2月9日(日)。風が強い予報だが、前回よかった千葉館山へ投げ釣りに出かけた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 熊谷加寿恵)
当日は荒天で時化模様
館山湾の状態を確認すると、強い北風の影響でいつもは静かな海のあちらこちらで白ウサギが飛び跳ねている。自衛隊堤防や砂揚場の護岸、築港堤防は波を被っていてとても釣りができる状態ではない。
安全に楽しめる場所がないか見て回り、那古海岸や船形港は何とかなりそうだったが、釣果は期待できないエリア。丸山堤防近辺は風が強くて竿を出す気にならない。

「とりあえず足湯で体を温めてから策を練ろう」と道の駅・三芳村に向かうが、足湯はボイラー修理中のために使用中止で泣きっ面に蜂。早めにランチを済ませて、仮眠しながらナギるのを期待する”時差出撃作戦”しかないと決めて、館山に戻った。外は強風で寒いけれど車中はポカポカ。満腹のお腹をさすりながらすぐに夢の中へ。
3色付近で20cmシロギス
目が覚めると15時すぎ。大慌てで砂揚場に行くと風は大分収まり、釣りが可能な状態になっている。しかし、砂が舞い上がっていて汚れが気になる。そこで築港堤防へと向かい、中央部に釣り座を設定。
15時半すぎに開始。第1投を3色半に投入、時間をかけてじっくりと探ってくると3色付近でコッと前アタリらしい反応。しばらく仕掛けを止めて待っているとググーンググーンと心地いい引きでいきなり20cm超えの良型が釣れてびっくり。

良型交じりまずまずの釣果
2投目も3色付近で21cmが同じように釣れて、3投目も同様。「ひょっとして入れ食いの大釣りになるのか」と思ったが、その後はアタリがピタッと止まってしまった。左右に投点をズラして探っても反応はなくなってしまった。
魚を求めて防波堤上を右往左往しながら、ポイントを探し回ったが釣れるのはハゼやメゴチのみ。移動を繰り返している夫はポツポツと釣り上げているので、魚の着き場を見付ければ釣れないはずはないが、なかなか見つけられず、1尾追加しただけで薄暗くなってしまった。
この時期に短時間で4尾の良型を釣ることができたので、気分上々で納竿。私よりも移動を繰り返していた夫は小型交じりで9尾。ポイントさえ上手く探し当てれば厳寒期でもかなりの確率で釣れそうだ。
2日後の釣行では低活性に苦戦
エサのジャリメが多く残っていたので、11日(火・祝)も釣行。館山には14時すぎに到着。同じ場所に釣り座を取って14時半から開始。
夫も同様で「きょうは前回と違い、海が穏やかなのでキスの着き場や回遊コースがまったく違うのかもしれない」と言って右へ移動。私は諦めずに同じ釣り座で1時間ほど続けるがアタリはない。
右の角付近で釣っていた夫は「ハリを飲み込んだピンギスが掛かるから左に行く」と言って今度はそちらへ歩いていく。私も夫と共に移動。夫が「近くでアタリがあった」と良型を取り込んだのでポイントを聞く。リールに2色目を巻き込んでも仕掛けを回収しないで、さらに探っていたら30m付近で掛かったらしい。
私も2色に投げて慎重に探ってくるとその距離でコッと反応。我慢強く食い込みを待っているとクンクンと弱いアタリ。慎重に取り込むと良型キスが顔を出す。しかし活性は相当低いようでハリは口の皮に浅く掛かっているだけ。
エサ付け工夫し良型追釣り
近場のシブい釣りに業を煮やした夫は遠投して、私の射程距離外を探り始める。こちらは良型を求めて近場狙いに徹することにした。何度かアタリはでたが食い逃げが続く。
そこで、エサをハリからタラさない付け方に変更。エサをハリスまでこき上げて大きく付けると多少効果を発揮したのか、薄暗くなるまでに何とか良型4尾を追加することができた。

最終釣果
遠い距離の魚は活性が高かったのか、遠投した夫は順調に釣り上げていた様子。17時20分に納竿。釣果を確認するとピン~21.5cm。私は良型5尾、夫はピンギス交じりで16尾。この日釣れた良型はすべて浅いハリ掛かりだったが、小型はしっかり飲み込んで釣れた。当日はポイントを見つけて釣れたが、人に優しい好天時が釣れる日とは限らない。荒天候の方が意外にもキスの活性が高まることを改めて実感した。
<週刊つりニュース関東版 熊谷加寿恵/TSURINEWS編>
▼この釣り場について築港堤防
この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年2月28日号に掲載された記事を再編集したものになります。