さらに、1年前の香港遠征直前と、この中間における共通点もあります。それは、調教時計の速さです。1週前には美浦のウッドコースで、外目を回って5ハロン65秒5-1ハロン12秒5という好時計をマーク。当時の出来と同じくらいに戻っています。
それには、尾関調教師も『思った以上に時計が出ていて、やりすぎたかなと思ったくらい。そこに関してはいい傾向かな』と言って、明るい表情を見せていました。
そもそも2400m戦は4戦3勝。本質的な距離適性は、アーモンドアイより上。関東馬ながら東京コースは初めてですが、一発への期待は大きいです」
さて、木村記者にはもう1頭、注目馬がいるという。一昨年のレースで、アーモンドアイに次ぐ2着となったキセキ(牡6歳)だ。
「3強相手に勝ち切るとまでは言いませんが、まだまだ浮上する余地はあると見ています。前走の天皇賞・秋(5着。11月1日)のように、東京競馬場での決め手比べになってしまうと分が悪いのですが、一昨年のアーモンドアイの超絶パフォーマンスも、この馬のペースに持ち込んだからこそ。
当時と同じような形で逃げる展開になると、楽しみです。大きく人気を落しそうですが、見限らないほうがいいと思いますよ」
松田記者ももう1頭、気になる馬がいるそうだ。アーモンドアイと同じ国枝栄厩舎に所属するカレンブーケドール(牝4歳)である。
「同馬は昨年の2着馬。こちらもグローリーヴェイズと同様、今春はドバイ遠征の"カラ輸送"でリズムを崩してしまいましたが、この中間の上昇ムードは特筆モノです。その点については、国枝調教師も目を細めて、こう絶賛しています。