3月21日、仲間8人でフカセ釣行へ。午前4時に上五島に向けて出船した。

クロが渋い中でも、カサゴやヒラスズキを手中に出来て楽しい釣行となった。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

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上五島の磯でクロ狙いフカセ釣り

クロのシーズンも終盤に差しかかり、白子たっぷりのクロが釣りたいなと思っていた3月だが、なかなか行くことができず、うずうずとしている日々が続いたが、ナギの予報の3月21日に、やっとの思いで釣行することができた。

磯フカセ釣りでクロ苦戦 急遽カサゴにヒラスズキ釣りへ【長崎・上五島】
ポイント図(作図:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

途中、超A級瀬の黒母瀬を見ていったが満員御礼。その後、倉島、帆揚瀬と見て回ったが、こちらも満員御礼で、南西の風が強く、予想に反してシケ模様で上がる場所がないのかと思っていたのだが、美良島に回ってみると、こちらは空いていたので、ビシャゴ5番から瀬着け開始。

そして私たちの順番となり、松尾さんとビシャゴ5番先の無名瀬に上がることになった。しかし、回り込みの風が強く四苦八苦で、夜が明けるまで仮眠して、この日のレシピ作りに取りかかった。

コマセを準備しスタート

オキアミ1角半に対して、オールマイティーなグレパワーV9徳用を1袋、遠投性・視認性に優れた沖撃ちスペシャルを半袋入れて、拡散性が良くなるように若干軟らかめに仕上げた。

磯フカセ釣りでクロ苦戦 急遽カサゴにヒラスズキ釣りへ【長崎・上五島】
使用した集魚材(提供:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

つけエサにはまきエサから取ったオキアミ生、くわせオキアミV9、特鮮むきエビ、くわせオキアミスペシャルLサイズの漬けの4種類を用意した。早速、釣りを開始しようと思ったが、上げ潮と重なり先端には出られず、船着き1か所だけしか釣りにならなかったので、松尾さんに場所を譲り、後ろで見学。

磯フカセ釣りでクロ苦戦 急遽カサゴにヒラスズキ釣りへ【長崎・上五島】
タックル図(作図:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

エサ取りも見えない状況で活性も低く、毎回つけエサが残ってくる状況でかなり厳しい感じで、タナを1本半~2本にしても反応ないといった感じで、松尾さんもお手上げ状態だった。

根魚狙いでアラカブゲット

五島に来たので楽しまないといけないなと思い、メタルキャスト110MHにブラクリをセットして、サバの切り身で根魚を狙うことにして、裏のサラシが出て浅いポイントに第1投。着底してミチイトを巻き取り、サオで聞いてみると早速持っていくアタリがあり、アワセを入れ、ゆっくりと巻きながら取り込んだのは20cmクラスのアラカブだった。

松尾さんもこれを見て、しびれを切らして根魚釣りに変更。その後は2人とも同型がぽつぽつと釣れて、お土産をキープすることができた。

ルアーで良型ヒラスズキ浮上

次に、サラシも出ていて、上五島はヒラスズキも多いと思っていたので、ミノーをチョイスして半信半疑で1投目。沖の沈瀬の上を引いてきて音沙汰なく、手前でミノーを回収しようとしたところ、手前のサラシから黒い影が出てきたと同時にミノーに食らいつきヒット。

興奮する力強い引きとライズだったので慎重に寄せて、松尾さんにリーダーを持ってもらい、ずり上げてもらったのは60cmクラスの丸々とした乗っ込みのヒラスズキだった。

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ヒラスズキ手中(提供:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

次に松尾さんが、キャストして数投目「きたっ」との叫び声とともにドラグがジーッと鳴り、沖でライズするとかなりの良型で、ゆっくりと暴れさせないように手前に寄せ、取り込んだのは松尾さん初のゲットとなるヒラスズキで、なんと70cmオーバーだった。

磯フカセ釣りでクロ苦戦 急遽カサゴにヒラスズキ釣りへ【長崎・上五島】
ルアーで良型(提供:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

その後もびっくりの展開で、同クラスを2人で3尾追加し、大満足となったが、フカセ釣りにおいての状況は変わらず、先端もウネリで出られない状況だったので、後ろ髪を引かれる思いで昼の見回り船で瀬替わりとなった。

良型イサキも登場

しかし、風も強さを増している状況で、見回っても釣り場がなく、帆揚瀬を見に行くとツメの横のカベが1か所だけ空いていたので、そこに躊躇なく上がることにした。時間も午後1時を過ぎていたのだが、まずは根魚と思いサオを振ったが、アタリはあるものの根魚ではないようで、30分ほどで断念して本命のクロ釣りを開始。

潮は下げ潮が入ってきているようで、まきエサを足元に入れてみると、左方向にゆっくりと流れている状況。しかし、まきエサを入れ続けてもエサ取り1尾も確認できず、サオ1本半程度をじっくりと攻めてみるが、つけエサは冷たく、きれいに残ってくる感じで、嫌な予感がした。

沈黙を破るように、横の松尾さんが鋭いアワセ。本命の引きではないようで、取り込んだのは良型のイサキだった。

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外道だがおいしいイサキ(提供:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

そして、続けて鋭いアワセが入り、今度は本命のようで下に突っ込み、かなりの良型だったのだが、無念のラインブレイク。多分、尾長(オナガ)グロの感じだったので、がぜんやる気となったが、自分に釣れてくるのは無常にもイサキで、頭の中がパニックに。

終了間際に本命クロ手中

そんな中、またしても左沖に流していた松尾さんにヒットして、かなり強烈な引きで、走りを止めて寄せにかかるが、これも途中で無念のラインブレイク。私もタナを聞いてサオ2本にして狙っていると、ウキがモゾモゾとして、ミチイトを張ってやると勢いよく海中にウキが消し込まれた。

期待を込めてアワセを入れたが、これもイサキで、タイミングやアワせ方を変えてもイサキだった。

またしても松尾さんが会心のアワセを入れ、今度は上品な引きで、ゆっくりと手前に寄せて数回の突っ込みをかわして、取り込んだのは35cmクラスの貴重な口太(クチブト)グロだった。松尾さんはこの魚を最後にサオをたたんだ。

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待望の口太35cm級(提供:週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩)

納竿の30分を切り、嫌な予感。どうしてもボウズだけは阻止したいと思いながら、狙いどころをキワに変えて、じっくりと狙っていくが、ウキを押さえて良いアタリを見せるのはイサキばかりで、半ばあきらめ気味となった。

そして、最後の数投と決めて、手前で仕掛けをなじませ、後打ちまきエサを散らして潮下に入れて、まきエサからずらして狙っていくと、今までと違う感じで、鮮明なアタリではなく、もぞもぞとウキが海中に消えていき、サオ先でアタリを聞いてアワセを入れると、イサキとは違う上品な引きが伝わってきた。ゆっくりと寄せて、浮いてきたのは30cmクラスのクロ。五島にしては小さいサイズだったが、めちゃくちゃうれしくて、慎重にタモに入れてフィニッシュ。この魚を最後に納竿となった。

<週刊つりニュース西部版 APC・宮原浩/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
美良島~帆揚瀬
出船場所:丸銀釣センター
この記事は『週刊つりニュース西部版』2020年4月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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