福井県の鷹巣から三国にかけての海域では、青物が好シーズンを迎えつつある。10月14日、福井県福井市の鷹巣漁港から出船している鷹王丸に乗り、当地の青物ジギングの様子を追った。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・編集部)
鷹王丸で青物ジギング釣行
午前8時前に出船。鷹王丸は鷹巣沖の水深70m台の瀬周りに入った。
当日の乗船者は8人。両舷に4人ずつに分かれ、ドテラ流しでスタート。ひと流しごとに船の向きを変え、左右各舷が交互にラインが払い出していく側になるよう、船長が配慮してくれた。
使用ジグ
使用するジグは130g前後から200g。直近の状況では、入るポイントや捉えた群れによって捕食しているベイトが異なるようで、ジグはセミロングタイプとショートタイプを使い分けるのが有効との情報があった。
開始すぐに左舷で大ハマチ
開始後すぐ、左舷後部でヒットがあり、現地で大ハマチと呼ばれる60cmほどのサイズがキャッチされた。ヒットジグは125gのセミロング系だ。
その後、同サイズの青物や良型のアオハタ、ホウボウなどが釣果に加わったが、水温が比較的暖かい今の時期、青物は非常に派手に暴れるため、口切れやオマツリによるバラシも多かった。
バラシ対策
ドテラ流しでラインが船下に入る側で青物がヒットした場合、ファイトにあまり時間をかけると逆舷の人とオマツリになり、クロスラインでお互いのラインが傷ついたりバラシの原因になる。
ゆえに、同方面に青物ジギングで釣行する場合は、PEラインライン2号のバランスタックルを基準とし、ブリやヒラマサがメインの場合は、PEラインライン3号のタックルを持参するよう心がけてほしい。
「タックルがライトでないと食わないのでは?」と心配する人もいるかもしれないが、鷹巣&三国沖は、福井県下でも青物の多さはピカイチ。盛期になればフレッシュな群れが続々とやって来て、アグレッシブにジグにアタックしてくるから心配ない。
細軸でフトコロが広いフックも有効
なお、オマツリ以外のバラシ対策としては、細軸でフトコロが広い大きめのフックを使用することが望ましい。
実績場は不発
さて、朝マヅメが終わると船は深場へ移動。水深110m超のポイントに入った。ここはブリの群れが入るポイントで、昨年の同時期にも10kgクラスが連発した場所だ。
水深が深いため、船をタテる流しに変更。魚探に映る青物の群れはボトムから20~40mほど浮いており、ラインのマーカーを見ながら、水深100~60mあたりまでをシャクっていく釣りとなった。
船の下を青物の群れがポツポツと通過していくが、ヒットは得られず。食い気があれば、ジグを追って反応が上昇するなど具体的な動きがあるが、これも無いためここは見切り、昼すぎから再び鷹巣沖の70mラインを攻め直す作戦となった。
青物のアタックが連発
水深が浅くなったこともあり、船は再びドテラ流しに変更。魚探に映る青物の群れは、ボトム付近と水深50m弱の2層に分かれ、交互に船の下を通過していく。すると、このポイント移動が奏功し、青物のアタックが頻発するようになった。
はじめはポツリポツリという釣れ方で、ショート系のジグへのヒットが目立ったが、午後2時半を過ぎたころから食い気が出始め、ロング系のジグによくアタるようになるとともに、ひと流しごとに誰かにヒットし、良いときはトリプルヒットで上がるようになった。
ヒットパターン
ヒットパターンは、速巻きや小刻みなショートピッチで追わせていき、その過程でストップ、あるいは食わせのためのゆっくりしたワンピッチジャークを入れると食ってくる感じだった。
また、ボトムの群れも中層の群れも、20~40mジグを追わせるとその途中でスイッチが入って口を使う状況で、反応の中を小刻みに誘っても捕食スイッチが入らず、ヒットに繋がらなかった。
これは、秋の日本海の青物ジギングでは定番のパターン。仮に底の水深が60~70mなら、水面下30mぐらいまではフィーディングゾーンと考え、ジグをトレースすることが必要だ。
青物ラッシュ開幕
今年も始まった鷹巣~三国沖の青物ラッシュ。現在釣れているのは大ハマチからワラサと呼ばれる2~3kgサイズだが、ブリやヒラマサと出会えるチャンスは初冬まで続くので、ぜひこれを狙って釣行されたい。
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<週刊つりニュース中部版/TSURINEWS編>
▼この釣船について鷹王丸
出船場所:鷹巣漁港
この記事は『週刊つりニュース中部版』2022年10月28日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 福井のジギング船で大ハマチ連発 ショートピッチからのワンピッチが的中 first appeared on TSURINEWS.