販売の落ち込みから一転し今では売上が好調!

新型コロナウイルス感染拡大による全国的な緊急事態宣言の発出もあり、2020年4月と5月の新車販売台数はまさにボロボロであった。しかし、6月以降業界関係者の予想を良い意味で裏切るように、新車販売は急速な回復傾向を見せている。



自販連(日本自動車販売協会連合会)統計によると、2020事業年度締め上半期(4月~9月)の、軽自動車も含む新車販売台数は503万8648台となり、2019年同期比で95.8%にまで回復している。

月別でも4月以降は前年同期比で100%以上とはなっていないが、これは法人向けなどのフリート販売が足を引っ張っているようなので、小売りレベルでは“完全復活”というか、販売現場ではそれ以上という受けとめ方をしているようだ。



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現場のセールスマンは「9月以降はまさに“イケイケドンドン”状態ですね。10月の販売目標台数は、その前月で年度締め上半期末となり派手に半期決算セールを展開した9月を上まわる目標台数へ上方修正されました」とは現場のセールスマン。



業界事情通は「春先の新型コロナウイルス感染拡大第一波のときの落ち込みもあったので、年初に確約した目標販売台数達成はまず困難と考えていましたが、目標販売台数を上方修正して、取り戻そうとしている動きがあるということはそれだけ市場の回復レベルがいいという証拠ともいえます」と語ってくれた。



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今回の新型コロナウイルス感染拡大は、地震などの自然災害に比べれば職種などにより、そのダメージの落差に大きな開きがあるといっていいだろう。テレビニュースなどでは、ホテルや貸切バス事業者などの観光業や、飲食店、航空業界などかなり深刻なダメージを受けている業種がクローズアップされているが、“コロナバブル”のような特需となっている業種もあるし、そもそも「生活に大きな変化がない」というひとも珍しくない。

新型コロナウイルス感染拡大が貧富の差を拡大させているというのは紛れもない事実となっているのは間違いないだろう。



2020年末はアルファードが狙い目か

いまの新車販売の復調傾向を支えているのは、「オプションテンコ盛りで……」と高額車を買うような富裕層と、本来クルマを買う余裕はないのだが、感染拡大予防から軽自動車やコンパクトカーなど“マイカー”を積極的に移動手段として使おうとする層に二極化している。



“中間層がいない”というのは何も新車販売に限った話ではない。しかし、若者がクルマ所有に消極的であるなか、年配のひとが目立って需要を支えている新車販売は、裕福に年金生活を送っているような年配富裕層もがっちり囲い込み、いち早く回復傾向を見せたといっても過言ではないだろう。



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販売目標台数の上方修正も見受けられるようになると、これから年末へ向かっての新車購入は俄然買い得感が高まっていくことになるだろう。販売現場としては、比較的生産や在庫状況に余裕があり、短期間で納車が可能なモデルならば、特典キャンペーンの充実だけでなく値引き拡大も十分期待していいだろう。



トヨタディーラーでは“各セールスマン各1台確実にアルファードの受注をとること”というお触れが出ているようなので、アルファードがこれから年末へ向けスペシャル値引きは十分期待していいだろう。業界事情通は「私が調べたところでは、9月の半期決算セールとなりますが、アルファードで70万円値引きしたという情報が入っております」とのこと。アルファードはディーラーから見れば、“高収益車”となっているだけでなく、メーカーウェブサイトによるとエグゼクティブラウンジ以外は出荷目処が1カ月程度となっているので、年末セールでは値引き拡大の“台風の目”となるのは間違いないだろう。



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ただし、すべてのブランドが波に乗れているわけではないのだが、波に乗れているブランドはさらに多く売りたい、波に乗れていないブランドはなんとかしたいと、背景は異なるものの、買い得な条件が引き出しやすい環境になっていることには変わりないといっていいだろう。各ディーラーで特典対象となっているモデルは好条件が引き出しやすいモデルと考えてもらいたい。