下積み生活が待つ“親方”魁皇

 ノンビリと骨休めしている暇はない。3場所ぶりの通常開催となった名古屋場所は、大関・日馬富士(27)が白鵬の8連覇を堂々と阻止して優勝したが、その上前をはねたのが、序盤は最多勝フィーバー、中盤は引退騒ぎでファンを引き付けた魁皇(39)だった。

 引退表明は7敗目を喫した10日目の打ちだし後。これまで13度も角番を経験している魁皇のことだけに、今度も休場して秋場所に最後の勝負をかけるのでは、という声もあったが、予想を裏切って(?)スンナリと引退を選択した。
 「これからは年寄『浅香山』として新たなスタートを切ることになりますが、あまりにも現役にこだわり引退を引き延ばしてきたため、親方としては大きく出遅れてしまった。なにしろ同期の貴乃花親方は、8年前に引退して7年前には旧二子山部屋を継承。『貴乃花部屋』と看板を掛け代え、去年の2月には理事にも当選している。4歳年下の玉ノ井親方(元大関栃東)も、3年前に父親の先代玉ノ井(元関脇栃東)から部屋を受け継ぎ、この名古屋場所には新入幕力士、富士東も誕生させた。この出遅れのツケは大きく、当分は下働きの走り使いになるでしょう」(協会関係者)

 将来的には名門・友綱部屋を継承し、部屋持ち親方になる可能性が高いものの、とりあえず部屋付き親方として後進の指導に当たることになる。
 「自分が連れて来た子が相撲を取るのを見るのは楽しいだろうな。自分の型をしっかり持った、まじめで強く、格好いい関取を育てたい。それが夢ですよ」と魁皇は熱っぽい目をしたが、貴乃花親方らのように現役時代の顔と実績を生かして協会の中枢でバリバリ仕事をするのは、かなり先のことになりそうだ。

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