英単語は「バッグの中」から覚えよう!

英単語は「バッグの中」から覚えよう!
英単語は「バッグの中」から覚えよう!(写真=The 21 online) (ZUU online)

■単語帳ではなく、実生活と結びつける

英語を身につけるためには、英単語を覚えることが絶対に不可欠だ。しかし、英単語を覚えるのはひたすら暗記する作業になってしまいやすく、面白味が感じられずに、挫折しやすい。そこで、努力と根性ではなく、楽しみながら覚えるコツを、関正生氏に教えていただいた。

■身の周りを見返すだけで1,000語は増える!

英単語を覚えるのがつまらないと感じる原因の一つは、リアリティが感じられていないこと。つまり、実生活とどう結びついているのかがわからず、親近感が持てない、ということです。

たとえば、韓国になんの興味もない人には、ハングルはただの図形に見えるでしょう。しかし、韓流スターのファンになれば、ハングルに対しても親近感が生まれて、覚えるのが楽しくなるのではないでしょうか。

英単語も同様です。ですから、英単語と実生活との結びつきを意識することが、楽しく覚えるためのポイントになります。

実は、気がついていないだけで、英単語と実生活との結びつきは、たくさんあります。

女性なら、コンシーラーをバッグの中に入れている人も多いでしょう。そのバッグを横に置きながら、「concealは『隠す』という意味だ」と一生懸命覚えているような人が多い。

でも、concealとコンシーラーが頭の中で結びつけば、「隠す」という意味はすぐに覚えられるはずです。

また、peelという単語が、キッチンにあるピーラーと結びつけば、「剥く」という意味が簡単に覚えられます。

ビジネスシーンではカタカナ語が多く使われますから、それらと結びつけて覚えられる英単語の数も多い。

このように、少し視点を変えて身近なものと結びつけることで、500~1,000もの英単語を覚えることができます。

■あの「lie」と「lay」をカンタンに覚えるには?

英単語の意味を辞書や単語帳に書いてあるとおりに覚えようとしないことも大切です。

たとえば、lieは「横たわる」、layは「横たえる」と辞書や単語帳には書かれていますが、このまま覚えるのは難しい。なぜなら、私たちは普段、「横たわる」とか「横たえる」とかいう言葉を使わないからです。「ネコがソファに横たわっている」ではなく「ネコがソファにいる」と言うし、「駅前に自転車を横たえてきた」ではなく「駅前に自転車を置いてきた」と言いますよね。lieは「いる・ある」、layは「置く」と覚えればいいのです。

normという英単語も、辞書には「(社会の)標準的な状態」「(行動様式の)規範」などと、いろいろ難しい訳語が載っていますが、文字のとおりに「ノルマ」と覚えてしまって問題ありません。

また、語源を知ることで、英単語同士を関連づけることも、楽しく覚えるのに有効です。

たとえば、volveは「回転する」という意味だと覚えておけば、「revolve」「revolution」「involve」「evolve」といった単語の意味が覚えやすくなります。同様に、enが「中に込める」という意味だと知っていると、enから始まる「enjoy」「enable」などの単語や、enで終わる「happen」「lessen」など、数多くの単語が覚えられます。

こうした語源に関する知識は、しばしば「雑学だ」と思われてしまいます。しかし、そうではありません。単語を覚えるために必要な知識だと、私は考えています。予備校でも、英単語の授業を設けてしっかり教えていました。

■「誰でも苦労する」と思えば挫折しない

英単語を覚えるのがつまらないと感じる大きな原因として、もう一つ、結果がなかなか出ないことがあります。

2回も3回も単語帳で覚えたのに忘れてしまう。すると、「歳のせいだろうか」「自分には英語の才能がないのだろうか」などと思ってしまう、というわけです。

しかし、2回や3回で忘れないとしたら天才です。私は、1カ月に6回は目を通すように言っています。やり方は、単語帳を使っても、単語カードを作っても、どんな方法でもかまいません。

やはり、英単語を覚えるのは、大変なことではあるのです。「誰でも苦労するものだ」という前提で取り組めば、つまらないとは思いにくいでしょう。

時間のある人なら、1日に2時間を使って、1カ月で1,000単語覚えることを目安にしてください。

社会人には難しいでしょうから、1日1時間で、1カ月500単語を目指すといいでしょう。すると、4カ月で2,000単語。もともと覚えている英単語の数にもよりますが、これだけプラスして覚えれば、ほぼ問題ないと思います。

■「日本語→英語」では4倍の時間がかかる

他にも英単語を覚えるコツがいくつかありますので、ご紹介しましょう。

まず、「成功→ succeed」ではなく「succeed→成功」というように、「英語→日本語」の順で覚えること。「日本語→英語」の順で覚えるには「英語→日本語」の4倍の時間がかかりますから、より数多くの英単語を覚えるには「英語→日本語」がいいのです。

そう言うと、「しゃべるためには、『日本語→英語』で覚えておかないと使えないじゃないか」と言う人がいます。しかし、しゃべるのに使う英単語は、読んだり聞いたりするのに必要な英単語よりも、ずっと数が少ない。日本語でも、意味はわかるけれども、自分では使わない単語がたくさんありますよね。ですから、まずは、自分では使えなくても、見れば意味がわかる英単語の数を増やすべきなのです。

それから、「やったほうがいいことはしない」ということ。よく「派生語や同義語、反意語も一緒に覚えよう」と言う人がいます。確かに一緒に覚えたほうがいいでしょうが、やっていると大変です。正確な発音やつづりも、もちろん覚えたほうがいいに決まっているのですが、あとからでもいい。まずは、英単語を見たら、その意味がわかるようにすることに集中するべきです。

関 正生(せき・まさお)英語講師・語学書作家
1975年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。TOEICテスト990点満点取得。予備校デビュー1年目から、講義を担当する校舎すべてで、常に最多の受講者数を記録。現在はリクルート運営のオンライン予備校「受験サプリ」、TOEICテスト対策「資格サプリ」でも講師を務める。『世界一わかりやすい英語の発音の授業』(KADOKAWA )など、英語に関する著書多数。週刊英和新聞『朝日ウィークリー』でコラム連載中。(『The 21 online』2016年2月号より)

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