永田町から聞こえてくる驚愕シナリオ! 東電が目論む原発事故免責のウルトラC(2)

 実は総会での勝俣会長発言には前段がある。福島県双葉町の会社経営者が4月初め、東電に対し 「免責規定は適用されない」として損害賠償金の仮払いを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。これに対する4月26日付準備書面で、東電は今回の大震災が「異常に巨大な天災地変」に該当するとして、公式には初めて免責に言及している。要するに、知恵者揃いの東電エリート軍団はこれを機に綿密な正面突破作戦を練り上げたのである。
 もし免責が認められれば、長期にわたる裁判を経て最終的には政府=血税による救済シナリオが透けてくる。繰り返せば、その場合に東電は奇跡の復活とは裏腹に世論の集中砲火を浴びるが、それでも会社破綻という最悪の事態は回避できるというわけだ。

 それを密かに望んでいるのが巨額の融資残を抱える銀行団だ。もし政府が「東電を潰せない」として銀行団に債権放棄を要求すれば、債務者区分を「正常先」としている各行は破綻懸念が高まったとして、区分を「要管理先」「破綻懸念先」に引き下げ、それに見合った引当金を積まざるを得なくなる。そうなると、体力で勝るメガバンクでさえ今期の予想利益が吹き飛びかねない。東電が免責を受けて堂々と復活するのを待ち望んでいるのは、政府の要求を丸呑みして総額2兆円規模の緊急融資に応じた、この事実上の運命共同体であるメガバンクなのだ。
 「だからこそ菅政権は東電を簡単には潰せなくなっているのです。先月その切り札として、原子力損害賠償支援機構法案を閣議決定したのですが、死に体内閣ですし、与党内にも菅首相の足を引っ張る面々がいるから今国会での成立は怪しい限り。そもそもこの法案、東電だけでは支払いきれない賠償金の不足分を国が支援するものですが、国の責任があいまいという問題点が指摘されています。そんな中、延命策に汲々とする菅首相、今度は先週の記者会見で、今後のエネルギー政策について『脱・原発依存』を基本とする方針を表明。これでは何のための法案か疑問で、政府の混迷を見透かした策士の勝俣会長が、免責による一発大逆転を狙ってアクションを起こし、これに銀行団がエールを送るとの見方が専らなのです」(経済記者)

 関係者によると、東電は裁判所から免責の認定を受けるには相当の時間がかかるため「ポスト菅」政権との“交渉”を考えている模様だ。それが民主党政権なのか、それとも政権復帰を狙う自民党政権なのか…。
 その東電、突然「今年夏の電力が余るようなら電力不足が危惧される関西電力に融通することを検討する」とぶち上げ、強制的に削減を強いられた大手ユーザーから当然の如く反発を買った途端に「想定していない」と翻してみせるなど、国民に擦り寄ろうとする姿勢は空回り気味。何とも不気味に思えるのは、その裏で起死回生の「シナリオ」に執念を燃やしている“したたかさ”にある。

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