
利用希望農家や関係者を集めて行われた施設見学会の様子(提供=佐賀県競馬組合)
佐賀競馬を主催する佐賀県競馬組合は18日、競馬場敷地内に馬ふん堆肥化施設を設置し、馬ふん堆肥の生産を開始したと発表した。競馬主催者自らが堆肥生産し、農家等へ無償提供するのは全国では初となる。
佐賀競馬場では、700頭余りの競走馬から相当量の馬ふんが発生。これら馬ふんは、これまで県内外の堆肥化施設に運搬されるほか、半分以上は焼却処分されていたが、処分経費の増大が進んでいたことから、馬ふん堆肥の処分コストの低減と地域農業への利用拡大を目的に堆肥化施設を整備した。
今年3月末に完成した馬ふん堆肥化施設では、4月から馬ふんの搬入を開始し、約3か月で完熟堆肥を生産するサイクルで、主に土壌改良材として活用する。年間では656トンの堆肥生産を見込んでいる。
生産した堆肥は、県内近隣農家を中心に提供。また、特定日には競馬場来場者にも「パッカルくんのおとしもの」とネーミングされた2キロ入り小袋を限定数、無償で提供する。