在宅勤務のメリットと注意点とは? 新型コロナウィルス問題を受けて考える

在宅勤務のメリットと注意点とは? 新型コロナウィルス問題を受けて考える

1日の仕事を自宅で行う「在宅勤務」という働き方。これまでも政府の「働き方改革」の一環として推進されてきましたが、2020年に入ってからは新型コロナウイルスの流行により、一気に社会の注目を集めています。今回は在宅勤務について取り上げた過去の記事から、在宅勤務導入のメリットや注意点、在宅勤務に対するネットの反応などを振り返っていきましょう。

【在宅勤務】ってどんな働き方?

日本中の熱い視線を浴びている「在宅勤務」。大きなきっかけとなったのは新型コロナウイルスの世界的な流行ですが、それ以前からも、政府が主導する「働き方改革」の切り札として在宅勤務を含む「テレワーク」が推奨されてきました。

政府によると、在宅勤務というのは「終日、所属するオフィスに出勤しないで自宅を就業場所とする勤務形態」のことです。1日の業務をすべて自宅で行うため、通勤の負担がなく時間を有効に活用することができます。育児・介護期の人も無理なく働き続けることが可能なので、少子化問題への対策として期待する声も少なくありません。
(参考:厚生労働省「 テレワークではじめる働き方改革」

しかしこれまでに、宅勤務を導入した企業は比較的少数です。政府が掲げた目標は「2020年には、テレワーク導入企業を 2012年度(11.5%)比で3倍」というものですが、2017年時点の導入率は13.9%で、このままでは目標の半分にも届かない可能性も十分に考えられます。新型コロナウイルスの流行で在宅勤務を導入する動きが増える中、こうした状況がどのように変わるか注目が集まっています。

(参考:総務省「平成30年版情報通信白書」

電通が本社ビルの全従業員を在宅勤務に

大手広告代理店「電通」が、本社ビルに勤務する全従業員の在宅リモートワークを発表しました。期間は2020年2月26日より「事態が収まるまで」当面の間。本社ビルに勤務する50代男性従業員に新型コロナウイルス感染が確認されたことが理由とのことです。感染者の濃厚接触者については在宅リモートワークに加え、取引先への訪問も禁止するという徹底ぶりに、同社が事態を重く受け止めていることが伺えます。大手企業がこのような対応をとったことから、今後は他の企業でも在宅勤務を活用する動きが広がると予想されます。


リンク:電通、本社ビル勤務全従業員に在宅リモートワーク実施 50代男性がコロナウイルス陽性

リクルートの在宅勤務制度に対するネットの反応

とはいえ、大多数の人は在宅勤務に対して肯定的です。2020年2月に公表されたアンケート結果によると、在宅勤務制度がない企業に勤めていて業務内容的に在宅勤務が可能な人に「『在宅勤務制度』が導入されたら利用したいですか?」という質問をしたところ、9割の人が「積極的に利用したい」「時々利用したい」との回答が寄せられました。

ただし同じアンケートによると、現在の会社に在宅勤務制度があるか?という質問に「ある」と答えたのは23.3%のみで、さらに0.4%の企業は過去に制度を廃止しているそうです。

制度を導入しない理由には、
「導入してほしいという意見が挙がっていない」
「勤務をきちんと行ったかどうかの確認がしづらい」
「導入するきっかけがなかった」
「従業員は同一の場所で働くことが望ましい」
「考えたこともなかった」
などさまざまなものがあり、在宅勤務へのハードルの高さが伺えます。


リンク:在宅勤務「導入されたら利用したい」9割

在宅勤務「導入されたら利用したい」9割

とはいえ、大多数の人は在宅勤務に対して肯定的です。2020年2月に公表されたアンケート結果によると、在宅勤務制度がない企業に勤めていて業務内容的に在宅勤務が可能な人に「『在宅勤務制度』が導入されたら利用したいですか?」という質問をしたところ、9割の人が「積極的に利用したい」「時々利用したい」との回答が寄せられました。

ただし同じアンケートによると、現在の会社に在宅勤務制度があるか?という質問に「ある」と答えたのは23.3%のみで、さらに0.4%の企業は過去に制度を廃止しているそうです。

制度を導入しない理由には、
「導入してほしいという意見が挙がっていない」
「勤務をきちんと行ったかどうかの確認がしづらい」
「導入するきっかけがなかった」
「従業員は同一の場所で働くことが望ましい」
「考えたこともなかった」
などさまざまなものがあり、在宅勤務へのハードルの高さが伺えます。


リンク:在宅勤務「導入されたら利用したい」9割

在宅勤務が「できない」理由とは

従業員の立場からは、家庭環境を理由に在宅勤務に否定的な意見もあります。休校期間で子どもが家にいる状態のなかで、あるいは夫婦で在宅勤務することに対して「ストレスが増える」「仕事に集中できない」というものがそれです。

そもそも、業務内容的に在宅勤務ができない人も少なくありません。保育士や看護師、訪問看護や個人情報を扱う仕事などでは、たとえ新型コロナウイルスの感染リスクが理由であっても在宅勤務は不可能、もしくは非常に困難です。在宅勤務ができない理由として「パソコンが苦手」「スキルがない」といった理由を挙げる人もいました。多くのメリットがありながら、現実問題として在宅勤務制度の導入が進まない背景には、こうした事情も大きいと言えるでしょう。

リンク:【新型コロナ休校:在宅勤務実態】「在宅勤務できない…」親たちの苦悩と課題【パパママの本音調査】 Vol.357

在宅勤務の健康上のリスク

在宅勤務のリスクとして「睡眠覚醒リズムのズレ」を指摘する声もあります。人間の体内時計は朝日を浴びることで24時間周期にリセットされるそうですが、明かりのない状態で生活を続けると睡眠覚醒リズムがだんだんズレてしまい、「概日リズム睡眠障害」と呼ばれる症状に陥るのだとか。外界の生活リズムと同期しておくためにも、在宅勤務を行う際は一般的な就業サイクルを意識した働き方が必要でしょう。


リンク:在宅勤務やフレックス制度が睡眠のリズムを崩す要因に!?

在宅勤務を実践する人たちのホンネ

在宅勤務で働く人たちの「ホンネ」から、制度を利用する上で気をつけるべき点が見えてきました。

例えば家にネット回線をひいていないため「お茶代」も「ギガ」も限界という意見、生活にメリハリがなくなり運動量も減ったという意見は、これまで規則正しい会社勤めをしていて人ならではの注意点と言えます。また、プライベートの活動に制限が無い人の中には「土日に人が多いエリアに行ったことがバレたら気まず」という理由でSNSへの投稿がやりにくいと感じる人もいるようです。「契約書がデジタル化できていないので、結局出社が必要になる日が多い」のように、会社の制度やシステムが理由で中途半端な在宅勤務を強いられる人もいるとのことでした。

もちろん感想の大部分は「満員電車も乗らなくていいし、化粧もしなくていい。リラックスして働ける」とか、体調不良でも「欠勤にならないからお給料も減らないし、有給休暇を温存できるので助かる」、「家族と過ごす時間が増えてありがたい」というメリットです。在宅勤務を利用する際は、自分の会社や生活スタイルとこうしたメリット・デメリットを比較し、あらかじめ理解しておくことが大事でしょう。


リンク:「実は家にネット回線がなくて…」在宅勤務してみた男女のホンネ

在宅勤務をはかどらせるコツ

実際に在宅勤務をしている人たちが語る「在宅勤務をするときのポイント」も参考になります。

例えば「1時間に1回は席を立って、洗濯や洗い物、夕飯の買い物に出掛けるなど、体を動かす」ことで、体を適度に動かすと同時に気分をリフレッシュすることもできます。短時間「ゲーム」をすることも有効だとか……。メリハリがつかないという人は「仕事をするときは、決まった場所で。そこに座るだけで仕事モードに切り替えることができます」というアドバイスが参考になるかも。自宅内でも「ちゃんと着替える」ことや、絶対に「テレビをつけない」ことも、仕事とプライベートをしっかり分ける上で有効です。

ユニークなところでは、オンラインアプリ「Zoom」を使ったビデオ会議ではPCのカメラを意識した「Zoom映え」を心がける、といったアドバイスもあります。これから在宅勤務を利用する人はもちろん、すでに在宅勤務をしている人も、自分の仕事環境をしっかり見直してみてはいかがでしょうか?


リンク:“Zoom映え”を意識、ちゃんと着替える…はかどる在宅勤務のコツを聞いてみた

まとめ

在宅勤務を導入する企業が次第に増える中、従業員一人ひとりには在宅勤務のメリット・デメリットへの理解と自己管理が欠かせません。在宅勤務が可能な企業に勤めている人、そして在宅勤務が可能な職種の人は、まずは「自分が在宅勤務をしているイメージ」を思い浮かべて事前にシミュレーションしてみることをオススメします。