
過去10年を振り返ると、1番人気は【3・3・0・4】、2番人気は【3・1・2・4】とまずまずで、両馬がどちらも4着以下に沈んだ年はない。ただ、2頭同時に3着以内も2回だけ。「両雄並び立たず」となるケースが多い。なお、3連単は29万、16万、12万と、10万円台以上は3回で、万馬券未満は1回だけ。同じ古馬の中距離GⅡでも、先週の日経新春杯はハンデ戦で、このアメリカJCCは別定戦。ハンデ戦のほうが荒れているかと思いきや、日経新春杯は10万円台以上が2回で万馬券未満も5回。波乱度は、アメリカJCCのほうが全体的に高くなっている。
★アリストテレス
条件戦を2連勝し、いわゆる「夏の上がり馬」として臨んだ菊花賞では、王者コントレイルにクビ差まで迫る2着だったアリストテレス。直線はマッチレースに持ち込み、デッドヒートを繰り広げた。重賞は未勝利ながら、トータル成績は【3・2・0・1】で、唯一の着外はプリンシパルSの6着。クラスが上がっても堅実に走っており、鞍上も菊花賞に続いてルメール騎手が騎乗予定。これといった大物もいないメンバー構成を考えれば、ここは勝ち負けを期待される身だ。芝2200メートルでも、すみれSで2着、小牧特別で1着と問題ない。春のGⅠシリーズに向けて、GⅡのここはすんなりと突破しておきたいところだ。
★ヴェルトライゼンデ
春の実績もあり、神戸新聞杯でもトライアルらしい追い込みで2着だったヴェルトライゼンデ。それにより菊花賞ではコントレイルに次ぐ2番人気の支持を集めたものの、道中、手応えよさそうに追走しながら直線では伸びを欠き7着に終わった。現状、3000メートルは長すぎたのかもしれない。ホープフルSで2着、ダービーも3着と、世代トップクラスのポテンシャルは証明済みで、今回は5戦連続後塵を拝したコントレイルもいない。距離短縮となる2200メートルであらためて期待だ。