ペットからも感染する「カンピロバクター」って何だ?(1)

 今年の夏もまた猛暑が予想されるが、夏バテ防止やスタミナをつけるため、ニンニク醤油でレバ刺しを食べる人は少なくない。
 かくいう記者もレバ刺しが大好きだ。が、ちょっと待った。レバーは大丈夫と思って食べると、とんでもない食中毒を起こすのだ。だからこそ、生レバーの販売を禁止する動きもある。

 東大医科学研究所に勤めたこともあり、感染症に詳しい世田谷井上病院の井上毅一理事長がいう。
 「あまり知られていませんが、カンピロバクターという食中毒原因菌が存在するんです。特に危険なのは、牛のレバ刺しです。牛の胆嚢には5頭に1頭の割合でカンピロバクターが検出されています。つまり、胆管を通じてカンピロバクターが存在するレバーがあるということ。一般的には10頭いれば1頭はレバーにカンピロバクターが存在するといわれています」

 そんなこととも知らずに、「旨い、旨い」とレバ刺しに舌鼓を打っていた読者も多いのではないか。
 「カンピロバクターは、古くから牛や羊などの家畜に腸炎を起こしたり、流産させたりする菌として知られていました。その後の研究で、人間にも腸炎を起こすことが判明、食品衛生法で食中毒原因菌として指定されたのです。カンピロバクターの中でも人に腸炎を起こすものは、カンピロバクター・ジェジュニとカンピロバクター・コリがありますが、実際にはカンピロバクター・ジェジュニです。菌の形態は、彎曲した螺旋状構造をしています」(井上理事長)

 生肉を食べると、食中毒にかかる可能性が高くなるが、特に子供やお年寄りは抵抗力が弱いため、重症化しやすく、後遺症が残ることもある。
 東京都では、居酒屋で母親が6歳の女の子と5歳の男の子に鳥のレバ刺しや砂肝刺しを食べさせたところ、女の子は3日後、男の子は6日後に下痢、腹痛、発熱などの症状が出て入院した事例が報告されている。
 この例では、カンピロバクターに汚染された鶏肉を生で食べたことが原因と見られた。
 参考までに言えば、カンピロバクターの潜伏期間は2日〜7日とされている。

 東京都は先頃、生食用の食肉を扱う飲食店842店のうち、約8割の661店が厚労省の衛生基準を満たしていないことを明らかにしている。
 記憶に新しいのは、金沢市に本社を置く焼き肉チェーン店で起き、4人の死者を出したユッケ事件。腸管出血性大腸菌(O111)が検出されている。
 事態を重く見た東京都はこの5月、牛肉のユッケや馬刺しをメニューに加えている都内の飲食店や食肉処理業、食肉販売業の計1049施設を立ち入り調査した。
 その結果、馬肉を扱う飲食店では4割以上が基準に適合していたが、牛肉では99.5%が不適合だった。

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