
愛猫が腕のなかで寝たがる3つの理由
多くの猫好きが憧れる愛猫の抱っこ寝。抜け毛が顔についたり、寝返りが打てなかったりして、飼い主としてはなかなか寝にくい体勢ですが、それでも猫が腕のなかで寝たがるのは、次のような理由があるからです。
1.飼い主さんを信頼しているから
猫にとって、眠っているときはとても無防備な状態です。どんなに懐いている猫でも、周囲の音や動きに敏感に反応できるよう、人とくっついて寝ない猫もたくさんいます。
そんな中で猫が、わざわざ布団のなか、飼い主さんの腕のなかという狭い場所に入りこんで眠るのは、「ここなら安心」「この人なら大丈夫」と感じているからです。
猫は信頼していない相手には、なかなか体をあずけようとしません。特に寝るときのように無防備なタイミングでは、より慎重になります。だからこそ、腕の中で眠る姿は、飼い主さんへの信頼の証です。
日頃の関わり方や愛情の与え方を通じて、猫にとって「安心できる存在」として伝わっているのでしょう。
2.温もりを求めている
冬場はもちろん、季節の変わり目やエアコンで室温が下がっているときなども、暖かさを感じられる場所を自然と探します。猫はもともと暖かい場所を好むので、体温を効率よく保つために布団に入ることもあります。
なかでも、人の近くは猫にとってほどよく体温が感じられ、腕に顔や体をうずめると、まるであたたかい毛布にくるまれているような心地よさがあります。
特に冷房が苦手な猫は、エアコンの冷気を避けるような場所で寝ることを好むため、「ここなら快適」と感じて、自分から飼い主さんの腕の中に入ることも。
夜間の熱中症を避けるためにも、寝室の温度は保ち、猫が布団に入ってきたらそのまま追い出さずに寝かせてあげましょう。
3.習慣になっている
猫は「いつも通り」や「決まった流れ」が大好きです。安心できる場所を決めたり、良い気分になった行動があったりすると、それを繰り返すことで気持ちが落ち着きます。
ある日たまたま飼い主さんの腕の中で安心して眠れたことがあれば、それが猫にとって「心地よく眠れた経験」として記憶され、翌日以降も自然と同じように寄り添ってくることがあります。
寝るときに布団の中に入ってくるだけでなく、ごはんを食べたあとに腕のなかでお昼寝したときなどでも同じです。
愛猫が落ち着いて眠れるのであれば、そのままでも大丈夫ですが、もし飼い主さんの腕や肩が痛くなる場合は、あまり無理しないようにしてくださいね。
愛猫に一緒に寝てもらえるようになるには?

愛猫と一緒に寝るには、まず抱っこされた状態に慣らしておく必要があります。抱っこが好きではない猫は、人と体をくっつけて寝るということ自体のハードルが高めです。無理に布団へ誘うのではなく、まずは飼い主さんのすぐそばに猫用の寝床を用意することから始めてみましょう。
ふだんは抱っこできるのに、寝るときだけ、さっさと別のところに行ってしまうなら、寝る環境に理由があるかもしれません。布団の感触や温度、ニオイなど、猫の好みに合うように少しずつ調整してみましょう。ただ、布団が体にかかるのを嫌がる子もいるので、無理に布団の中に誘うのは逆効果です。
また、寝返りが多い、布団をバサッと動かすなど、飼い主の動きが気になっていることも。一緒に寝てもらいたいなら、できるだけ静かに落ち着いた環境を整えるのがコツです。
猫の気分やタイミングを大切にしながら、少しずつ「一緒に寝るのが心地いい」と思ってもらえるような関係を育てていきましょう。
まとめ

愛猫が布団にもぐり込み腕のなかで寝たがるのは、飼い主さんへの信頼をはじめ、布団のぬくもりや習慣的なものなど、いろいろな要素が重なって生まれる行動です。
とはいえ、結局のところは、猫自身にゆだねられています。
そのため「添い寝ができないから失敗」ではなく、近くで寝てくれたら成功、くらいの気持ちでいれば、お互いに心地よく過ごせるはずです。