「ホンモロコ」という魚を知っていますか?日本の一部地域にしかすんでいない、ちょっと珍しい魚です。そんなホンモロコを釣って食べてみました。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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ホンモロコとは?

ホンモロコは、琵琶湖水系と淀川水系にのみ生息するコイ科の小型淡水魚。体長は約15~20cmほどと細長い体型で、「ワカサギよりは少し大きくアユよりは小さい」といった印象です。

体色は透明感のある銀白色で、口の形はメダカに似ていると感じました。

釣って楽しい&食べて美味しい

そんなホンモロコは古くから近畿地方で食用として親しまれており、淡白で上品な味わいにファンも多い魚です。また、海が遠い京都市内では、高級料亭の味としてもお馴染みだそう。

近年では、山梨県の山中湖や東京都の奥多摩湖など各地に移植され繁殖している地域もありますが、本来は琵琶湖固有種。関東出身の筆者が出会ったのは、関西に移住して17年目の春でした。

ホンモロコ釣りに行ってみた

琵琶湖周辺の川で、何やら数釣りができる魚がいるらしい。しかも時間帯は関係なく、特別な技術は不要で投げたら釣れる。そして、食べたら美味しい!

そんな情報を友人家族から教えてもらい、早速琵琶湖東部まで釣りに出かけました。

海と違い潮位や時間帯を気にしなくて良いのがファミリーフィッシングにも嬉しいところ。

ポカポカとした日差しの中、こどもたちとお昼ごはんを食べながら、餌にアカムシ(ユスリカ)という小さな羽虫のような昆虫を付けた竿を投げます。

深く考えずに適当に、時々タナ(魚が泳いでいる層や水深)を変えるくらいで、基本的には置き竿。

琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
この細長い魚が「ホンモロコ」(撮影:halハルカ)

するとどうでしょう。

少し待つとすぐにアタリ!ハリを小さくすればするほど、数釣りができます。

子どもと楽しめる「ホンモロコ釣り」

鈎(かぎ)も小さく、ホンモロコ自体も尖がった箇所のない魚なので、釣れたそばからサクサクと鈎を外します。小学生のこどもたちだけで、釣りを完結していました。

琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
ニブナが釣れる(撮影:halハルカ)

釣果が上がらないと、なかなか盛り上がらない子連れの釣り。されど、釣果を高めたいばかりに早朝や深夜に釣りに行っても盛り上がらないのが子連れの釣り……。

そういった面でも、ホンモロコ釣りは本当に楽しい釣りでした。

琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
用水路に糸をたらしてみたらまさかの爆釣(撮影:halハルカ)

ホンモロコの調理法

そして、さらに嬉しいのが、ホンモロコは下処理ゼロで美味しく食べることができるという点です。

ウロコもワタもそのままで、お好みで粉類をまぶしてとにかく揚げる。

これだけで絶品なのです! この点はワカサギにも似ていますね。

琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
ホンモロコの揚げ物(撮影:halハルカ)

大きめのホンモロコとなると、さすがに少し骨を感じたので、大きいものは大人が、小さいものは子どもが食べました。

ふっくらとした白身を持つホンモロコは、軽く塩をふればもう十分なお味。淡水魚ということもあり、正直「少し生臭いのでは」と警戒していましたが、全くそんなことはなく、子どもたちも大喜びでパクパク食べていました。

琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
琵琶湖周辺で『ホンモロコ』を釣って食べてみた【滋賀】下処理不要で上品な味わい
ホンモロコは美味しい夕食のおかずに((撮影:halハルカ)

釣り人としても母としても、至福の1日となりました。

琵琶湖周辺を訪れる際は、気軽に楽しめるホンモロコフィッシングを楽しんでみては。

<halハルカ/サカナトライター>

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