“一人横綱”ヤマダ電機追撃へ 最後の生き残りに賭ける国内家電量販店“恩嗟の声”(2)

 阪神タイガースの広告スポンサーとしても知名度が高い上新電機は、同じ関西を地盤とするエディオンと近いが、関東圏が地盤のケーズやヨドバシには、関西地区へ一気に攻め込むためにも「喉から手が出るほど欲しい」(業界関係者)存在。また、ベスト電器はかつてヤマダ電機の株買占めターゲットになり、一時は乗っ取りの危機に直面したが、そこへビックが事実上のホワイトナイトとして登場、現在は発行済み株式の15%を保有して持分法適用会社に組み込んでいる。
 「しかしビジネス上の連携は希薄。現に3年前に社外取締役に就いたビックの宮嶋宏幸社長は、今年の株主総会を機に『自社の経営に専念する』との理由で退く。これでビックがコジマ支配に大半のエネルギーを注ぎ込むようだと、対ヤマダ電機の後ろ盾としてビックを必要としたベスト電器が『もうビックの力は要らない』とばかりに株の買い戻しに動きかねないし、そのドサクサに紛れて中国企業などがビックから株を高値で買い取る可能性もある。恐らく、そんなキナ臭い思惑も株価急騰の裏にあるのです」(大手証券マン)

 ビック+コジマに一気に抜かれることになるヨドバシカメラからも目が離せない。とりわけ注目の的はケーズHDとの関係だ。前述したようにケーズは一時期、コジマとの合併観測が取り沙汰されたものの現実には日の目を見なかった。なぜケーズは袖にしたのか。
 「当時からケーズはヨドバシと商品開発などで提携していた。その意味するところは都心部の駅前で大型店を展開するヨドバシと、郊外型出店が主力のケーズが双方の牙城に攻め込まないようガッチリ握手したということ。ところがコジマはケーズと同じ郊外型ですから旨味がない。店舗網の補完関係が期待できない以上、ケーズがつれない対応を示したのも無理はありません」(業界関係者)

 果たせるかな、コジマを買収するビックはヨドバシと同じ駅前型である。その意味ではヤマダ追撃に向けた似合いのカップルということになる。しかし、両社以上に“相思相愛”の関係にあるとされるケーズとヨドバシが合併・統合すれば単純合計で売上高1兆4000億円強となり、一気に業界2位に浮上するだけでなく、ヤマダの息遣いが聞こえる位置まで追い上げる。
 「家電量販店は遠からず3、4社に集約されるといわれてきた。テレビが不振を極めていることから、2年前に9兆円といわれた市場が昨年は5000億円も目減りした。このペースで縮小すれば優勝劣敗がハッキリし、家電メーカーからもらえる手厚い販売奨励金を武器に大胆な値下げができる業者だけが生き残ることになる」(業界ウオッチャー)

 かつてヤマダ電機と壮絶な“北関東戦争”を演じたコジマも、敗北を喫するまでは業界の盟主だった。下位に低迷する上新電機、ベスト電器また然り。始まった最終決戦、駆逐されるのは果たしてどこか−−。

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