難病の前社長がFC岐阜に提言「今こそ育成型クラブに舵を切るべき」

FC岐阜前社長・恩田聖敬
Jリーグクラブへの伝言 2019特別編 
後編~真の『育成型クラブ』を目指して~

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 後編は、私の昔話から始めたいと思います。

難病の前社長がFC岐阜に提言「今こそ育成型クラブに舵を切るべき」

観戦する場所はいつも同じバックスタンド真ん中という恩田氏

 私が社長をしていた2014年シーズンのアウェイでのコンサドーレ札幌(現在の北海道コンサドーレ札幌)戦、私は相手の選手紹介一覧を見て驚愕しました。選手の約半数がコンサドーレのユース(U-18)、ジュニアユース(U-15)、もしくは北海道出身だったからです。

 地元出身の選手を増やすことは、私の社長時代の悲願でした。私の社長当時は4人の岐阜県出身の選手がおり、出身市町村はそれこそ市町村をあげて応援してくれました。社長として選手起用に口出ししたことは一度もありませんが、この4人についてだけは「大事に育ててください!」と強化部に伝えていたほど、私は岐阜県出身にこだわっていました。

 近年、コンサドーレは2016年にJ2の1位でJ1に昇格し、以後残留争いを演じることなく安定してJ1に留まり、今シーズンはYBCルヴァンカップにおいて準優勝を果たしました。私は、この強さの秘密は地元出身の選手へのこだわりとしか思えないのです。

 今シーズンのFC岐阜の選手の中で、岐阜県出身の選手は三島頌平選手ただ1人です。また、FC岐阜のユースからトップチームに昇格した実績は、私の知る限りありません(社会人チーム『FC岐阜SECOND』からの昇格実績は有り)。この表現が正しいかわかりませんが、現在のFC岐阜は言ってしまえば『外様大名』の集まりです。加えて3年以上在籍している選手は10人にも満たない状態です。

 これでは選手たちの中の『岐阜県に対する愛着心』が強くなるはずがありません。岐阜県で生まれ育った選手、何年も岐阜県で生活した選手だからこそ、プロとしてピッチで全力を尽くすプラスアルファで『岐阜県のために!』という、見えない力が働くと私は信じています。そして、選手が岐阜県に愛着を持てば持つほど、岐阜県民とサポーターと選手への愛着も深まります。


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