斉藤東証社長のクビが飛ぶ 東証・大証統合シナリオ頓挫に金融庁激怒(1)

 この3月に突如表面化した東京証券取引所と大阪証券取引所の統合シナリオが、にわかに怪しくなってきた。

 統合を巡って両社の主張に大きな隔たりがあることから、当初のメドとしていた6月末の基本合意に至れず、目前に迫った株主総会で将来ビジョンを報告できない。そこで「調整」を理由に問題解決を先送りしたのである。市場には「統合自体が絵に描いた餅で終わるのではないか」との悲観的な見方さえ浮上している。
 「相思相愛の統合であれば、こんな醜態は見せません。シナリオを描いたのは金融庁に他ならず、大震災の前日に経済メディアが一面トップで“スクープ”した時には、両社首脳でさえ話し合いのテーブルに着いていませんでした。つまり、金融庁は首脳の説得に先んじて両社の外堀を埋めることを優先させたように、何がなんでも既成事実を作ろうと躍起になっていたのです」(金融記者)

 実際、東証の斉藤惇社長は当時から「統合は私の知らないところで突然出てきた話」と公言してはばからない。それどころか、東日本大震災の影響で市場の混乱が続いていることもあって、大証の米田道生社長とのトップ会談は見送られたままだ。従って基本合意を持ち越したところで、金融庁の思惑通り相思相愛の蜜月関係に進む保証はサラサラない。
 それにしても、なぜ金融庁は両社を統合させようとシャカリキになるのか。対外的な理由はこうだ。東証は国内の現物株の取引で圧倒的なシェアを占める。
 一方、大証は先物などのデリバティブ(金融派生商品)取引に強く、相互補完の面からは理想的なカップルになる。まして欧米の証券取引所は国境を越えた合従連衡が加速し、日本だけが蚊帳の外にあることは許されないとの大義名分も金融庁にはある。
 しかも、東証は上場企業の時価総額(昨年度)で世界3位をキープしたにもかかわらず、売買代金では2年連続で上海証券取引所の後塵を拝しているうえ、営業収益では香港証券取引所にも及ばない。ところが大証との統合を機に相乗効果を発揮すれば、売買代金や営業収益でも「アジアの盟主」の座が射程圏に入る。東証のジリ貧地獄を見かねた金融庁が大証との統合という究極の起死回生策を描いたとしても、確かに無理はなかった。
 しかし、市場関係者はうがった見方を打ち明ける。一足早く上場した大証と違って、2010年度中の株式上場計画を打ち上げた東証は、'09年3月期から2年連続で赤字に塗れたこともあり、上場計画が宙に浮いた状態になっている。今年3月期こそ3期ぶりの最終黒字(88億円)だったとはいえ、そのメドは依然立っていない。これに業を煮やした東証の株主である中小証券のオーナーたちが「斉藤社長に経営を任せたのではいつまでたっても上場できない。何とかしてほしいと金融庁にねじ込んだことから、大証との統合シナリオが浮上した」というのである。

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