栗山監督が明かす吉田輝星育成法。「ヒントはオリックスの山本由伸」

―― それが、相手に嫌がられるファイターズの野球ですね。

「役者はいますから。相手からすれば『コイツまで足を使っちゃうのか』『ここでエンドラン仕掛けてくるか』みたいな、そういう野球。勝つために何でもやっちゃうというのがウチの特長だと思うんで、そのためにも、次の段階として選手に”タフさ”を求めてみようかということになりました。それがこの秋の練習に表れていたんですけどね」

―― 秋の国頭キャンプ、今までにないほどの長い練習でした。

「真っ暗まで練習するなんて、僕が監督になってからは初めてのことですからね。一度、タフな選手をつくりにいってみようということなんですけど、身体が持たない選手も出てきますから、そこは見極めてあげないと元も子もなくなってしまうんで、国頭ではずっと選手を見ていました」

―― このオフは小笠原(道大)ヘッドコーチ、さらに武田勝ピッチングコーチも加わりました。監督を8年やってきて、コーチ陣がつくるチームの空気についてはどう感じているんですか。

「自分のやり方ばっかりでは長く持たないし、チームって厳しさが必要なときもあれば、技術が必要なときもあるし、戦術が大事なときもある。そういう、いろんなチーム状況のなかで、監督の野球が常にベースとして横たわってしまうと、何も変えられなくなってしまいます。だから、監督としてこういう野球をやりたい、そのためにこういう選手がほしいということはコーチたちに伝えますけど、やり方はそれぞれのコーチに任せる。それがファイターズらしさにつながっていくんだと思っています」

―― 監督が2ケタのでっかい背番号をつけていた時から育ててきた西川遥輝選手、中島卓也選手、近藤健介選手……みんな、それなりの実績を積んで、決して若いという括りの選手ではなくなってきています。彼らが長くレギュラーを張れば、それだけ若い選手にはカベになってしまうというところで、チームの世代交代についてはどうお考えですか。

「コンちゃん(近藤健介)だって、(西川)遥輝だって、今でもあれだけ練習するわけでしょ。ウチはレギュラーほど、たくさん練習します。それはいろんなことがわかっていて、常に危機感を失ってないからなんですよね。ただ、遥輝なんかに言わせると『若い選手はもっと危機感を持ってやらなきゃダメだ』ってことになる。監督に与えてもらうんじゃなくて、自分でレギュラーを獲りにいくくらいの形にならないとダメだというところは歯がゆいところですよね。来年が2年目になる田宮(裕涼)、万波(中正)、野村(佑希)あたりは次の世代を担わなくちゃいけないわけで、そういうスイッチが彼らにきちんと入るかどうか、今が大事なときだと思います」


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