中小企業の経営者向け共済保険を販売していた神奈川県経営者福祉振興財団が民事再生を申請

 一般財団法人神奈川県経営者福祉振興財団(TSR企業コード: 350415650、法人番号: 5020005003108、横浜市中区元浜町4-32、設立1975(昭和50)年4月、代表理事:吉野博史氏)6月1日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は嶋寺基弁護士(弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所、東京都千代田区丸の内2-2-1)ほか5名。監督委員には進士肇弁護士(篠崎・進士法律事務所、東京都港区西新橋1-7-2)が選任された。
 負債総額は15億8234万円。債権者数は現時点では730名だが、ほか終身保険契約の被保険者数1万6387名および終身以外の保険契約の被保険契約者2万4965名の合計4万1352名が債権者となる可能性がある。

 1975年4月に設立され、神奈川県内の事業者・個人向けに共済保険事業を中心に事業を展開。神奈川県知事から特定保険事業の許可を受けて認可特定保険業者として、神奈川県内の中小企業を中心とする事業経営者、従業員およびそれらの家族を対象に個人向けの共済保険商品を販売していた。
 2012年3月期に売上高20億4767万円を計上したが、22億5060万円の当期純損失を計上。2013年3月期は売上高38億5386万円を計上したものの3億1273万円の当期純損失が続いた。
 その後も、中小企業の経営者や従業員の高齢化および他社との競争激化から新規契約の獲得が減少する中、保険者の死亡等を含む保険事故件数が増加。2019年3月期には売上高26億8642万円に落ち込み、1億8027万円の赤字となるなど、ほぼ慢性的な赤字経営が続いていた。
 こうしたなか、新たな保険商品の開発や新規事業の開拓、営業強化等の対策を検討したが、許可特定保険事業者として行える範囲が限られることから新商品の開発は困難で、経営環境の改善は進まなかった。
 2020年3月末時点における正味財産額は9998万円で、今後も正味財産額の減少が見込まれ、2020年中または2021年3月期中にも債務超過となる可能性があった。保険契約者・受取人・債権者等の不利益を拡大させる可能性が高いことから保険契約者の保護に配慮しつつ、債権者間の公平を図り、最終的には清算手続きを行うことを目的として、今回の措置となった。
 なお、申立て以降は新たな保険契約の募集・締結はせず、民事再生手続きを利用して財団の清算を行う。保険事故が発生したことにより当財団に対して保険金請求権を有する保険金請求者の保護を最大限図りつつ、終身保険以外の保険契約については民事再生手続の開始決定後、順次解除する。終身保険契約については一定期間保障を継続したうえで一定の弁済を行い、共済保険事業終了後に当財団を清算する予定。

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