キスが接岸し始める晩夏から初秋にかけては、ピンギス中心ながらちょい投げで比較的簡単に数釣れる。今回はキスの爽快なアタリを求めて釣行した明石川河口サーフでの釣りをリポートする。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター森英雄)

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当日の状況とタックル

釣行日時:9月12日 午前4時~11時半
潮汐:大潮の後の中潮4日目
ポイント:明石川河口サーフ

ちょい投げキス釣りでピンギス中心32匹 波打ち際は丁寧に探る価値あり?
チョイ投げのキス釣り仕掛け(提供:TSURINEWSライター森英雄)

釣果に恵まれていない今季

実は6月、7月、8月と月1回のペースで明石川河口サーフにキス狙いで通ったが、今季は数・型ともにあまりいい釣果に恵まれていない。

キスの群れが小さいのか、それともぼくの腕が悪いのか……。理由ははっきりしないが、何とか今日はキスのいるポイントを探しだして少しでも多くのキスの顔を見たいと思う。

下げ潮の間はポツポツ

仕掛けをゆっくりとさびいていると、いきなりガツンっという衝撃が手元に伝わり、続くブルルルンっでロッドが海中に引き込まれそうになる。25cmを超えるような大ギスのアタリは本当に強烈の一言だ。パールピンクの可憐な魚体のどこにそんなパワーが潜んでいるのかと思う。

そんなガツンっという衝撃がロッドを襲ったのは夜明け直後だった。良型のキスに間違いない!仕掛けをさびく手を止め息を殺して次の魚信を待ったが、それに続くブルルルンっがこなかった。

最初のうちはキスの活性が分からないため、石ゴカイを一匹掛けにしていた。おそらく垂らしの部分だけを食い逃げしたのだろう。

次のアタリは最初の大アタリに比べるとかなり控えめなもので、上がってきたのは10cmほどのピンギスだった。小さくてもその日最初の魚はうれしいものだ。

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1匹目のピンギス(提供:TSURINEWSライター森英雄)

さあ次だ、と仕掛けを投げ返すがアタリは続かない。どこのポイントにも通用することなのか、それとも明石川河口サーフに特有のものなのかは分からないが、潮が下げている間はいつもアタリが遠いように感じる。

上げ潮になりアタリ増加

下げ潮の間は我慢の釣り。ポツポツとアタリを拾ってピンギスを釣っていたが、潮が上げ始めてから徐々にアタリが多くなってきた。ガツンっとまではいかないが、キスらしい爽快なアタリでパールピンクの魚体が姿を見せる。

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上げ潮が効きだすと活発に(提供:TSURINEWSライター森英雄)

魚全体の活性が上がってきたのか、河口域ではおなじみの外道、20cmほどのキビレや、これまた明石川河口サーフではおなじみの外道、チャリコも釣れる。キビレにせよチャリコにせよ、体高があるだけに重量感のある引きで楽しませてくれるが、今日の目的はあくまでもキス。

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チャリコもヒット(提供:TSURINEWSライター森英雄)

波打ち際の砂利底で連発

キスよこい!と仕掛けをフルキャストする。50mほど沖からゆっくりと仕掛けをさびいてくるが、なぜか今回はなかなかアタリが出ない。そのうち仕掛けをさびく手元にゴツゴツという感触が伝わってきた。明石川河口サーフはキャストした先は砂地だが、波打ち際の10mほどは砂地から砂利底にかわる。だからオモリが砂利底をこする感触がゴツゴツと伝わってくるのだ。

キスは砂地に生息するものだと思っているので、いつもこのゴツゴツが感じられたところで仕掛けを巻き上げるようにしている。こんな岸近くにキスはいないだろうという思いもあった。

いつものように仕掛けを巻き上げようとしたとき、サオ先がゴンっと揺れた。

「えっ!?」

今のは間違いなくキスのアタリだ。

でもこんな波打ち際で?こんな砂利底で?いくつもの?が頭の中を巡っていた時、ブルルンっというアタリが続いた。

アワセを入れると魚の重量感。まだ半信半疑でリールを巻くと、すぐにオモリが見えてきた。上がってきたのは、この日一番のサイズのキスだった(と言ってもピンギスにはかわりないが)。

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この日一番のキス(提供:TSURINEWSライター森英雄)

それにしても今の波打ち際でのヒットはたまたまなのだろうか?その疑問に答えを出すために、今度は仕掛けを砂地から砂利底にかわる少し先に軽く投げ入れる。

ゴツゴツとオモリが砂利底をたたく感触が伝わってきたところで少しさびくのを止めて待つと「ゴンっ!」アタリが出た。続く「ゴンっ、ブルルン!」で、アワセを入れてリールを巻く。目の前で掛けているので、数回リールを巻けばオモリが見えてくる。オモリの先には……ダブルでキスが付いていた。

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キスがダブルで(提供:TSURINEWSライター森英雄)

軽く仕掛けを投げ入れる。波打ち際で止める。今度も答えはすぐに出た。

こうしてこの後も波打ち際でアタリが連発。ダブルで掛かることも多かった。

釣果・学び・展望

この日釣れたキスの最高寸は13cmとピンギスのみの釣果だったが、最終的に32匹と数釣ることができた。

そしてこの日の釣りからは学ぶことが多かった。

・明石川河口サーフでは下げ潮時より上げ潮の方がキスの食いが立つ傾向にある。
・波打ち際は丁寧に探る価値のあるキスのポイントである。
・砂利底でもキスはいる。

もしかしたらキス釣りの経験が豊かな人には当たり前のことばかりなのかもしれないが、ぼくの中では大きな収穫だった。

9月下旬以降は越冬前の荒食いをする、いわゆる落ちギスの季節。良型のキスも接岸し始め、さらに数・型ともに期待できるようになると思う。

<森英雄/TSURINEWSライター>

▼この釣り場について
明石川河口

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