
アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバーで、競馬番組で活躍する横山ルリカさんが、2020年前半の競馬シーンを振り返る。
競馬番組などで活躍している横山ルリカさんのサムネイル画像
2020年の前半戦を振り返るうえで、「無観客」でのレース開催に触れないわけにはいきません。
私は競馬場に行くのがとても好きなので、すごく残念でした。それでも、大好きな競馬が見られなくなるのは悲しいので、感染リスクを抑える対策を万全にしながら競馬を続けてもらえるのなら、無観客でも仕方ないとも思っています。
中断することなく開催できたのは、関係者のみなさんの徹底した安全管理のおかげと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そんな中での2020年の前半戦、「無敗のGI・2冠馬」が牡馬・牝馬ともに登場しましたね。皐月賞と日本ダービーを制したコントレイル(牡3歳)と桜花賞とオークスを制したデアリングタクト(牝3歳)。すばらしい2頭に出会わせてもらえました。
私は、馬券が当たったらもちろんうれしいのですが、それよりも強い馬を見るのが好きで「つよーっ!」って言いながらその走りに圧倒されたいんです(笑)。そういう意味で、この2頭の強さには度肝を抜かれました。

「強い馬に圧倒されたい」と語る横山さん
コントレイルは、日本ダービーで最後の直線を少し遊びながらも圧勝。本当に強かったです! 3冠がかかった秋のGI菊花賞の勝利も確実なんじゃないでしょうか。GIを3勝したディープインパクト産駒の牡馬はフィエールマン(牡5歳)しかいないので、コントレイルにはぜひ記録を更新していってほしいです。GI有馬記念まで無敗で制して”父超え”を果たしてくれることを楽しみにしています。
デアリングタクトも、オークスでは2着のウインマリリンが完璧な競馬をしたのに、あっさりと差し切りました。もちろん、松山弘平騎手の好騎乗もありますが、同じ世代の馬の中では頭ひとつ抜けていると思います。
なにより衝撃だったのは、近年のクラシックはノーザンファーム1強の傾向があるなか、この無敗の2冠馬2頭がノーザンファームの生産馬ではないということ。オークスの1~3着も”非ノーザン”で、多くの名馬を生んだキングカメハメハとディープインパクトが亡くなり、クラシックの結果も変わってきている印象です。
「平成」から「令和」に元号が変わったように、競馬の世界にも新しい風が吹き始めているのを感じますね。