錦織圭、全豪前に難局。コロナ隔離後アスリートに生じるリスクとは

 とはいえ、室内練習では限界は否めない。心配されるのは、プレー再開後のケガだ。

 渡航直前にコロナ感染が発覚し、今大会は欠場するアンディ・マリーのトレーナーは、そのリスクに警鐘を鳴らす。

「トップアスリートの身体は、精密にチューンアップされたスポーツカーのようなもの。常日頃からトレーニングを積んでいる彼らの肉体は、動きを止めると、種々の問題が生じてしまう。試合前は戦術面も含め、急ピッチでテニスを仕上げていきたいところだが、2週間の休息後に急激に身体を動かすのは、とても危険だ」

 そう説明するトレーナーのマット・リトル氏が、わけてもケガのリスクが高いと指摘する動きが「サーブ」、それも「打ったあとの腕の減速」だという。

 サーブを打つ際、選手は下半身から生み出すエネルギーを、肩、腕、そしてラケットと伝えていく。短時間で腕の動きは急激に加速するため、最終的にはその動きを、背中や肩の背面の細かい筋肉でつなぎとめ、減速することになる。この減速時の運動は身体への負荷が高く、また、トレーニングだけでは鍛えることが難しいというのだ。

 ケガを懸念する声は、当然ながら隔離中の選手やそのコーチたちからも上がっている。ダニエル太郎はトーナメントディレクターとのミーティングの際に「男子も最大5セットから3セットマッチに変えてはどうか」と提案したが、「グランドスラムの伝統は変えがたい」と却下されたという。

 その代わりにテニスオーストラリアは、ATPカップを含む男子の前哨戦3大会の開幕を1日遅らせることに。女子は当初予定していた2大会のドローを縮小し、開催時期を遅らせた3つ目の大会を新規に開催することを決めた。

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 冒頭に触れた動画のなかで、錦織は「2週間じっとしていたあとにテニスの試合をするということはリスクしかないのですが、まあしょうがないので、前を向いて毎日を過ごしていきたいと思います」と複雑な心境を明かしている。

 出場予定のATPカップ(2月2日~2月6日)まで、隔離明け後の練習日は2日ほどしかない。昨年10月に肩を痛めて実戦を離れていた錦織にとって、新シーズンはケガのリスクと試合感覚を天秤にかけながらの幕開けとなりそうだ。

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