小泉進次郎前倒し総裁選出馬に怯える安倍首相“ノミの晋三”

       

 森友学園への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん、値引きの隠蔽が明らかとなったかと思えば、今度は加計学園問題。愛媛県今治市での獣医学部新設に絡み、当時首相秘書官だった柳瀬唯夫経産省審議官が“首相案件”と述べた記録文書の存在が発覚し、いよいよ前項(※本誌参照)で丸山議員が語った「嫌われもしない」安倍首相が孤立し始めている。
 「柳瀬氏と愛媛県、今治市の職員の面会記録文書が農水省でも見つかり、これで自民は柳瀬氏の国会招致を受け入れざるを得なくなった。もちろん、首相も自民主流派も絶対阻止の構えだったが、それを突き破ったのが、小泉進次郎筆頭副幹事長。党内では、進次郎氏が秋の総裁選出馬に向け本気になり始めたともっぱらだ」(自民党関係者)

 文書は2015年、柳瀬氏が県、市の職員を官邸に呼びつけ、“首相案件”としてプレッシャーをかけた内容とされ、それを県職員が備忘録として経緯を作成、保管していたという。昨年7月の国会審議で柳瀬氏は面会自体を否定していたが、今回、朝日新聞が文書の存在を報じた。柳瀬氏は「記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」と真っ向から否定しているが、中村時広愛媛県知事が文書の存在を追認している。
 「とはいえ、官邸では柳瀬氏が否定した時点でその話を終わらせるはずだった。その矢先、進次郎氏が思いっきり噛みつきましたからね。あれで党内の空気が一変した」(自民党ベテラン議員)

 朝日新聞が文書の存在を報じたのが4月10日。柳瀬氏は同日に前述の否定コメントを発表した。その翌日、都内で開かれた新経済連盟主催のトークセッションに出席した進次郎氏は、問題続出の政府について「“うんざり”の一言」と一刀両断し、柳瀬氏のコメントについても「“記憶の限りでは”という注釈を付けるのなら“会っていない”と言い切ることはできない」と批判したのだ。
 「この進次郎氏の『うんざり』発言は、前日、朝日新聞の記事が出た日に『うんざりしている』と会見であからさまに不快感を示した二階俊博幹事長に重ねたもの。その晩、二階氏は麻生太郎財務相と両派幹部を交え銀座のステーキ店で会食している。中身について『安倍政権支持の再確認』としていたが、周辺関係者によれば、その逆という見方が強い。つまり、安倍政権がもつのも時間の問題で、自民党政権をどう維持するか、安倍首相の次の話に終始したという。しかも、二階氏はポスト安倍について勝っても負けても進次郎氏を担ぐ腹を決め、暗に麻生氏に同調を求めたという話まであります」(全国紙政治部記者)

 二階氏が安倍首相支持から大きく舵を切った状況は、12日に開かれた派閥会合で二階派の重鎮、伊吹文明元衆院議長が「安倍さんには大変な道義的責任がある」と苦言を呈したことでも裏付けられる。
 「この日、麻生派のパーティーに駆けつけている安倍首相は、麻生派の具合が気になって仕方がない。麻生氏は『政策のど真ん中で政権を支えていく』として結束をアピールしていたが、“誰政権を支えるのか”との声も出ている。安倍政権と沈むのはまっぴらという空気が蔓延し、すでに麻生氏が“次”に向け何を画策しているのかに注目が集まっているんです。そこで名前が挙がるのは、麻生氏とまったくソリが合わない石破茂氏よりも、進次郎氏」(前出・自民党関係者)

 直近の読売新聞の世論調査では、“次期首相にふさわしい人物”として進次郎氏が安倍首相、石破氏を抜きトップに躍り出ている。3月に進次郎氏を中心とした30人の若手議員の勉強会が発足しているが、その周辺でも、「“次の次”などと言わず、一気に天下取りに行けるのではないか」と上げ潮状態になっているというから不気味だ。

 一方の進次郎氏本人は、前述した安倍政権批判の前から、すでに発言の激しさが増している。3月25日の党大会後には、森友問題について「平成の政治史に残る事件」、「政府が国民全体にウソをついた」とまで言い放った。
 「これらの厳しい物言いが、実は周囲の反応を見るための観測気球という見方もある。賛成する者、明らかに反発する者など様々だが、どれだけ自分に賛同してくれるかを見極めているのではないか。それで余計に、進次郎氏が総裁選出馬に本気になり始めたという話が飛び出しているのです」(自民党若手議員)

 前出の自民党ベテラン議員はこう言う。
 「二階氏も当初、進次郎の総裁選出馬は次の次でいいと思っていたが、このまま放置すれば来年夏の参院選が戦えなくなる。そのため、表向きは安倍首相に忠誠を誓う装いで首に鈴をつけ、夏前に引導を渡すつもりだろう。そこで進次郎氏を担ぐが、仮に敗れたとしても、安倍首相の残りの任期が終われば次は間違いなく世代交代となる。その時までに首相出身派閥の細田派や麻生派を巻き込めば、進次郎氏が圧勝する芽が出る」(二階氏周辺関係者)

 一方、今後連続する米中露との首脳会談で支持率の挽回を図りたい安倍首相だが、内心、それどころではないようだ。
 「二階氏を中心とした各派閥の情報収集に躍起になっている。特に、小泉元首相や進次郎氏周辺の動きには神経を尖らせており、相当ビビッているらしい」(細田派関係者)

 ボッチ安倍になりそうな末路やいかに。

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