日本ハムの「BIG BOSS」こと新庄剛志監督は、キャンプ前にさまざまな分野の専門家による臨時コーチ集団「新庄殿の8人」を招聘すると明かした。
キャンプインすると、武井壮(陸上・十種競技元日本チャンピオン)や藤川球児(元阪神)、室伏広治(スポーツ庁長官)らが沖縄を訪れ、選手たちにアドバイスを送った。そして元阪神の"足のスペシャリスト"赤星憲広氏もまた、新庄監督の熱烈ラブコールに応えたひとりだ。
日本ハムの選手たちに走塁指導する赤星憲広氏(写真中央)
参考となったロッテの戦いぶり
日本ハムは昨年まで3年連続5位。昨シーズンはチーム打率.231、78本塁打、437打点はいずれもリーグ最下位。守備でもリーグワーストとなる76失策を喫するなど、攻守で精彩を欠いた。
チームの立て直しを図るべく、まず新庄監督が自ら積極的に指導したのが守備だった。昨年の秋季キャンプから、とくにスローイングに力を入れ、その成果は少しずつ出ている。
そして攻撃においては、打線を強化するというよりは「1点をいかにして取とるか」というところに重きを置いたのだろう。ヒントとなったのは、昨年のロッテの戦いぶりだ。
昨年、ロッテはチーム打率.239(リーグ5位)ながら、107盗塁(リーグ1位)を記録して、リーグトップとなる584得点を叩き出した。打線の破壊力という点で物足りない場面はあったが、それでもシーズン終盤まで優勝争いを繰り広げるなど、ロッテの攻撃スタイルは間違いなくチームに浸透していった。