアの運用方法が異なります。その運用計画を立てるのに少し苦労しました」と話していました。