
【さらに写真を見る】猫森集会2019の様子
シンガーソングライターの谷山浩子が9月14日に東京・こくみん共済 coopホール(全労済ホール)/スペース・ゼロで「谷山浩子・猫森集会2019」の<Aプログラム>~やっとつかまえたすみぺ姫~を開催した。
猫森集会とは、谷山浩子と音楽プロデューサーの石井AQがホステス&ホストを務め、個性豊かなゲストをむかえて毎年秋に開催するコンサートだ。2002年の開始からかぞえて今年で18回目をむかえ、ファンの中では秋の風物詩となっている。猫森集会の特色のひとつがステージセッティングだ。谷山浩子のピアノと石井AQのシンセサイザーセットを向かい合わせに配置し、ステージの四方を囲むように客席がセッティングされ演奏を間近に感じられる空間となっている。ファンにとってはまたここに戻ってきたという安心感や今年も新しい音楽がここから生まれるという高揚を感じずにはいられないはずだ。そんな会場で開催された初日公演の<Aプログラム>をレポートする。
開演定刻、客席の間を抜けて谷山浩子と石井AQが登場。谷山の静謐なピアノタッチから1曲目の「きみの時計がここにあるよ」がはじまる。今年の猫森集会の幕が開けた。1曲を終えるとやさしい口調で谷山が客席に語りかける。

“こんばんは谷山浩子です。猫森集会2019にようこそおいでくださいました。(中略)私のコンサートではお客さまにはできるだけ楽に、体の力を抜いて聴いてもらいたいと思っています、、、のわりに1曲目に緊張する曲をやってしまいました。。。(笑)”この一言で客席から笑いが生まれ、会場全体の空気をときほぐした。
続いて演奏したのは、マイナー3拍子の「きれいな石の恋人」と「きつね」。怪しげな曲調が一気に谷山ワールドへ引き込んでいく。トークをはさみ、次は声優アーティストに書き下ろした「SHADOWLESS」(今井麻美提供曲)、「鳥籠姫」(岩男潤子提供曲)、「KARA-KURI-DOLL」(豊崎愛生提供曲)の3曲。
ひと息ついて、ここからはゲストをむかえてのパート。今回登場するのは声優として絶大なる人気を誇る上坂すみれ。もともと谷山の音楽に心を寄せていた上坂が、谷山に作詞の依頼をしたのが2014年に発表した「無限マトリョーシカ」だった。そんな出会いから“いつか猫森集会に出てほしい、、”という谷山の願いが大きくなり今回ゲストでむかえることとなった。