厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第28回:セブンフォールド

 来春のクラシックを占ううえで重要な2歳GI、朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)が12月20日に、ホープフルS(中山・芝2000m)が12月26日に行なわれる。そんななか、これからデビューを迎える2歳馬の中にもまだ楽しみな存在が控えている。

 栗東トレセンの藤原英昭厩舎に所属するセブンフォールド(牡2歳/父ディープインパクト)もその1頭だ。

欧州GI2勝の姉を持つセブンフォールドは「鍛えながらよくなる...の画像はこちら >>

まもなくデビューする良血セブンフォールド

 同馬への期待が大きいのは、2015年から2017年にかけて欧州で現役生活を送っていた半姉ケマー(牝/父デインヒルダンサー)の活躍にある。ケマーは欧州のマイル戦線で奮闘し、2016年にはコロネーションS(イギリス・芝1600m)、ロートシルト賞(フランス・芝1600m)と、GI2連勝を飾っているのだ。

 他に、GII、GIIIでも1勝ずつ挙げているケマー。勝利を得られなかったGIレースでも、何度となく上位争いを演じている。

 その半弟となるセブンフォールドは、父が日本のリーディングサイヤーであるディープインパクトということもあって、デビュー前から脚光を浴びている。

 さて、デビューを目前にして、同馬に関わるスタッフの感触はどんなものなのか。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「厩舎スタッフに話を聞くと、『(セブンフォールドは)まだこれからだと思うけど、鍛えながらよくなっていくのでは』とのこと。また、調教に乗って背中の感触を知るスタッフも、『今は鍛えている段階』と話しており、レースを使いつつ、よくなっていくタイプかもしれませんね」

 早急に結果を求めるのはどうか、といった現状だが、スタッフの言葉の節々からセブンフォールドの素材のよさはうかがえるという。トラックマンが続ける。

「スタッフによれば、セブンフォールドは『軽めの走りをするイメージ』。

フットワークの素軽さには目を引くものがあるようです。距離については、『中距離まで走れそう』とのこと。姉よりも守備範囲は広いかもしれませんね」

 初陣は12月19日の2歳新馬(阪神・芝1600m)。福永祐一騎手が手綱をとる。三冠ジョッキーを背にして、セブンフォールドはどんな走りを見せるのか、注目である。