東日本大震災で世界一どころか崖っぷち 世界のトヨタ馬脚御曹司経営の限界(1)

 東日本大震災が、日本最大の「勝ち組」企業、トヨタ自動車の屋台骨を揺さぶりそうだ。
 市場関係者がショックを隠さないのは、震災から1カ月が過ぎた4月12日の株価。この日、トヨタ株は売り先行で始まり、一時60円安の3200円まで売り込まれた。国際優良株として知られる同社株がこの水準まで売り浴びたのは、大震災直後の3月17日以来のこと。すなわち、やっと経済復興に目を向けたばかりの市場がトヨタの今後に疑問を呈し「業界の盟主からの転落もあるのではないか」と警告を発したことを意味する。

 実をいうと、この日の株価急落には伏線がある。12日付け米ウォール・ストリート・ジャーナルが「トヨタの危機」をセンセーショナルに煽り立てるかのように、地震と津波の影響でトヨタの新車供給は今夏まで深刻な影響が出ると大きく報じたのである。
 報道によると、米国トヨタのボブ・カーター副社長は全米のディーラーに書簡を送り、東日本大震災の影響で「供給会社の多くが閉鎖に追い込まれ、トヨタはほぼ1カ月間にわたって日本国内での生産停止を余儀なくされている」とした上で「トヨタは新車をかなり減らした水準で生産することになり、5〜7月までの生産水準は不透明。新車供給は今年の夏に顕著な影響が出る可能性がある」などと記している。

 これに追い打ちをかけたのが、これまた12日付け独フランクフルト発ロイターの記事。報道によると、トヨタは日本からの部品供給不足を受け、欧州の5工場で4〜5月の数日間生産を停止する方針を明らかにした。これに伴い、5月の欧州での自動車生産が減少する。6月以降の生産予定は決定していないというものの、先のウォール・ストリート・ジャーナルの報道を踏まえれば今夏が最大のヤマ場である以上、トヨタにとって「新車不足の長期化」=ジリ貧化は避けられそうもない。
 「国内メディアの大半は大スポンサーの機嫌を損ねたくないからダンマリを決め込んでいますが、株式市場はそうは行かない。だからこそ、あの日は売りが売りを呼ぶ展開となって、空前の大商いになったのです。終値こそ少し上げたとはいえ、あまりの安値に『1度だけ騙されてみるか』と思った投資家がいたからに他なりません。しかし忘れて困るのは、この手の投資家は往々にして逃げ足が速いこと。それを勘違いしたらしっぺ返しを喰らいます」(地場証券役員)

 実際、トヨタには不吉なデータがある。大店証券やシンクタンクは、大震災の3月決算に与える影響を調査している。そんな中で目を見張るのが、深刻な部品不足に直面している自動車業界。経常利益の引き下げ幅はトヨタ722億円、日産522億円、ホンダ427億円で、トヨタは赤字転落が避けられない東電に次ぐ堂々のワースト2位だ。
 もし東電が福島第1原発の大惨事で四面楚歌に陥っていなければ、トヨタの窮状に世間の目が集中していたのは明らか。そうなれば、昨年のリコール騒動に続いて「お騒がせのトヨタ」を世界にアピールするところだった。

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