2017年から変わる「領収書」の取り扱い ますます進むフィンテックの活用

税制改正に伴い、2017年から領収書の取り扱い方が変更になる。スマートフォンやデジタルカメラなどで撮影した領収書のデジタルデータが領収書の原本の代わりとすることが可能となるのだ。

■スマホで撮影の領収書がOKに

2016年度の税制改正に伴い電子帳簿保存法が改正され、2017年1月1日よりスマートフォンやデジタルカメラなどで撮影した領収書のデジタルデータでの保存が申請すれば認められるようになった。

これまで領収書の取り扱いに苦労した方も多いのではないだろうか。領収書を貯め込んでしまい経理担当者に怒られていた方や、領収書を整理・保存するために大量の紙の領収書を糊で一生懸命貼り付けていた経理担当者には朗報だ。

スマートフォンやデジタルカメラで撮影した領収書のデータがあれば、紙媒体の領収書原本は破棄してもよく、大量の領収書の整理に多大な時間を取られずに済むようになる。

実は2005年から電子帳簿保存法によって、スキャナでデジタルデータ化した領収書の保存が認められていた。当初は3万円以下の領収書に限るといった制限や、スキャナが原稿台と一体となった固定型の装置を使用した電子データのみが認められるといった制約が多くあり、現在に至るまでスキャナによる領収書のデジタルデータ化での保存はメジャーにはならなかった。

電子帳簿保存法によって様々な制約があり、スキャナでの領収書のデジタルデータ化は使い勝手が悪く、経団連等から度々規制緩和の要望が出されていた。今回、使い勝手の悪さを解消するべく法改正により規制緩和が実施され、スマートフォンやデジタルカメラでの領収書のデータ化が認められるようになったのだ。

■領収書のアウトソーシング

スマートフォンで撮影するだけで領収書の保存が完了することによって、余計な作業を削減することができるが、保存した領収書の入力作業や仕分け作業などまだまだ領収書に関係する煩雑な作業は多く残っている。

領収書の取り扱いが面倒だと言う人は、領収書の仕分けや入力等の経理関連業務に参入しているフィンテック企業にアウトソーシングすることをおすすめする。フィンテック企業としてこのようなサービスに参入している会社は実は多くある。

メリービズでは、領収書の仕分けサービスやクレジットカード、銀行口座等のデータの記帳サービスを提供している。大企業だけでなく、中小企業や個人事業主などでも利用することができる。貯まった領収書を封筒に入れてポストに投函するだけで経理業務を任せることができるのだ。

エフアンドエムでは個人事業主向けに封筒に領収書などを入れて郵送するだけで会計帳簿が作成可能なサービスを提供している。銀行口座やクレジットカードの利用データ等の自動取得にも対応しており、各種計算結果はWEB上で確認可能だ。

レシるではアカウントを作成後、提携店舗にて電子領収書の発行が可能となる。発行された電子領収書はクラウド保管され、法人税法にて定める保存期間である7年間、レシるのサーバー上で保管される。

BearTailでは企業向けに領収書をスマートフォンで撮影し、データを送るだけで入力代行を依頼できるサービスを提供している。クレジットカードや電子マネー、Amazon等のECサイトでの購入データも自動で取得することが可能だ。

■積極的なフィンテック企業

今回紹介したフィンテック企業の中でも、BearTailは2017年から認められるスマートフォンやデジタルカメラによる領収書の保存を商機ととらえ、積極的に準備している。

現在創業4年目を迎えるBearTailでは、家計簿アプリDr.Walletが有名だ。Dr.Walletではレシートをスマートフォンで撮影し送信すると、約2000人ものオペレーターがデータ化をしてくれる国内唯一のサービスを提供中である。スマートフォンで撮影するだけで誰でも簡単に家計簿が作成可能なアプリとして、現在130万人以上もの利用者がいる。

企業向けの経費精算システムDr.経費精算でも、領収書をスマートフォンで撮影するだけで領収書入力が完了するサービスを提供している。

同社ではこれまでもスマートフォンで撮影したレシートや領収書を活用していたが、2017年1月から領収書の取り扱いが、スマートフォンで撮影した領収書のデジタルデータでの保存が認められるようになることから、現在はDr.経費精算などのBtoBビジネスに注力している。2017年1月からの電子帳簿保存法の改正に向け、企業の経費精算システムの変更や新規導入などの需要が拡大すると予想し、特に企業向けのビジネス開拓にリソースを集中投下している。

紙の領収書や印鑑、印紙等、伝統的な商習慣が多くある日本だが、世界と同水準のビジネス環境を整えるには、今後も様々な規制緩和が必要だろう。

時代によって移り変わる商習慣に迅速に対応するには、こうしたフィンテック企業の活用がカギになるだろう。

(FinTech online編集部)

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