「1000本のタテカン」田中角栄の事件史外伝『宿命の二人――竹下登との“人たらし比べ”秘録』Part1~政治評論家・小林吉弥

「田中は去っていく竹下の後ろ姿を、表情をこわばらせてにらみつけていた。田中としては、竹下が延々と切れ目のないタテカンを並べて歓迎してくれたことには、その気配りに感謝、同時に脱帽の気持ちを持ったようだ。しかし、田中も気配りで手を抜く人物ではなかったが、あのこわばった表情からは、竹下はここまで相手の気持ちを忖度する人物なのかと、ある種の脅威を感じたように見えた。この男は、近い将来、必ず自分のライバルになるだろうと」

この「タテカン事件」から7年後、田中は福田赳夫との凄絶な「角福戦争」を制して天下を取った。しかし、月刊誌『文藝春秋』に自らの金脈、女性問題を暴露され、「今太閤」誕生と熱狂された政権も、わずか2年で投げ出さざるを得なかった。その後、間もなくロッキード事件が表面化し、それまで表向きは「蜜月」と見えた田中と竹下の関係も、このあたりから一気に距離を置くことになる。

竹下は『政治とは何か』(講談社刊)と題した回顧録の中で、次のように語っている。

「竹下は俺を追い出して世代交代をやるつもりか!」


「角さんとの関係は、それまではまことにいい関係だった。角さんとしてみれば、私のことを何をやらせても便利ということだったんでしょう。足を縛るということは、まったくなかったですからね。

ところが、(ロッキード事件の表面化あたりで)政界では安倍晋太郎、宮澤喜一ら、財界からソニーの盛田昭夫、サントリーの佐治敬三など、50代のバリバリした人たちで勉強会をつくった。私も、人集めの中心メンバーだった。角さんはこのあたりで、竹下は俺を追い出して世代交代をやるつもりかと、不快感を持ったように思われる。

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