【写真】熱狂と絶頂が絡みあうパフォーマンスを披露した感覚ピエロ
10月8日、音楽イベント「SAMURAI SONIC vol.5」(サムライソニック)が、千葉・幕張メッセにて開催されている。
このイベントに感覚ピエロが出演した。

このまま一緒に、限界を超える先までイッてしまおうか。
横山直弘の歌声が高らかに響き渡る。感覚ピエロのライブは、フロアのその先を見据えながら、力強く歌い奏でる『ハルカミライ』からスタート。冒頭から、エモーショナルな歌声とパワフルな演奏で観客たちの身体を揺らす。巧みに転調を繰り返しながら、楽曲は熱を増す。その熱へ押されるように、観客たちの気持ちもアガりだす。感情を揺さぶる嬉しい始まりだ。



止まることなく、『拝啓、いつかの君へ』へ。ヒステリカル/エモーショナルさを軸に、多彩な音楽の要素を組み込み、多様な色を作りながら演奏は突き進む。高ぶった気持ちが上がり続ける。舞台の上から放たれる熱が欲しくて、大勢の人たちが高く腕を振り上げていた。

「ぶちあがっていこうぜ!!」の声を合図に、感覚ピエロは『Sing along tonight』を武器に、さらに気迫を増した姿で観客たちへ挑みかかる。魂をぶつける歌声と演奏に触れ、身体が激しく上下に揺れる。彼らの強靱な歌声や演奏と身体をシンクロせずにいれない。もっともっと興奮の音のつぶてを胸の奥にぶつけてくれ。

ノンストップでライブは続く。だから、興奮も止まることなく上がり続ける。『無い ナイ 7i』で見せたスリリングでエッジ鋭い演奏。心地よい緊張を覚えながら、でも、彼らの放つ刺激に気持ちを揺さぶられた多くの観客たちが、その場で高く高く飛び跳ねていた。祭りは、まだまだ中盤だ。もっともっと感覚を狂わせてくれ。

「ノンフィクションの僕らよ進め」と歌う横山直弘の熱い歌声を語り部に、『ノンフィクションの僕らよ』が飛び出した。ソリッドかつエモーショナルな演奏に乗せ、彼は言葉の一言一言に魂を込め、思いを伝えてきた。

ライブも後半へ。感覚ピエロは「一緒にイッちゃおうぜ」の言葉に相応しい景色を、『CHALLENGER』を通してこの空間に描きだした。縦ノリのビートにあわせ、フロア中の人たちが上へ上へ飛び跳ねる。メンバーらと観客たちが互いに熱をぶつけあい、感情を高ぶらせる。この一体感が気持ちいい。だからこそ、もっともっと現実を忘れる熱狂が欲しくなる。

止まることなく、『Break Together』へ。振り上げた拳を、もっともっと高く突き上げたい。身体をガンガンに揺さぶる衝動が、たまらなく気持ちいい。

最後に感覚ピエロは、『革命リアクション』を演奏。超絶エモい楽曲に乗せ、高く高く、とにかく高く飛び跳ね続けろ。それが、彼らが示した熱狂と絶頂という、理性を消し去る音楽の革命だ。メンバーらと観客たちが共に声を張り上げ、我を忘れて夢中になれる。たった40分だけど。でも、かけがえのない、至福の40分間だった。
(文:長澤智典)


【SAMURAI SONIC vol.5】
「SAMURAI SONIC」は『打ち鳴らせ、魂動(こどう)』をコンセプトに、2021年11月に東京・立川ステージガーデンにて初めて開催され、今回で5度目の開催となる。
出演アーティストはTHE BAWDIES、miwa、Q.I.S.、Wienners、雨のパレード、瑛人、感覚ピエロ、-真天地開闢集団-ジグザグ、鈴木鈴木、DJダイノジ(公認アンバサダー)。