100歳以上100万人時代へ 健康長寿を維持する「最強の食生活」

100歳以上100万人時代へ 健康長寿を維持する「最強の食生活」
(提供:週刊実話)

 国連の推計では、日本の100歳以上の人口はこれから急速に増え、2050年には100万人を超える勢いである。できるなら介護を必要とせずに健康で長生きしたいのが人情。それを食事で管理・維持することはできないものか。

 山梨大学医学部名誉教授で長岡福祉協会介護老人保健施設『ぶんすい』施設長の田村康二氏が言う。田村氏は現在85歳だ。

「私自身の食事でいえば、炭水化物はあまり摂らないようにし、タンパク質を多めに摂取しています。ビタミン、ミネラルは野菜などで摂っている。また、脂肪はあまり気にしていません。というのも、脂肪は運動すれば燃えますから。今は、介護老人保健施設の施設長をやっています。これといって悪いところはなく、気力も充実していますよ」

 とりわけ、田村氏が注意しているのがタンパク質をしっかり摂取すること。

「一見、元気に見える高齢者でも栄養不足であることがよくある。栄養状態を表すアルブミン(一群のタンパク質に名づけられた総称)などの血液成分が低いことがあるんです」(同)

 アルブミンの数値が低いと、長生きできない傾向にあることが最近の研究で分かってきたのだ。

「アルブミンは、肉や魚などのタンパク質をもとに体内で作られるもの。筋肉や血管、免疫細胞などの機能に不可欠な成分です。アルブミンが減ると、筋肉が落ちるうえ、血管がもろくなり免疫機能も低下する。私の場合、1日80グラムの肉類を食べています」(同)

 ちなみに、アルブミンの値が低いと認知機能も衰え、将来、認知症を発症するリスクが2倍も高くなるという報告さえある。

 一昔前は、高齢者がモリモリ肉を食すと「年寄なのに、そんなに精力をつけてどうするんだ」と眉を顰められたが、今は高齢だからこそ、良質のタンパク質を摂取することが奨励されているのだ。

「かつては、死因の多くを脳卒中、心臓病、がんといった成人病が占めていました。その対策として、国は初めて栄養指導の指針を打ち出した。成人病の主な原因は、急激な食の欧米化による肥満。そう考えた国は、肉の食べすぎや、脂のとりすぎを控えるよう呼びかけたんです」(栄養士)

 メタボ対策として、国は40歳以上の指導を強化。「肉の食べすぎはよくない」というイメージが定着した。この栄養指導は、74歳未満が対象になっていたが、数年前から65歳以上を対象に、新たな指導が行われるようになった。
「急速な高齢化が進み、寝たきりなど、介護が必要な高齢者も増えてきた。それを防ぐため、肉などのタンパク質を積極的に摂らせる栄養指導が行われるようになったんです」(同)

 田村氏は高齢者向けの食生活として、地中海料理を推奨している。同料理の基本は全粒穀物だ。
「全粒穀物は、小麦も米も精白などの処理を行わず、糠となる種皮や胚といった部位を残してある穀物のことです。日本でいう玄米です。他に、全麦パン、オートミールなどがある」(健康ライター)

 地中海料理で次に多く摂取するべきものは、野菜と果物。
「とりわけ、驚くべきことはオリーブ・オイルをたくさん摂取することです。オリーブ・オイルは不飽和脂肪酸を多く含み、血中の中性脂肪やコレステロール値を下げる役割を果たしている。だからこそ、米国の高血圧学会や動脈硬化学会もオリーブ・オイルを推奨しているのです」(田村氏)

 地中海料理でオリーブ・オイルは切っても切り離されない植物油だ。そのため、心疾患、脳梗塞のリスクを減らすことができるとされている。

 ちなみに、オリーブ・オイルの1人当たり年間消費量が世界1位のギリシャでは17・9㎏も消費しているという。それに対して、日本人の1人当たりの年間消費量は0・53㎏。食生活が異なるとはいえ、実に30分の1以下なのだ。

 参考までに、がんや動脈硬化予防に効果があるポリフェノールを含んだワインも推奨されているが、その適正量は男性で300ml、女性150mlまでだからガブ飲みには気を付けよう。

 タンパク質で1番いいのはチーズやヨーグルトといった乳製品だ。また、田村氏が実践しているように、炭水化物はあまり摂取しないほうが賢明だ。

 地中海料理は塩分を極力控え、かわりにハーブを使っている。もちろん、地中海料理は口に合わない、苦手という人もいるに違いない。そんな人には日本の伝統食はどうか。
滋賀県長野県など日本の長寿県には共通する特徴があります。それは腸を強くすること。寿命は腸で決まると言われるほどです」(前出・栄養士)

 厚労省が2017年12月に発表した平均寿命ランキング男性1位(女性4位)の滋賀県では、米に麦を3割入れた麦飯の食文化がある。しかも、琵琶湖に面しているため、鮒ずしなどの伝統的な魚料理が豊富で、カブの一種の日野菜を使った漬物も食べられている。
「漬物には、腸にいい作用があるうえ、鮒ずしのようななれずしも、乳酸発酵で乳酸菌が多い。麦飯には、水溶性食物繊維が豊富で善玉菌のエサになる。いいことずくめです」(同)

 一方、女性1位(男性2位)の長野県は野菜の摂取量、みそや野沢菜など発酵食品の消費が多く、腸にはやさしい環境が整っている。しかも、県を挙げて減塩運動に取り組んでいるのだから長寿県となるのは当然か。
「アメリカでは長寿に関する研究が進み、人間は150歳くらいまで生きることが可能と考えられている。日本人の寿命もますます延びるでしょう」(田村氏)

 平均寿命100歳時代も近い。

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