スポルティーバのYouTubeチャンネルで連載中の「林陵平のフットボールゼミ」に元日本代表の岩政大樹さんを迎え、ワールドカップ・グループステージのオランダ、チュニジアに続き、第3戦のスウェーデン戦について語りつくした。

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【スウェーデンの脅威は?】

 スウェーデンは堅守速攻を基本戦術とし、システムは日本と同じ3-4-2-1。いわゆるミラーゲームになる構図だ。

岩政さんは「ワントップの(ヴィクトル・)ギェケレシュに入れてくるボールも嫌だし、そのこぼれを狙ってくる感じも嫌だし、守備でブロックを作る感じも嫌だし......なんかいろいろ嫌な相手という印象」と本音を漏らした。

 林さんも「グループステージで対戦する3カ国の中で、戦術的にも、選手のキャラクターを考えても、日本が一番やりにくいのはスウェーデン」と同意する。

 スウェーデンのビルドアップはシンプルで、ゴールキーパーからのロングボールを前線のギェケレシュに当てて、ウイングバックのガブリエル・グドムンドソンやダニエル・スヴェンソンが素早くサポートに入る形だ。

 守備では自陣に5-2-3もしくは5-4-1のブロックを敷き、徹底して堅守を貫く。林さんはギェケレシュについて「ゴールキーパーからのロングキック1本から決めているシーンもあるんですよね」と危機感を示した。

【日本の戦い方と選択肢】

 日本はどう対抗するか。ふたりが真っ先に挙げたのが、システム変更の可能性だ。富安健洋が万全の状態であれば、3-4-2-1から4-2-3-1への変更も十分あり得ると林さんは指摘する。

 これまで試してこなかった4バックを最初から使うのか。それとも試合展開に応じてシステムを変更するのか。いずれにしても驚きだが、岩政さんも「森保さんだとありえる気がする」と話す。

 3バックのまま戦う場合でも、中盤を3ボランチ気味にして相手の2ボランチ脇のスペースを突く手がある。久保建英鎌田大地佐野海舟が連動して数的優位を作り出し、ギェケレシュを孤立させる狙いだ。

ただし、林さんは「孤立させても今のギェケレシュはひとりシュートまでもっていける」と釘を刺した。

 さらに、スウェーデン側の変化にも注意が必要だ。グレアム・ポッター監督は試合途中からギェケレシュとアレクサンデル・イサクを2トップに並べる5-3-2へシフトするオプションを持っている。岩政さんは「そのふたりを並べられるほうが嫌だな」と警戒する。

【攻撃の組み立てと三笘不在の影響】

 攻撃面では、ウイングバックを高い位置に張り出させてシャドーのスペースを作り出す設計が基本になる。右サイドは堂安律と久保の、逆足のふたりが組むことでポケット(ゴール脇の深いエリア)への侵入を狙いやすい。

 一方、左サイドに関しては、やはり三笘薫の不在が痛手だと林さんは強調する。

「ウイングバックの外からも仕掛けられるのが、三笘の強さだった」

 鈴木唯人は中で受けるのは得意だが、外で勝負するタイプではない。また、前田大然もドリブル突破型ではない。そこで浮上するのが伊東純也の左シャドー起用だ。「背後へのランニングとか考えると伊東あたりを使っても面白い」と林さんは提案した。

 カウンター対策については、ボランチ1枚が必ず中央に残ることがカギと口を揃える。

ギェケレシュをマンツーマンで止めるのは難しいと考えると、前に人数をかけすぎないように注意したい。ボランチがひとりでも残っていれば、1(ギェケレシュ)対2(CB、ボランチ)の状況が生まれ、CBが縦のコースに入ることができる。その差が勝敗を分ける局面になり得るという分析だ。

 最後に岩政さんはスコアを予想し、「2-1で日本の勝利」とキッパリ。予想スコアを明言した。林さんも「日本が(相手に)5バックで組まれたとしても、今は崩しきるだけの力がついてきている感じがしますよね」と同意した。

 システムの噛み合わせ、ギェケレシュ封じ、中盤の数的駆け引き――どの要素ひとつ取っても、ひと筋縄ではいかない相手だ。「この試合が、(グループステージ3試合のうち)試合中の変化が一番多そう」という岩政さんの言葉どおり、戦術的な攻防が見どころになる一戦になりそうだ。

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