宮司愛海&中村光宏が語る世界フィギュア。 北京五輪に向けた闘いが始まる

中村 宮司はいい後輩だけどさ、僕には冷たいな(笑)。

宮司 ところでミツさんはフィギュアスケートに携わったのはいつからなんですか?

中村 ソチ五輪の終わった後の2014ー15年シーズンからだから、いま6年目だね。

宮司 最初は大変だったんじゃないですか? 私も昨シーズンからフィギュアスケートの担当になって、ほかの現場とは勝手が違うことが多くて戸惑いました。取材への姿勢も含めたところから問われる仕事なので、いまだにその難しさは感じているんですよね。さらに言うと、ミツさんの場合は、実況担当なので常に西岡さんと比較されることもある。相当なプレッシャーがあったんじゃないですか?

中村 ここだけの話、体調崩したもん。プレッシャーがすごくて。

宮司 ミツさんは西岡さんと同じで、真面目で、ずっと勉強されていますよね。

中村 フィギュアスケートは何が難しいって、宮司も感じているだろうけど、自分もテレビで楽しく見ているときは「美しいな」「上手だな」「惜しかったな」でいいのだけど、実況になると演技終了後の自分の発言が、視聴者にとってその演技に対する評価の分岐点になるってこと。最初は、自分の発言が正しかったのかまったくわからなくなって、自信喪失状態になった。

宮司 西岡さんも同じようなことを言っていました。実況アナウンサーはそれが大変ですよね。

中村 勇気を持って言葉を発しないといけなくて。樋口新葉選手が初めて全日本選手権に出場して3位になったとき、「衝撃の全日本デビューです」と言ったんだよね。すごい演技をしたから強く言い切ったのに、その一言を発するのにかなりの重圧があったね。

宮司 その第一声が正しかったどうかの判断は、どうやってするんですか?

中村 正解はわからない。同じ単語を使って喋っても、テンションや音程で印象が変わるのが日本語だし。だから、喋るのは重圧になるんだけど、やっぱり楽しんで演技を見ないと言葉は出てこないんだよね。その狭間たるや…痩せるよね。

宮司 独特の緊張感ですね。ただ、私、ミツさんの声はすごくいいなと思っていますよ。聞きやすいなって。

中村 そうやってもっと褒めてくれよ(笑)。昔は声が高かったんだけど、意識して低くしているんだよね。同じ言葉でも、声の大小や高低だけで印象が変わるからね。


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