前回はカヤックフィッシングに最適なリールを求めてカスタムするという話題をさせていただいたばかりだが、今回は真逆のリールをご紹介したい。ただ糸が巻かれただけのシンプルなリール、その名も「リスぐるま」である。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライターNoni)
リスぐるまとは
ギアも無ければハンドルも無い。ベースとなるのは台湾リール・ガラマーというもので、メーカーのツララHPにある通り「魚との対等な1:1のファイト」を楽しむリールだ。
キャストは難易度が高そうだが、バーチカルな釣りがメインとなるカヤックフィッシングには向いている。今回は、釣行記と共にリスぐるまを使って分かったことなどを紹介したい。
基本的な使い方
まずは合わせるロッドだが、ベイトでもスピニングでも使用可能だ。今回はスピニングのテンヤ用ロッドに取り付けてみた。

リスぐるまは中央に2つのボールベアリングが搭載されているため、とても良く回る。フォールさせる際にはロッドを持つ手の指でサミングしながら落としてゆく。着底を見逃さないように注意が必要だ。

着底直後に巻き上げを開始するのだが、ハンドルが無いためリスぐるまに人差し指を突っ込んで巻くスタイルが基本となる。

これを繰り返してアタリを待つ。
早々にマダイがヒット
この日は大潮の上げ始めにエントリーできたこともあり、早々にアタリがあった。しかしなかなか乗らない。少しロッドが硬すぎたのかと反省。2回目のアタリを捉え、ヒット!リールを巻く指が止まる。

痛恨のバラシ
とにかくアタリは多いがなかなか乗らない。魚探に反応のあるところでタイラバを落とし、巻き上げはじめると「コンッ」と当たった。そして「グググッ!」と重くなる。
竿がしなり、思わず指を離したところ、リスぐるまが勢いよく逆回転し始めた!慌てて指を突っ込んだが回転を止められず「イタタタタタ!」となったところで根に潜られてしまった。しばらくして根から出てきそうになったところを強引に巻いたところで痛恨のラインブレイク!

しばらく放心状態となり、「タラレバ」が頭を駆け巡る。バラしたのはおそらくアコウ(キジハタ)だと推察している。メインターゲットはマダイだったので、鬼合わせやゴリ巻きをする判断を即決できなかったことが敗因だ。
リスぐるまが向いている釣りとコツ
今回、アタリは15回ほどあり、そのうち5回は掛けることができ、さらにそのうち3回は上げることができた。なんと低い打率!やはり慣れが必要だと痛感した。とは言うものの、リスぐるまはタイラバには向いていると感じる。
ドラグ機能が無いので、竿自体がバイトを弾きにくい専用ロッドを使い、更に魚とのやりとりにはロッドのしなりに加え、上下させるなどの対応が必要だろう。指の痛みに耐えられず、為されるがままに糸を出し続けるとキャッチ率が下がる。

リスぐるまが教えてくれること
今回はみっともない結果となったが、過去には40cmクラスのマダイまでは釣り上げている。

逆に、リスぐるまは「不便さを楽しむリール」と言える。難しいからこそ釣れた時の喜びは倍増する。前回の記事でも同じような結論となったが、「これを釣りたい」と単純に釣果を求めるのではなく、「これで釣りたい!」とこだわるのもカヤックフィッシングの魅力だと感じる。
興味のある方はぜひトライして欲しい。
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<Noni/TSURINEWSライター>
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