川井梨紗子「馨さんから逃げたと思われる」。苦渋の決断が生んだリオ五輪の金

       

東京五輪&パラリンピック
注目アスリート「覚醒の時」
第17回 レスリング・川井梨紗子
階級を変更した全日本選抜選手権(2015年)

 アスリートの「覚醒の時」——。

 それはアスリート本人でも明確には認識できないものかもしれない。

 ただ、その選手に注目し、取材してきた者だからこそ「この時、持っている才能が大きく花開いた」と言える試合や場面に遭遇することがある。

 東京五輪での活躍が期待されるアスリートたちにとって、そのタイミングは果たしていつだったのか……。筆者が思う「その時」を紹介していく——。

川井梨紗子「馨さんから逃げたと思われる」。苦渋の決断が生んだリオ五輪の金

川井梨紗子は62キロ級に変更して全日本選抜に出場した

 リオデジャネイロオリンピックを翌年に控えた2015年——。6月に開催された全日本選抜選手権の女子58キロ級は、出場わずか3名という”異常事態”となった。

 レスリングには「オリンピック階級」と「非オリンピック階級」がある。オリンピック予選を兼ねた世界選手権への出場権獲得がかかるオリンピック前年の国内大会には、たとえ可能性は低くて、いやほとんどないと思われても、オリンピック階級に出場して夢に挑戦するのがアスリートというものだ。


 だが、女子58キロ級にエントリーしたのは、オリンピック4連覇を目指す伊調馨(ALSOK)のほか、環太平洋大学の学生2名のみ。同じくオリンピック4連覇を目指す吉田沙保里が出場する53キロ級に12名がエントリーしたことを考えると、いかに少ないかがわかるだろう。

 つまり、伊調との対戦を回避する選手が続出したというわけだ。

 伊調はロンドンでオリンピック3連覇を果たしたあと、2013年の世界選手権では全試合フォール勝ち。さらに2014年の世界選手権では全試合失点ゼロのフォール、テクニカルフォール勝ち。

 のちに伊調自身が「ロンドンオリンピックからリオデジャネイロオリンピックまでが最も充実していた」と振り返るように、まさに2015年は絶頂期だった。たとえ階級を下げて減量が苦しかろうが、階級を上げてパワー不足となろうが、”怪物”を避けるのは当然、大正解なのだろう。

 川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)も、そうした選手のひとりだった。


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2020年6月5日のスポーツ総合記事

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