技術者派遣のテクノプロ・ホールディングスは、米投資ファンドのブラックストーンによるTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、株式を非公開化する。デジタル化が急速な進む中、技術者派遣業務をより生産性が高いサービスモデルに変革するには、AI(人工知能)ツールの活用や技術者育成システムといった大胆な先行投資が必要と判断。

ブラックストーンの資金を活用して、事業モデルの高付加価値化やM&Aによる規模の拡大を進める。

一方、ブラックストーンはテクノプロの競争力や成長性、付加価値の創出能力に着目しており、M&Aで1000億円超、デジタル投資で100億円超を支援できるとしている。

買付主体はブラックストーン傘下のビー・エックス・ジェイ・イー・ツー・ホールディング(東京都港区)。買付価格は1株につき4870円。TOB公表前日の終値4977円に対して2.15%のディスカウントとなる。

買付予定数は1億419万183株。下限は所有割合66.67%にあたる6946万100株。買付代金は5074億600万円。買付期間は8月7日~9月24日の32営業日。決済の開始日は10月1日。公開買付代理人は野村証券。

テクノプロはTOBに賛同し、TOBに応募するかどうかは株主の判断に委ねることを決めた。

TOB成立後、同社は東証プライム市場への上場が廃止となる。

テクノプロは2006年にジャパン・ユニバーサル・ホールディングス・アルファとして創業。2012年に現社名に変更し、2014年に東証1部に上場した(2022年4月に東証プライム市場に移行)。

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