欧州サッカーは今週末にプレミアリーグ(イングランド)やセリエA(イタリア)、ラ・リーガ(スペイン)、リーグアン(フランス)など、多くの国のリーグが開幕。今季も多くの日本人選手がヨーロッパで奮闘し、その活躍が楽しみだ。

ここでは主なリーグの日本人選手を紹介する。

久保建英、三笘薫、鎌田大地...欧州サッカー日本人選手一覧 ...の画像はこちら >>

【三笘&鎌田の活躍に注目 2部にも好選手が続々加入】

イングランド(UEFAカントリーランキング1位)
※チャンピオンシップ(2部)の選手も紹介

三笘薫(MF/ブライトン) 
遠藤航(MF/リバプール) 
鎌田大地(MF/クリスタル・パレス) 
菅原由勢(DF/サウサンプトン) 
冨安健洋(DF/アーセナル) 
斉藤光毅(FW/クインズパーク・レンジャーズ/2部) 
大橋祐紀 (FW/ブラックバーン/2部) 
坂元達裕(MF/コベントリー・シティ/2部) 
平河悠(MF/ブリストル・シティ/2部) 
橋岡大樹(DF/ルートン・タウン/2部) 
角田涼太朗(DF/カーディフ・シティ/2部)

 今オフに鎌田大地がフランクフルト(ドイツ)時代の恩師オリバー・グラスナー監督の希望によってクリスタル・パレスへ渡り、菅原由勢はAZ(オランダ)からプレミアリーグ昇格組のサウサンプトンへのステップアップを実現させた。それだけでなく、チャンピオンシップ(2部)のブラックバーンに大橋祐紀、クインズパーク・レンジャーズに斉藤光毅、ブリストル・シティに平河悠が移籍し、イングランドでプレーする日本人選手は11人を数えるようになった。

 アーセナルの冨安健洋は練習中のケガによって開幕には間に合わず、今季もコンディションに苦しむスタートとなった。指揮官が代わったリバプールでは、前監督とはスタイルが異なるなかで遠藤航はポジションを掴むことができるか。三笘薫は昨季のケガから復帰し、順調にコンディションを上げ、新監督の下で一昨季のようなパフォーマンスを取り戻したい。

 グラスナー監督のサッカーをよく知る鎌田はプレシーズンから3-4-2-1のシャドーの主力としてプレー。バイエルン(ドイツ)へ移籍したMFマイケル・オリーセの穴を埋めることができるか。菅原もプレシーズンですでに主力組でプレーし、格下相手ではあるがイーストリー戦でいきなり得点するなど評価は上々。持ち前の攻撃センスをプレミアの舞台でも発揮できるか注目だ。

【GK鈴木彩艶はイタリアの名門へ】

イタリア(UEFAカントリーランキング2位)

鈴木彩艶 (GK/パルマ)

 今季からパルマへ加入した鈴木彩艶は、セリエAで唯一の日本人となった。プレシーズンで正GKの座を射止め、名GKジャンルイジ・ブッフォンを輩出した名門で存在感を示せるか楽しみだ。

スペイン(UEFAカントリーランキング3位)

浅野拓磨 (FW/マジョルカ) 
久保建英 (MF/レアル・ソシエダ)

 ボーフム(ドイツ)からマジョルカへ移籍した浅野拓磨。プレシーズンのボローニャ戦で、持ち前のスピードを生かして本拠地で初ゴールを記録。

カウンターを主体とするチームスタイルに早々に馴染んでいる。

 レアル・ソシエダの久保建英はリバプール(イングランド)への移籍が取り沙汰され、注目が集まる。ソシエダはDFロビン・ル・ノルマンがアトレティコ・マドリードに移籍し、ほかにもミケル・メリーノら主力の引き抜きの噂が絶えず、久保もそのひとりとなるか。

ドイツ(UEFAカントリーランキング4位)

町野修斗 (FW/ホルシュタイン・キール) 
福田師王 (FW/ボルシアMG) 
板倉滉 (DF/ボルシアMG) 
奥川雅也 (MF/アウクスブルク) 
佐野海舟 (MF/マインツ) 
堂安律 (MF/フライブルク) 
伊藤洋輝 (DF/バイエルン) 
チェイス・アンリ (DF/シュツットガルト)

 昨季から引き続き日本人の多くがプレーするブンデスリーガ。そのなかで大きなサプライズは伊藤洋輝のシュツットガルトからバイエルンへの移籍だ。一気にビッグクラブへとステップアップした伊藤がポジションを確保できるのか。

 そんななか、伊藤はプレシーズンの4部デューレン戦で中足骨を骨折。数週間の離脱が発表された。シーズンスタートには出遅れることとなったが、名門バイエルンでのプレーに大いに期待したい。

 今夏に鹿島アントラーズからマインツへ移籍した佐野海舟。7月に不同意性交容疑で逮捕されたが、不起訴処分でチームに合流し、プレシーズンのモンペリエ戦に出場した。ボー・ヘンリクセン監督からの評価も高く、昨季は残留争いとなったチームを引き上げることができるか。

フランス(UEFAカントリーランキング5位)

南野拓実(FW/モナコ) 
伊東純也(FW/スタッド・ランス) 
中村敬斗(FW/スタッド・ランス) 
オナイウ阿道 (FW/オセール)

 今季もモナコの南野拓実、スタッド・ランスの伊東純也、中村敬斗は主力としてチームを牽引する存在となるか。昨季リーグドゥで優勝してリーグアン昇格を果たしたオセールで15得点を記録したオナイウ阿道が、どんなパフォーマンスを見せるのかも大いに注目だ。

【レギュラー&さらなるステップアップを狙う選手たち】

オランダ(UEFAカントリーランキング6位)

上田綺世 (FW/フェイエノールト)  
小川航基 (FW/NECナイメヘン)  
佐野航大 (MF/NECナイメヘン)  
三戸舜介 (MF/スパルタ) 
毎熊晟矢 (DF/AZ)

 フェイエノールト2年目となる上田綺世はさらなる飛躍を期待。昨季は5得点2アシストと結果を残したが、上田の実力としてはまだ物足りない。常にビッグクラブへの移籍が噂される、ライバルのFWサンティアゴ・ヒメネスからポジションを奪えるか。

 サウサンプトンへ移籍した菅原のあとを埋める形でセレッソ大阪からAZへ毎熊晟矢が加入した。日本代表で同ポジションのライバルとなる毎熊が、菅原以上のインパクトを残せるかにも注目したい。

ポルトガル(UEFAカントリーランキング7位)

守田英正 (MF/スポルティング)
福井太智 (MF/アロウカ)  
藤本寛也(MF/ジル・ヴィセンテ)

 スポルティングで3シーズン目となる守田英正は、今季もチームの中心を担う。リーグ連覇はもちろん、今季はチャンピオンズリーグ(CL)を戦うチームをどれだけ牽引できるか。

ベルギー(UEFAカントリーランキング8位)

伊藤涼太郎(MF/シント=トロイデン) 
藤田譲瑠チマ(MF/シント=トロイデン) 
山本理仁(MF/シント=トロイデン) 
小川諒也(DF/シント=トロイデン) 
谷口彰悟(DF/シント=トロイデン) 
小久保玲央ブライアン(GK/シント=トロイデン) 
明本考浩(MF/ルーヴェン)
金子拓郎(MF/コルトレイク)
高嶺朋樹(MF/コルトレイク)
藤井陽也(DF/コルトレイク)
町田浩樹 (DF/サン=ジロワーズ)  
伊藤敦樹(MF/ヘント)
横田大祐(MF/ヘント) 
渡辺剛 (DF/ヘント) 
シュミット・ダニエル (GK/ヘント) 

 今季のベルギーも15人と日本人がもっとも多くプレーする。6人の日本人選手が所属するシント=トロイデンには新たに谷口彰悟、小久保玲央ブライアンが加入。さらにコルトレイクに高嶺朋樹が加入。

浦和レッズから伊藤敦樹のヘント移籍も決まり、日本人の実力者が続々とベルギーへ渡った。

 そのなかでもパリ五輪でU-23代表の正GKを務めた小久保が、シント=トロイデンでさらなるステップアップへの足がかりを掴めるシーズンとなるかに注目だ。

スコットランド(UEFAカントリーランキング11位)

小田裕太郎 (FW/ハーツ) 
古橋亨梧 (FW/セルティック) 
前田大然 (FW/セルティック) 
旗手怜央 (MF/セルティック) 
岩田智輝 (DF/セルティック) 
小林友希 (DF/セルティック)

 5人の選手が所属するセルティックは、今季も日本人の活躍が楽しみなクラブだ。開幕戦では古橋亨梧、旗手怜央が先発し、旗手は今季初ゴールを記録した。第2節では前田大然が途中出場し、岩田智輝は2試合ともベンチを温めた。一方で昨季から構想外となっている小林友希はJリーグから獲得オファーが届くなど、去就に注目が集まる。

編集部おすすめ