なぜ、 ZOZOTOWN は快進撃を続けることができるのか?

なぜ、 ZOZOTOWN は快進撃を続けることができるのか?
なぜ、 ZOZOTOWN は快進撃を続けることができるのか?(写真=Thinkstock/Getty Images) ((ZUU online))

2月1日、スタートトゥデイ が大幅高となった。同社はファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する企業だ。株価上昇の背景には、1月31日発表の好決算があげられる。消費の停滞に加えて、EC市場全体がスローダウンする中でも快進撃を続ける ZOZOTOWN の秘訣を探ろう。

■スタートトゥデイの売上は42%増

スタートトゥデイの2017年3月期第3四半期(4~12月)の決算は、売上が前年同期比42%増の537億円、本業の利益を示す営業利益が同64%増の193億円となった。筆者も株式市場に長年携わっているが、年商500億円のレベルまで会社が大きくなりながら、まだトップラインの売り上げが42%も増えるというのは信じられないほどの高成長だ。

それ以上にすごいのが営業利益率の36%だ。ユニクロを経営するファーストリテイリング の今期予想営業利益率が9%、高収益で知られるネット企業のヤフー の前期(※ヤフーは業績予想非開示)の営業利益率は34%。ECであっても小売業に属するスタートトゥデイがいかに高収益かが分かるだろう。

スタートトゥデイの2017年3月通期の業績予想は、売上が27%増の690億円、営業利益が25%増の221億円で据え置いたものの、営業利益の進捗率はすでに87%に達しており、市場は通期の上方修正をすでに織り込みつつあるようだ。

■EC市場がスローダウンする中でも高成長

スタートトゥデイの取扱高の96%が BtoC の ZOZOTOWN 事業となる。ZOZOTOWN の取扱高(※スタートトゥデイの売上とは別)は第3四半期累計で1429億円と前年同期比で41%伸びている。この高い伸びが高成長の原動力となっている。

同社の決算短信によると、足もとの国内の衣料品、アクセサリー市場は、消費の停滞から緩やかな減少基調になっている一方で、同社が主軸を置くファッションEC市場は、百貨店やブランドがオムニチャネル戦略に積極的に取り組み始めたこと、CtoC サービスやソーシャルコマース等 EC の裾野が確実に広がってきていることなどで、堅実な成長を持続させている。

とはいえ、経済産業省のデータによると2015年のEC市場の規模は13.8兆円と前年比では8%弱の伸び。2010年代前半の2桁の伸びから、1桁の伸びへとスローダウンしてきている。

ただアパレル産業を例にとると、ネットとリアルを含めた2015年のアパレルの総取引が15.3兆円に対し、ECで取引されているのは1.4兆円。EC化比率は、まだ「9%程度」だ。

ちなみに、生活家電・AV機器・PC・周辺機器のEC化率は「28%」、事務用品・文房具が28%、書籍・映像・音楽ソフトは「22%」である。それらに比べると、まだアパレルのEC化比率は低く、スタートトゥデイはそこをうまく取り込んで高成長を続けていると言えるだろう。

■ユーザーのど真ん中は「プレッシャー世代」

ZOZOTOWN のWebサイトは、消費者目線に立った使い勝手の良さでも評判が高い。見た目は他の EC サイトと同じようでも購入時に、過去の購入履歴から、細かいサイズ表示などの参考情報などがすべて表示される。一度チェックした商品は自動的に記録される。商品の見せ方もコーディネートで他の商品も見せることで、その商品にマッチしたアイテムを同時に購入できるようになっている。使い勝手の向上がかなり進んでいるのだ。

スタートトゥデイが決算と同時に公表した「決算説明会資料」から同社のアクティブ会員の属性をみると女性が67%、関東在住が41%。年齢分布は平均32.9歳。分布の中心が20代後半から30代後半だ。

ユーザーのど真ん中が「プレッシャー世代」だ。1982~87年生まれで、現在29~34歳。団塊ジュニアとゆとり世代の間にはさまれ、バブル崩壊以降のデフレに完全にはまった世代である。

さらに ZOZOTOWN を新たに支え始めているのが、その次の世代となる「新人類ジュニア」である。1986~96年生まれの21~31歳が中心で、彼らの親世代が新人類(1961~70年生まれ)と呼ばれたことから「新人類ジュニア」と呼ばれている。

彼ら「新人類ジュニア」の中には、幼い頃からインターネットや携帯電話に慣れ親しんでいる人も多い。ZOZOTOWN はこうした世代からの支持も集めているようだ。

■何かと話題のスタートトゥデイ社長

スタートトゥデイで話題なのは会社だけでない。創業者であり、代表取締役社長の前澤友作氏も有名人だ。前澤社長はスタートトゥデイの筆頭株主で43.16%、約4637万株を保有している。時価で約1670億円だ。スーパーセレブといってもいいだろう。

タレントでモデルの紗栄子さんと交際中との噂や、千葉に100億円と噂される豪邸を新築中で、そこでゴールインとの話もでている。

また2016年5月には、クリスティーズのオークションでジャン=ミシェル・バスキアの『UNTITLED』という絵を62.4億円で落札した。豪華な新居には前澤コレクションを展示するプライベート美術館も出来るとか?

スタートトゥデイは、千葉マリンスタジアムの命名権も取得している。千葉ロッテマリーンズの本拠地「ZOZO マリンスタジアム」だ。筆者としては、スタートトゥデイもスポーツビジネスに本格的に乗りだすのでは? との期待が膨らむ。ZOZOTOWN やスタートトゥデイの動向から、しばらく目が離せそうもない。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

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「なぜ、 ZOZOTOWN は快進撃を続けることができるのか?」の みんなの反応 1
  • ニャハハ 通報

    品数が多いのと、知名度が高いのと、クーポン連発だから買う人が多いと思います。Yahooや楽天より見易くAmazonよりは信頼されていて、セレクトショップが多い三流ですけどね。

    3
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2017年2月5日の経済記事

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