最後の仕手筋・西田晴夫氏が墓場まで持っていった黒い交友録

       

 3月上旬に病死していたことがわかった“最後の大物仕手筋”西田晴夫元被告(享年60)が、墓場まで持って行ったものは何か。
 「西田元被告は'07年10月、ジャスダック上場の旧南野建設株の仮装売買を繰り返して株価をつり上げた『金融商品取引法違反容疑』(相場操縦)で大阪地検特捜部に逮捕、起訴されたが、脳梗塞で倒れ、昨年4月に公訴棄却、以来ずっと入院していた。最後の方では、昔の仲間が見舞いに行っても言葉も発せなかったようだ。『オレだよ。わかるか』と呼びかけても反応がなかったと言います」(知人)

 手掛けた銘柄は、志村化工(現=エス・サイエンス)、宮入バルブ、アイビーダイワ、そして件の南野建設(現=A.Cホールディングス)など数知れないが、仕手人生の後半は敗戦続きで暴力団筋から“追い込み”を何度もかけられるハメに。
 「大物と呼ばれたが、身長は160センチほどのずんぐり体型。善良そうな顔立ちに、関西弁でぼそぼそ話すさまは世間のイメージからは程遠かった。6人兄弟の3番目として昭和25年に生まれている。この業界では異色の大阪府守口市の市職員でした」(証券関係者)

 監視当局や捜査当局からは、'90年代後半から目を付けられていたが、逮捕が遅れたのには理由がある。
 「自分名義の証券取引口座を持たず、株価操縦にかかわった法人の役員欄にも名前がない。財産には無頓着で、不動産や預金などの資産形成の痕跡もほとんどないことからSEC(証券取引等監視委員会)の実態解明が困難を極めたからです。'96年、数百万円の元手で数億円を稼いだという仕手戦後“濡れ手に粟”を手にした投資家を集めた自身の誕生パーティーには200人余が集まった。同様のパーティーを京都でも開き、有名人の多くが参加している。彼の散財ぶりはスケールが大きかった」(別の知人)

 女性関係もハデだった。
 「銀座のホステス10余人を愛人として囲っていた。宝石が欲しいとせがまれれば宝石商を呼び、車が欲しいと言われれば、高級外車を買い与える。マンションなど飴玉のように買い与え、愛人ホステスに店を買い取ってプレゼントなんて豪気なこともした。フカヒレが好物で高級中華料理のフルコースをよく食べていた。そのせいもあって糖尿病を患い、結局それが命取りになった」(同)

 最後の大物仕手筋に安息の地はなかった。

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2011年5月24日の社会記事

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