強盗多発が止まらない低価格競争を仕掛けた『すき家』のジレンマ

 牛丼界の新盟主『すき家』が、醜態をさらしている。今年の1月から9月にかけて全国の牛丼チェーンで発生した強盗事件は71件を数える。うち9割に当たる63件がすき家で発生、まさに強盗の“御用達店舗”と陰口を叩かれているのだ。

 危機感を募らせた警察庁から、「大手企業として防犯に対する意識が足りない。街の治安悪化にもつながりかねない」と、異例の指導を受けるハメに。すき家を運営するゼンショーは、来年3月末までに、全店舗で夜間の複数勤務にシフトすると発表した。
 すると、まるで嘲笑うかのように、すき家に対して各都道府県の警察が抜き打ち調査を実施していたまさにその最中の10月26日に、東京・小金井市の店舗に包丁を持った男が押し入り、一人だけだった店員を脅してレジの5万5000円を奪って逃走。立て続けに11月1日には愛知県瀬戸市の店舗で未遂事件が、同7日にも三重県で連続2件が強盗に入られたのだ。警察の強い指導を受けておきながら、この時も、どうやら従業員一人だけでの営業をまかり通していたという。
 「警察は内心、呆れ返っています。10月5日に京都で捕まった犯人は、ヤミ金業者から『すき家で強盗して返せ。あそこならば誰でも成功する』と入れ知恵されて犯行に及んでいる。アルバイトすること自体、もう命がけです」(事件記者)

 すき家が深夜の一人営業に固執してきた理由は明白である。即ち、複数の人員を配置すれば、その分儲けが薄くなる。強盗被害のリスクと牛丼1杯の値段を、天秤にかけてきたのだ。
 「深夜の人員体制を複数に改めたとして、いずれは値上げの決断を迫られる。そうなれば、松屋が敢然と価格競争を挑むし、仕掛けられてばかりだった吉野家も黙ってはいない。そういえば吉野家は『券売機を置かないことで大事にしたいことがある』としていたポリシーを破り、一部店舗で導入に踏み切るなど、反転攻勢に着々。結果、すき家が業界のトップから滑り落ちるのは時間の問題でしょう」(業界関係者)

 外食産業の原価率は3割程度で、ほとんどは人件費や輸送費だと言われている。うまい牛丼を安く食べたいだけの我々庶民にとっては、「ご注文は何になさいますか」などの触れ合いは正直必要ない。今まで通り、安いところに行くだけだ。
 そんな体質になってしまったのは、壮絶な低価格競争を仕掛け続けたすき家のせい?

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