年の瀬東京大阪ルポ 急増する女性若者のホームレス(3)

 だが、その一方でこの労働者の街は、近年大きく様変わりしだしている。
 あいりん地区の“多目的広場”と呼ばれた三角公園。ここには昨年まで、多くのホームレスが溢れていたが、その姿が大幅に減少しているのだ。
 要は、行政側が率先してホームレスに生活保護を受けさせる指導に乗り出したのだ。
 もっとも、生活保護を受けた労働者も楽ではない。自立を目指す彼らの前には、「不況」と言う現実が立ちはだかっているからだ。
 さらに、せっかく受けた生活保護が原因で思わぬ問題も持ち上がっているのだ。

 ある中年労働者はこう嘆く。
 「行政は『ハローワークに行け』というが、継続的な仕事がない。行ってもムダやと分かったら行く気もなくなるやんか。なのに、行政は職安に通う回数でしか評価せえへんから、『働く気がないのか!』とこう言いよる。今のオレは住むとこがあるいうだけで、気分はホームレスのままや」

 生活保護をめぐる環境は確かに改善された。だが、西成のホームレスたちが本当に求めているのは、これを受けずとも暮らしていける労働環境なのだ。
 このためか、三角公園の掲示板には、こんな政権批判のメッセージが書き殴られていたほどなのだ。
 〈民主党約束守りません。今年、自民党に入れます〉

 中高年が生活保護のジレンマに苦しむ一方で、あいりん地区で増え続けているのが、やはり若年ホームレスだ。空前の就職難から派遣業に流れ、その挙げ句に「派遣切り」にあった若者が、ホームレス化するケースが後を絶たないのだ。
 同地区の事情に詳しい公安関係者はこう話す。
 「今年はこの手の若者が、西成に流れてくることが昨年、一昨年以上に激増している。不況の煽りを喰らって嘆かわしいことだが、恐ろしいのは、そうした若者が暴力団筋にスカウトされ、覚醒剤の運び屋や賭場の見張り、売春に荷担するケースが増えているということ。闇社会がこうした若年ホームレスを、食い物にし始めているのです」

 若者が増えている点では、あいりん地区と隣り合わせの「飛田新地」も同様だ。同地は西日本有数の“チョイの間街”として知られているが、世の不況を反映してか、最近は若い女性が急増しているのだ。
 「『青春通り』には、若い女の在籍するコスプレ系の店が増殖中。また、飛田新地と言えば本○が有名ですが、デフレを反映してか、15分3000円、本○なしのヘルスみたいな店も登場しているのです」(風俗ライター)

 同店の関係者はこう話す。
 「今年はホームレスの客も激減。そやから、こっちも本○なしに切り替え、外国人観光客も受け入れることにしたんですわ。女の子たちも必死やし、生きてくためには外国人はアカンとか言うてられへん」

 底なしのデフレ不況は、この街にも大きな影を落としているのである。

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