長野県上田市にある『拉麺酒房 熊人』に、希少な味噌で作った“大人の味噌ラーメン”があると聞き、訪ねることにした。ここは、全国からラーメンファンが集う、知る人ぞ知る名店。
※コロナ禍で外食が自粛・縮小されている状況ではありますが、ぜひ知っておいて欲しい飲食店を、ご紹介しております。拉麺酒房 熊人(最寄駅:)
希少な味噌で作るラーメンを求めて長野を往く特に麺の美味しさに定評がある。聞けば、ほうとうのように力強い極太の麺にも負けない味噌を探していたところ、地元・上田の味噌蔵『大桂商店』の奏龍大吟醸味噌「雅」に辿り着いたという。
「甘みと旨みの強さが別格。他の味噌だと、麺の小麦の味に負けちゃうんですよ」と店主の小合沢さんが教えてくれた。
定番の「味噌拉麺」のスープをすすると、味噌の鮮烈な香りとやさしい麹の甘みがバチンと伝わってきた。上品な魚介のダシを利かせたあっさり鶏清湯を合わせているので、味噌本来の味がよくわかる。「なんて上品な味!」。こんなに味噌の風味を感じるラーメンは初めてだ。
味噌拉麺
880円 対して、今冬の限定麺「牡蠣味噌2019」は3年熟成させた同じ味噌を使っている。味噌の渋みや酸味、コクが増して、どっしり風格のある味わい。「熟成味噌は牡蠣と相性がいいんです」。熟成で失われた甘みは、バターで補っているという。具には芳醇な味噌の旨みを纏った牡蠣が5粒。嗚呼、ラーメンでこんな至福が味わえるとは!