中国株 IPOの第2弾を受けて軟調なスタートか 米FOMC政策決定に注目

中国株 IPOの第2弾を受けて軟調なスタートか 米FOMC政策決定に注目
中国株 IPOの第2弾を受けて軟調なスタートか 米FOMC政策決定に注目(写真=PIXTA) (ZUU online)

■先週の中国株式市場

 中国株 大幅下落 IPO第2弾で需給悪化懸念や米利上げ懸念などを嫌気

◆先週の概況

 先週の中国株式市場は大幅に下落しました。ハンセン指数は週間で3.5%安と前週から反落し、上海総合指数も週間で2.6%安と大幅に下落しました。

 先週の上海総合指数は来年のサーキットブレーカー制度の導入が好感され、買いが先行となったものの、新規株式公開(IPO)の再開として第2弾10社の上場を控えて需給悪化懸念が燻るなか、上値の重い展開となり、じりじり下げると結局節目の3,500ポイントを割り込んで取引を終えました。

■香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

◆上昇

 香港市場では、ハンセン指数採用銘柄のうち上昇したのはわずか1社でした。特段の材料が出たわけではありませんが、恒生銀行(ハンセン・バンク、商業銀行、0011)が週間で0.6%上昇しました。

◆下落

 4日の石油輸出国機構(OPEC)総会で減産が見送られたことから、原油価格が大きく下落し、エネルギー関連株が大幅に下落しました。なかでも中国海洋石油(CNOOC、0883)が週間で11%超下げたほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)や中国石油化工(シノペック、0386)なども週間で8%余り下落しました。

 また、小売大手の百麗国際控股(ベル・インターナショナル・ホールディングス、1880)は外資系のアナリストが目標株価を引き下げたことが嫌気され、週間で11%超値下がりしました。更に、中国の11月分の物価指数の予想比上振れを受けて、中国人民銀行による追加緩和期待が若干後退し、金融関連株が軒並み売られています。

 とりわけ、保険大手の中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、2628)及び中国平安保険(ピンアン・インシュアランス、2318)は揃って週間で6%余り売られました。

■先週の主な経済指標

◆12月8日 中国貿易収支 11月 +541.0億ドル 市場予想 +640.0億ドル、前回 +616.4 億ドル
 輸出 11月 -6.8% 市場予想 -5.0%、前回 -6.9%
 輸入 11月 -8.7% 市場予想 -11.9%、前回 -18.8%

 11月の中国の輸出は前年比6.8%の減少と、5.0%減の市場予想を下回りました。また、11月の輸入は11.9%減を見込んでいた市場予想を上振れ、前年比8.7%減と減少率が前月から縮小しました。こうしたなか11月の貿易収支は前月から黒字額が減少し、541.0億ドルの黒字となりました。

◆12月9日 生産者物価(PPI、前年比) 11月 -5.9% 市場予想 -6.0%、前回 -5.9%

 11月のPPI は5.9%減と市場予想を小幅に上回ったものの、45か月連続でマイナス圏にとどまっています。原油などの原材料価格が下落したことや中国国内需給の低迷などが主な原因だと考えられます。

◆12月9日 消費者物価指数(CPI、前年比) 11月 +1.5% 市場予想 +1.4%、前回 +1.3%

 11月のCPIは前年比1.5%上昇し市場予想を上回りました。内訳をみると、食料を除くCPIと食料関連のCPIは共に上昇率が拡大しました。なかでも、野菜価格が前年比9.4%上昇したほか、豚肉も前年比13.9%上昇しました。一方で、卵価格が前年比13.6%低下し、果物価格も前年比7.2%低下しました。

◆12月12日 固定資産投資(前年比) 1-11月 +10.2% 市場予想 +10.1%、前回 +10.2%

 1~11月の固定資産投資額は前年比10.2%増と、伸び率は1~10月(10.2%増)から横ばいとなりました。内訳をみると、1-11月の不動産投資の減速が引き続き鮮明となった一方、建設業投資の伸び率は前月から増加しています。

◆12月12日 鉱工業生産(前年比) 11月 +6.2% 市場予想 +5.7%、前回 +5.6%

 11月の鉱工業生産は前年比6.2%増と、市場予想(5.7%増)及び前回(5.6%増)を大幅に上回りました。内訳をみると、汽車の生産量や電力生産量などが軒並み前年比上昇しました。

■今後発表される主な経済指標

 特に重要な経済指標発表はありません。

■マーケットビュー

◆中国株 IPOの第2弾を受けて軟調なスタートか 米FOMC政策決定に注目

 本土市場では上海総合指数が先週2.6%安と反落しました。週初は来年からのサーキットブレーカー制度導入を好感して堅調なスタートとなったものの、その後は上値の重い展開となりました。

 特に8日に発表された貿易統計で輸出が市場予想を下回ったことが嫌気されたほか、外貨準備の減少を受けて資本流出への警戒感も意識されました。

 上海総合指数は8日に節目の3,500ポイントを割り込むと、週末にかけては11月の主要経済指標の発表を控え買い手控えムードが広がりました。

 香港市場ではハンセン指数が1週間で3.5%安と大幅に反落しました。OPECの減産見送りをきっかけとした原油先物相場の下落が相場の重石となったほか、中国のさえない貿易統計や、ほぼ確実視される米利上げ、人民元安ドル高よる資本流出懸念などが悪材料視されました。こうしたなか、ハンセン指数は週を通じて軟調な推移が続き、11日まで7営業日続落し、週末11日には2カ月半ぶりの安値で取引を終えました。

 今週の月曜日の新規株式公開(IPO)に伴う需給悪化が引き続き警戒されるなか、米FOMC政策決定を控えていることもあり、本土市場と香港市場は共に軟調なスタートとなりそうです。また、米国の利上げ懸念が燻る中、人民元の対米ドルの下落が続き、4年5カ月ぶりの元安・ドル高水準となっており、中国からの資金流出への警戒も相場の重荷となりそうです。

 但し、先週末発表された小売売上高をはじめ、鉱工業生産や固定資産投資などの中国の11月の主要経済指標が軒並み市場予想を上振れたことを受けて景気の先行き不安が和らぎそうで、相場の一定の下支えとなりそうです。

 こうしたなか、7日続落で売られすぎのサインが出ているハンセン指数は、下げ一巡後反発となるかがポイントとなりそうです。なお、16日(日本時間17日明け方の4時)に米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が予定されており、市場予想通りに利上げを行うかが注目されます。

林宇川(TonyLin)
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

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