12月に入っても水温が20度前後を推移している伊豆エリアへ、磯フカセ釣りに出かけた筆者。肝となるエサ取りの状況をいち早く把握して先手を打つ作戦が奏功し、良型グレにイサキにシマアジと充実釣果となった釣行をお届け。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行...の画像はこちら >>

伊豆のフカセ釣りの状況

12月の声を聞いても、今年の伊豆の水温は20℃前後で推移していた。当然エサ取りたちも群れで元気に泳いでいる。エサ取り対策を怠ると痛い目にあう。しかし、そうは言っても、水温の変動が大きいだけで、本命のグレの食いが極端に悪くなっている訳ではない。エサ取り対策をしつつ、グレのヒットエリアとタナをしっかりと把握できる仕掛けで狙うことが大切だ。

つまり、秋磯の狙い方から、少し視点をかえて冬へと季節がかわるときの狙い方をすれば、確実と言わないまでも高確率でグレに出会えるはずだ。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
秋から冬に移行中の南伊豆(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

石廊崎で年忘れ月例会釣行

ちょうど主宰している磯釣り奨励会の年忘れ月例会を南伊豆の石廊崎で開催する予定があり、どうせなら前日も仲間と違う地区で釣りをしようと釣行してきた。向かった先は伊豆下田市にある須崎港。天気予報では多少西風が吹きそうと出ていたので、西風に強い地区の須崎を選んだ。

いつもお世話になるすさき丸さん(tel.0558-22-9074)が係留している岸壁へ朝6時までに集合し、出船は冬時間の6時30分。うっすらと夜が明け出した中、凪の海を須崎港からだと東方向にある隣町の外浦地区方面へ、渡船すさき丸は進路を取った。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
お世話になったすさき丸(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

二ッ根に渡礁

私は友人と二人で外浦地区の沖にある二ツ根へと渡礁。読んで字のごとく、二つの小さな独立した磯で、収容人数は西寄りの方が一人、東寄りは二人がベストな本当に小さな磯である。この日は二人で東寄りの方に渡礁した。

コマセ

用意したコマセは、オキアミ9kgに対して、「グレパワーV9」、「グレパワーV10SP」、「グレパワー沖撃ちSP」各1袋。一度に作るには量が多くて無理なので、半分の量を一日の釣り時間の前後半に分けて作った。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
使用したエサ(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

タックル

タックルは、インテッサGⅤ1.25号5mに、リール22トーナメントISO競技LBD。ミチイトは銀鱗SSXO1.75号。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
当日のタックル(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

仕掛け

仕掛けはウキが塩田ウキB号。ハリスがスーパーLEXハイパー2.5号10m。ウキ仕掛けはハリスの中に組んだ。ハリはA1一刀グレ7号。

ポイント

二ツ根は磯の周りどこでもポイントとなる。ただし、北東側は特に低くなっているため少しの波でも被りやすいので、釣り座にはし難い。そこで、南側と西側の2箇所を釣り座とし、仲間と時間を半分に区切って交代するようにした。

私が最初は水深がある南側に入ることとなったので、ウキの浮力B号を選んだ。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
当日の釣り座(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

冬磯への移行期の釣り方

最初に記したが、まだ水温がそこそこ高くて、エサ取りも多いとなると、秋磯のときの釣り方をしがちだ。しかし、水温が下がりだすこの時期は、エサ取りの動きが活発なタイミングもあれば、そうでないときも多くなっている。逆に言えば、良型のグレもまきエサに反応しやすくなる季節でもある。エサ取りを怖がらずに、時にはエサ取りの中で、コマセと仕掛けを同調させて狙ってみる手を使ってみてもいい。

要は、今まではエサ取りと本命ポイントを分離することばかりに集中していた狙い方を、エサ取りとの距離をもう少し近づけたり、アタリがないから深く入れ込んでばかりではなく、意外に浅いタナでも思わぬ大型グレがヒットすることも忘れないでほしい。

沖を狙って35cm級グレ

釣り開始はまず磯際周辺から始めた。コマセをまいて魚の様子を見る。まだ何も見えないし、さしエサもそのまま戻ってきた。「これは!狙い目」かと磯際に付いている大型グレを狙ってみたが、いくらもしないうちにエサ取りが出だしてさしエサが通らなくなってしまう。

そこで、エサ取り用のコマセを潮の影響をあまり受けない場所に多めにまいて、サラシができているのでその沖にコマセをまいてから仕掛けを投入した。

すぐに結果が出て、30cmほどの口太グレを釣ることができた。やはり思った通り、沖にはエサ取りがまだ出て行っていないのと、グレのヒットしたタナも浅い。同じような狙い方でコンスタントに35cm弱のグレを釣り上げた。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
釣り座からの風景(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

浮きグレ狙い重量級ヒット

その後、潮流が左へと速く流れだしたので、潮の中を流す釣りを展開した。サイズアップこそしないが、尾長グレと口太グレの両方がぽつぽつながらも釣れた。

そうこうする内に、50mほど沖にグレがボイルするのを発見。コマセをダイレクトに投入するには遠すぎるので、流れの中にコマセを先に撒いてから、少し時間を空けて仕掛けを大遠投。潮流でパラパラとラインがスプールから引き出されていく。

すると、そろそろ仕掛けを回収しようかと思った途端、いきなりサミングした中指を弾くアタリが出た。竿の曲がりからかなりの良型だと確信。重量感が半端ない。

高場の釣り座から低い場所に移動してやり取りがしやすいようにした。仲間もタモを構えて見守る中、磯際まで寄せた良型はハリが外れてバラしてしまった。磯際のオーバーハングした根をかわすので、少し強引に浮かせに掛ったのがいけなかったのかもしれない。いずれにしても悔しい。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
重量級を掛けるも取り込めず(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

釣り座移動で良型連打

その後は潮が緩む前に40cmもあるいいサイズのイサキを釣り上げて、釣り座交代の時間となった。

西向きの釣り座は南側とは違い、沈み根が点在するのが見えるくらい水深はあまり深くない。ただそれだけに根の周りにはグレが付いているので、その周辺を狙う攻め方が有効だ。仲間も2度ほど根に潜られたアタリがあったが、38cmを頭に良型を揃えた。

ここでは、塩田ウキB号からG2号に替えて、竿一本から一本半のタナで、イメージ的にはコマセでポイント作って根からグレを出して狙うようにした。作戦は成功して、最大38cmまでだが、良型を揃えることができた。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
当日最大の38cm(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

イサキにシマアジも手中

バラシもあったが、エサ取りの動きとグレのヒットするエリア、タナ、それと仕掛けのマッチ、もちろんコマセワークも含めて、同じ手は通じないし使わない。常に先手で、どこで食うか?食わせるか?そのための仕掛けはどうチェンジしマッチさせるか。その結果が、今日の結果になったと思う。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
イサキやシマアジも交じった釣果(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

最終的には仲間とともに、グレは最大39cmを含めて二桁、イサキも40cmを頭に25cm前後を二桁、30cmクラスのシマアジまでも釣れて、大満足な釣行となった。今後は、水温の低下とともに、丸々と太った良型グレが良い引きを楽しませてくれるシーズンとなる。今から楽しみだ。

南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは?
釣果は刺身で満喫(提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)

フカセ釣りにおける【仕掛け浪費回避術3選】 全てに妥協する必要は無し

フカセ釣りのコマセ(まきエサ)節約術4選 釣りエサにも値上げの波?

フカセ釣り費用『4,000円』節約術 身近な3つの生活用品で代用!

<塩田哲雄/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
すさき丸
出船場所:須崎港
The post 南伊豆の磯フカセ釣りで良型グレ連打にシマアジ手中 冬への移行期の攻略法とは? first appeared on TSURINEWS.
編集部おすすめ