3歳「牡馬三冠」の最終戦となるGI菊花賞(京都・芝3000m)が10月20日に行なわれる。

 出走各馬にとって未知なる長丁場の戦いとあって、比較的波乱含みの一戦と言える。

実際、過去10年の結果を振り返ってみると、7番人気以下の伏兵が馬券圏内(3着以内)にしばしば突っ込んできており、3連単では2017年の55万円超え、2018年の10万円超えをはじめ、5万円以上の好配当が5回も出ている。

 となれば、馬券検討においては今年も"荒れる"と踏んで狙い目を絞ってみるのも悪くない。そこで、過去10年の結果を参考にして、今回のレースで激走を果たしそうな"穴馬"をあぶり出してみたい。

 まず注目したいのは、前走で古馬相手の2勝クラス(旧1000万下)を勝ち上がってきた馬だ。なにしろ、2014年に7番人気で3着と好走したゴールドアクターをはじめ、2017年に13番人気で3着入線を果たしたポポカテペトル、2018年に10番人気で3着と奮闘したユーキャンスマイル、2020年に4番人気で2着となったアリストテレス、2021年に6番人気で3着に入ったディヴァインラヴなど、人気薄で馬券圏内に飛び込んできた馬が何頭もいるからだ。

 ただし、今年はそれよりも上、つまり前走で3勝クラス(旧1600万下)を勝ってきた馬が2頭出走する。昨年も、前走で3勝クラスを快勝してきたドゥレッツァ(4番人気)が鮮やかな勝利を収めた。そうなると俄然、その2頭に食指が動く。

 シュバルツクーゲル(牡3歳)とヘデントール(牡3歳)だ。

 シュバルツクーゲルは前走、3勝クラスの2024ワールドオールスタージョッキーズ第2戦(8月24日/札幌・芝2000m)で古馬相手に完勝。ヘデントールも3勝クラスの前走・日本海S(8月17日/新潟・芝2200m)を古馬相手に3馬身半差の圧勝劇を演じてきた。

 ドゥレッツァの激走からして、ともに勝ち負けを演じてもおかしくないが、より有力視したいのは、ヘデントール

ドゥレッツァを含め、過去に前走2勝クラスを勝って躍動した馬たちはすべて、2200m以上のレースを勝ってきてからだ。父ルーラーシップ、母父ステイゴールドという血統からも、一発の期待が膨らむ。

 次にピックアップしたいのは、前走がトライアルのGII神戸新聞杯組だ(※阪神競馬場の改修工事のため、今年は中京・芝2200mで施行。京都競馬場の改修工事により、2020年~2022年も同様。本来の舞台は阪神・芝2400m)。

 というのも、過去10年に馬券に絡んだ30頭のうち、前走・神戸新聞杯からの臨戦だった馬が13頭と最も多いからだ。そしてそのうち、同レース2着が5頭、続いて1着が4頭、3着が3頭......という順。そうなると、狙いは2着馬となるが、今年(9月22日)2着のジューンテイクは左前脚に屈腱炎を発症し回避となった。

【競馬予想】菊花賞で激走する馬には法則がある――過去10年の...の画像はこちら >>
 ならば、1着メイショウタバル(牡3歳)と3着ショウナンラプンタ(牡3歳)が狙い目となる。

 道悪となればメイショウタバルへの魅力は増すが、ここではショウナンラプンタを推したい。GI日本ダービー(5月26日/東京・芝2400m)こそ15着と惨敗を喫したが、その前哨戦となるGII青葉賞(4月27日/東京・芝2400m)では僅差の2着と好走。同じく芝2400m戦の1勝クラス・ゆきやなぎ賞(3月9日/阪神)も快勝しており、長い距離への適性が高そう。

大駆けがあっても、不思議ではない。

 ダービー馬のダノンデサイル(牡3歳)は、ダービーからの直行ローテというのが懸念材料。さらに、ダービーで掲示板(5着以内)に入った上位馬たちの参戦もない。波乱ムードが漂うなか、ここで名前の挙がった面々が高配当をもたらす可能性は大いにありそうだ。

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