アパート経営の初期費用はいくら?|徹底的に解説

コラム
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「アパート経営をはじめる際に必要な費用っていくらぐらいなんだろう?」
「アパート経営はかんたんにはじめられるのかな?」

このように、アパート経営に興味があるけどアパート経営にかかる費用が気がかりではじめられないという方は、多いのではないでしょうか。

この記事では、アパート経営に必要な初期費用やアパートの経営方法、アパート経営のリスクについて詳しく解説していきます。

アパート経営はワンルームマンションの投資をしている方が、ステップアップとしてはじめられる方が多いです。

また、アパート経営はマンション一棟の経営より費用が少なく始められることから、初めての不動産投資として選ばれることも少なくありません。

しかし、アパート経営はかんたんで儲かると思い始めると、初期費用や修繕費用が多くかかり、赤字が続くことで苦労する可能性があります。

アパート経営を失敗しないためにも、この記事を参考にしてみてください。

アパート経営を始める際の初期費用

不動産投資をする上でワンルームマンションのステップアップとして注目されているのが、アパート経営です。

アパート経営は購入金額などがワンルームマンションより高くなることから、初期費用も高くなるのが一般的です。

アパート経営に必要な初期費用は以下の7つが挙げられます。

  1. アパート取得に伴う費用
  2. 不動産取得税の内訳
  3. 印紙税
  4. 登記にかかる経費
  5. アパートローン関連の手数料(保証料+事務手数料等)
  6. 保険料の種類(火災保険・地震保険)
  7. 外注にかかる費用

それぞれどのくらいの費用がかかるのかを詳しく解説していきます。アパート経営の返済計画に役立ててみてください。

①アパート取得に伴う費用

アパートの取得費用は、新しく建てる場合と中古で購入する場合で大きく異なります。

新しく建てる場合は、土地の購入に加えて建設費用もかかってきます。

一方、中古で購入する場合は土地と建物込みの価格で購入できますが、修繕費用に注意が必要です。

それぞれの費用を詳しくみていきましょう。

アパートを新築する場合

アパートの大きさや工法、建築する場所の法律によって金額が大きく異なります。

工法では一般的に木造が一番安く、鉄筋コンクリートが造が最も高くなります。

坪単価が高くなる工法の順番は以下の通りです。

木造→鉄骨造→鉄筋コンクリート造
2、3階建ての木造アパート → 1坪当たり60万〜80万円ほど
2〜4階建の鉄骨造アパート → 1坪当たり70万〜90万円ほど
2〜4階建ての鉄筋コンクリート造アパート → 1坪当たり80万〜120万円ほど
※建築プランやメーカーによって建物本体の工事費用は差が生まれます。

アパートのおおよその取得費用は坪単価×延べ床面積で求めるのが一般的ですが、立地の条件によっても建築費用が左右されます。

大型の工事用トラックや重機が利用できる環境であれば、費用が高くなることはあまりありません。

しかし、狭い道路に面している立地や住宅が密集している地区では建築費が高くなりやすいです。

また、アパートは一般的に木造か鉄骨造で建てられることが多いです。しかし、最近では家主の希望で防音や耐震に優れている鉄筋コンクリート造のアパートも増えてきています。

※坪単価の計算方法は規制がなくハウスメーカーや工務店が独自の基準で決めています。延べ床面積で計算している場合と法床面積で計算している場合があるため注意が必要です。

建物以外にも敷地や駐車場などの敷地費用がかかってきます。

たとえば、地盤改良やフェンスやタイル、給排水、空調、ガス、屋外電気、植栽などが挙げられます

多くの修繕や除去にお金がかかり、建物本体以外の工事費用は全体の10%〜20%ほどかかると考えておくといいでしょう。

アパートを中古で購入する場合

中古のアパートは立地や築年数などで価格が大きく異なります。また、情勢によって変動するため相場を提示するのが難しいです。

アパートの中古を購入する場合は、アパートの売値とリフォームや修繕の金額を考慮する必要があります。

築年数や立地を十分に考慮した上で妥当な価格なのかを見極めなくてはなりません。

長期間アパート経営をするにしても途中で売却するにしても、立地がいいに越したことはないでしょう。

単身者向けのアパートであれば駅から徒歩5分圏内(エリアによっては徒歩10分圏内)の立地、ファミリー向けアパートの場合は学校や病院が近くにあるなどの生活環境を重視した立地選びが重要です。

また、建物の築年数も必ず確認しましょう。築年数が20年を超えるアパートは設備交換が必要になる箇所が多く存在している場合が多いです。

購入額は安くても修繕費が高額になるケースも少なくありません。

購入する前に修繕がされている部分はどこなのか、されていない部分はどこなのかをしっかりと聞いておくことが大切です。

中古アパートの表示価格におどらされず、修繕費などを含めたトータルでの費用で考えるようにしてみてください。

②不動産取得税

土地や建物を取得した際に支払わなければならない税金が不動産取得税です。

不動産取得税を支払うタイミングは購入時ではなく、購入から半年後になるため注意が必要です。

不動産取得税は以下の計算方法で導き出すことができます。

固定資産税評価額×税(4%)=不動産取得税

固定資産税評価額は、各市町村が総務省の定めた「固定資産評価基準」に基づいて算定した不動産の公的な価格のことです。

一般的に固定資産税評価額は不動産の時価より低くなり、土地は時価の70%ほど、建物は時価の50%〜60%ほどになります。評価額は3年に1度見直され、新しい評価額に更新されます。

※1戸の床面積が50平米以上240平米以下の場合、1戸あたり1,200万円が固定資産税から減額されるため、該当する面積の新築アパートは不動産取得税がかかりません。

③印紙税

土地や建物を売買する場合やアパートを建築する際は建設工事請負契約を交わす必要があります。

土地や建物の売買や建設工事請負契約を交わすにあたり、契約書に収入印紙を添付しなければなりません。

平成26年4月1日から令和6年3月31日までの間に作成される土地や建物の売買契約書や建設工事の請負契約書のうち、記載された契約金額が一定額を超える場合は印紙税の軽減処置が適用されます。

以下の表を参考にしてみてください。

土地建物売買契約書などの不動産譲渡に関する契約書の場合

契約書に記載されている金額税額
100万円を超え500万円以下のもの1千円
500万円を超え1,000万円以下のもの5千円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの1万円
5,000万円を超え1億円以下のもの3万円
1億円を超え5億円以下のもの6万円
5億円を超え10億円以下のもの16万円
10億円を超え50億円以下のもの32万円
50億円を超えるもの48万円

たとえば、建物の譲渡金が3,000万円で定期借地権の譲渡が2,000万円の場合は、契約金額が5,000万円になるため、印紙税額は3万円になります。

建物建築工事請負契約書などの建設工事の請負に関する契約書の場合

契約書に記載されている金額税額
100万円を超え200万円以下のもの200円
200万円を超え300万円以下のもの500円
300万円を超え500万円以下のもの1千円
500万円を超え1,000万円以下のもの5千円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの1万円
5,000万円を超え1億円以下のもの3万円
1億円を超え5億円以下のもの6万円
5億円を超え10億円以下のもの16万円
10億円を超え50億円以下のもの32万円
50億円を超えるもの48万円

たとえば、建設設計の請負が300万円で建物建設工事の請負が6,000万円の場合、契約金額が6,300万円になるため、印紙税額は30,000円になります。

④登記にかかる経費

アパートを中古で購入する場合やアパートを新築する際は、法務局で登記する必要があります。

登記する際にかかるのが登録免許税です。

中古で購入する場合は以下の登記が必要になります。

・所有権の移転登記(土地) 固定資産税評価額×2.0%(軽減税率の際は1.5%)
・所有権の移転登記(建物) 固定資産税評価額×2.0%(軽減税率の際は1.5%)
・抵当権設定登記 債権額(極度額)×0.4%

続いてアパートを新築する場合は以下の登記が必要になります。

・表示登記 登録免許税はかかりません
・所有権保存登記 固定資産税評価額×0.4%
・抵当権設定登記 債権額(極度額)×0.4%

抵当権設定登記はアパートローンを利用するときのみ必要な登記です。

基本的に居住用物件には軽減税率の処置が適用されますが、投資用物件には適用されないため、注意しなければなりません。

物件の規模によって登記にかかる費用は変わってきますが、20万円〜50万円ほどと考えておくといいでしょう。

また、登記の書類の準備や申請は手間がかかるため、自分でするのが大変な場合は司法書士に依頼するのが最適です。

⑤アパートローン関連の手数料(保証料+事務手数料等)

ローンを組んでアパートを購入する場合は、利息以外に保証料と事務手数料が発生します。アパートを建築する際は、「アパートローン」または「プロパーローン」を組むのが一般的です。

保証料は金融機関によって費用は異なりますが、相場は借入額の2%ほどになります。

事務手数料は定額制と借入額によって料金が変動する定率制があります。

定額制の相場は3万円ほどです。

アパートローンにかかる事務手数料は、5万円〜10万円ほどを準備しておくといいでしょう。

ポイント
・保証料→ローンが支払えなくなった最悪の場合、残債を肩代わりしてくれる保証会社に支払う料金
・事務手数料→ローンを組む際に金融機関に支払う手数料

⑥保険料の種類(火災保険・地震保険)

アパートを経営する上で欠かせないのが火災保険と地震保険です。保険会社やプラン、建物の構造によって料金は変わります。

建築費用の0.05%ほどの費用がかかることが多いです。

5年や10年など数年分まとめて加入すると割引が適用されます。竣工時に数年分加入しておくといいでしょう。

火災保険と地震保険は加入が義務付けられているわけではありません。

しかし、地震が多い日本でアパート経営をするのであれば、自身の資産を守るためにも加入すべきでしょう。

アパートローンを組んで物件を購入している場合は、火災保険の加入を義務化されている場合があります。

⑦外注にかかる費用

アパートを購入する場合や新築する際、多くの契約書や資料を提出しなければなりません。

資料作成や契約書の作成、その他業務などの手間を省くために、税理士や弁護士、司法書士、不動産会社、管理会社などに依頼することがあるでしょう。

外注費は以下のようなものが挙げられます。

・税理士や弁護士への相談料と依頼料
・司法書士に登記の依頼
・不動産仲介会社の仲介手数料
・アパートの管理を委託する際の費用

税理士や弁護士の相談や依頼は内容によって料金が大きく変わります。また、依頼先や相談内容によっては無料になる場合もあります。

司法書士に登記に関する手続きを依頼する際に発生する費用は、司法書士報酬と呼ばれます。

アパート新築時にかかる司法書士報酬は、6〜7万円ほどかかるのが一般的です。

土地や建物を購入する際は、仲介に入った不動産会社に手数料を支払う必要があります。

数料は上限があるため、以下を参考にしてください。

取引物件価格(税抜) 仲介手数料の上限
・400万円以上 取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税
・200万円〜400万円以下 取引物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税
・200万円以下 取引物件価格(税抜)×5%+消費税

不動産会社を通さないで売主から直接物件を購入する場合は、手数料は発生しません。

不動産管理会社に物件の管理を委託する場合は、手数料を支払う必要があります。手数料の相場は賃料の5%ほどです。

アパート経営の維持費用について

アパート経営には維持費がつきものです。維持費を考慮した上で賃料を決める必要があります。

アパート経営でかかる維持費用は以下が挙げられます。

①光熱費
②修繕にかかる費用
③リフォームの費用
④損害保険料
⑤管理費
⑥仲介手数料

それぞれについて詳しく解説していきます。アパート経営を失敗させないためにも、維持費用を参考にしてみてください。

①光熱費

アパート経営で発生する光熱費は、共用部分の電気代や水道代などです。

共用部分のみのため大きな額にはなりませんが、毎月発生する費用になります。

月に1万〜3万円をみておくといいでしょう。

②修繕にかかる費用

アパートやアパート周辺設備が破損した場合にかかるのが修繕費です。

10年〜20年の単位で外壁の塗装の塗り替えなどの大規模な修繕工事をする必要があります。

築年数が経過すると建物や周辺設備の劣化が進むため、高額な修繕費用が必要です。

一般的に、修繕にかかる費用を予測し賃料の管理費に含めます。

③リフォームの費用

築年数が経過していくごとに部屋も劣化していきます。新たな入居者に選ばれるように、暮らしやすいように部屋のメンテナンスをしなければなりません。

リフォーム費用は、床や壁、水回りなど場所や範囲によって変わってきます。

借主の過失で発生した床や壁の汚れや破損は、借主から請求することができます。

経年劣化による床や壁の汚れや破損は、貸主がリフォーム費用を負担しなければなりません。

リフォーム用の費用を積み立てておくことが大切です。

④損害保険料

損害保険料は建物に掛けている火災保険や地震保険の費用になります。

火災保険は最短1年から最長10年まで契約が可能です。

10年契約にしておくと保険料の割引きが適用されます。

火災保険では以下が補償内容に含まれていることが多いです。

・火災や落雷、破裂、爆発
・風災や雹災、雪災などの自然災害
・水災
・水漏れ
・外部からの物体の衝突や破壊
・不測かつ突発的な事故による破損や汚損
・盗難

火災保険となっていますが補償範囲は広いです。

その他にも、臨時費用補償特約や建物管理賠償責任補償特約、弁護士費用特約、家主費用補償特約なども付けることができます。

しかし、火災保険は地震による損害が補償対象外となっています。地震による損害も補償してもらうには、地震保険にも加入しなければなりません。

火災保険と地震保険をセットで加入し10年払いにした場合の相場は、30万円〜50万円ほどになります。

⑤管理費

アパートの管理を管理会社に委託する場合は、手数料を支払う必要があります。

管理委託の手数料は毎月の家賃の5%ほどが相場です。

管理を委託すると入居者の募集から緊急時の対応、退去時の立ち会い、敷金の清算、契約の更新手続き、定期的な清掃やかんたんなメンテナンスなどを代わりにおこなってくれます。

アパートの管理は手間がかかることが多いため、管理会社に委託するのが最適でしょう。

⑥仲介手数料

アパート経営は入居者が見つからないと成り立ちません。アパートに新規の入居者を入れるには、不動産業者の紹介が必要です。

アパートに入居が決まった場合は、紹介してくれた不動産業者に仲介手数料を支払います。

仲介手数料の相場は家賃の半月分です。

アパート購入時のローンが一般的

中古のアパートを購入したり新築する際、多額の費用が必要になります。

一括で支払う余裕のある方は少ないため、ローンを組むのが一般的です。

しかし、ローンについての知識がないまま利用してしまうと、後悔する可能性があります。

投資目的でアパートを購入したり新築する場合は、前もってローンの基礎知識を知っておく必要があります。

現金とローンの組み合わせを選ぶ人が多い理由

中古アパートの購入やアパートの新築でローンを組む場合、全額を融資してくれる金融機関は限りなく少ないです。基本的には、現金とローンの組み合わせになります。

現金でアパートの購入や新築および諸経費を賄える場合は、返済を気にする必要がないためローンを利用しなくてもいいでしょう。

しかし、将来的に他のアパートやマンションの経営を予定している場合は、次も融資してもらえるようにローンを利用して金融機関との繋がりを持っておくのが最適です。

また、ローンには審査がありオーナーになる方の経済状況や過去の返済実績、現在の借入額などを考慮した上で融資額が決まります。

過去に返済の滞りなどがある場合は、融資してもらえない可能性があるため注意が必要です。

アパート経営をする前に、ローンでいくら融資してもらえるかを事前に確認しておくといいでしょう。

どのくらい現金を用意すべきかの計画を立てることができます。

ローンは多くの金融機関や投資会社がサービスとして提供しています。

借入額や金利、返済年数などは金融機関や投資会社によって大きく異なるのが特徴です。

自分自身に適したローンをアパート経営による利益とのバランスを考えた上で決めるようにしましょう。

ローン計画に失敗すると収益が赤字になり、他の資金から補填しなくてはならないため注意が必要です。

無視してはいけない金利

ローンを組む際は金利に焦点を当てて考える必要があります。借入額が大きくなればなるほど、金利の0.1%や0.2%が大きな金額となります。

金利が低ければ低いほど返済額を抑えることが可能です。

アパートの長期的な利益予測は地価の上昇や景気などに左右されるため難しいですが、返済額の計算は金利が決まればある程度予測することができます。

ローンのサービスを提供している会社を選ぶ際に借入可能額や返済期間だけをみがちですが、金利も必ずチェックするようにしてください。

また、ローンをしていても他の金融機関が最適なプランのローンを提供している場合は、借り換えをすることも可能です。

借り換えた方が金利が低くなり返済額が少なくなることもあるでしょう。

現在のローンの返済計画と他の金融機関が提供しているローンの返済計画をシミュレーションしてみて、最適なローンを選ぶようにしてみてください。

借り換えの検討をしている場合は、金融機関に相談すると決断の後押しをしてくれるでしょう。

アパート経営を行う方法

アパート経営はどのような手段で行うかが、利益に直結すると考えていいでしょう。

以下の3通りがアパート経営で基本となるやり方です。

①自主管理による経営
②管理会社への委託
③サブリース契約で一括借上げを行う方法

3つそれぞれ経営のやり方が大きく異なります。どのやり方が利益を生み出しやすく、自分自身に適しているかを考えてみてください。

①自主管理による経営

アパートの経営から管理までをすべて自分で行う方法が自主管理方式です。アパート経営に関わる部分をすべて自分でするため、管理費用はかかりません。

しかし、住居者のトラブル対応やアパート共用部分の清掃、退去時の立ち会いなどすべて自分でしなければならないため、かなりの時間と労力がかかります。

夜間の緊急なトラブルにも対応しなければならないこともあるでしょう。

仮に全4戸のアパートで一室をオーナー自らが住む場合は、すぐにトラブルの対応が可能なため、自主管理でも可能でしょう。

戸数が多い場合はできるだけ自主管理を避け、管理会社に委託するなどの方法を取るべきです。

自主管理のメリット・デメリット
メリット
・管理の手数料などの費用がかからない
デメリット
・アパートの関わる業務をすべて自分自身で行わなければならない

②管理会社への委託

アパートの管理を不動産管理会社に委託する方法もあります。

管理会社に委託すると、入居者の募集から入居者の審査事務、契約の処理、家賃回収、契約更新の事務、物件の清掃、家賃滞納の対応、トラブルの対応などさまざまな業務を請け負ってくれます。

時間と労力を極力減らしたい場合は、管理会社に委託するのが最適でしょう。

管理会社への委託手数料は、賃料の何%と決めることが多いです。相場は5%ほどになります。

管理会社によっては、管理の手数料とは別にシステム料金や更新事務手数料を請求してくることもあります。

また、どこまでを管理してくれるかも管理会社によってさまざまです。

退去の立ち会いや居住者のトラブルを雑に対応する管理会社も少なくありません。

管理を委託する場合は、管理会社の評判などを考慮した上で慎重に選択するようにしましょう。

家賃保証会社
家賃の滞納に関しては、入居時に借主に対して家賃の保証会社に加入してもらうのが一般的です。万が一、家賃の滞納があった場合に保証会社が滞納の家賃を肩代わりしてくれます。しかし、全額を肩代わりしてくれるわけではないため、注意が必要です。
管理会社に委託するメリット・デメリット
メリット
・アパートに関わるほとんどの対応を管理会社がしてくれる
デメリット
・手数料を支払う必要がある
・管理会社の中には悪徳な業者がある

③サブリース契約で一括借上げを行う方法

アパートを業者に一括借上げしてもらう方法がサブリース契約です。

アパートの全部屋を業者に貸し出し、業者が入居者を募集する方法になります。

満室になった場合は管理を委託するよりも利益が10%〜20%ほど低くなります。

しかし、入居率にかかわらず一定の賃金が入ってくるため、空室リスクを考える必要がありません。

空室が増え入居者が決まりづらい場合は、サブリース契約をした業者が賃下げの交渉をしてきます。

サブリース契約が将来的にも安定して賃金を得られるわけではないため、注意が必要です。

人気のない地域や不便な立地にあるアパートの場合は、サブリース契約に不向きでしょう。

一方、駅近くや人気のある地域の場合は入居者が決まりやすいため、サブリース契約の恩恵を受けやすくなります。

サブリース契約のメリット・デメリット
メリット
・空室リスクを考える必要がない
・定額料金が毎月入ってくる
デメリット
・満室になると収益が管理を委託する場合よりも10%〜20%ほど低くなる
・空室が続くと業者から賃下げの交渉がされる

アパート経営に伴うリスク

アパート経営に限らず不動産に関わるとメリットだけではなくリスクも伴います。

アパート経営で発生するリスクは以下4つが挙げられます。

①空室リスク
②金利上昇リスク
③老朽化がもたらすリスク
④不動産放置に伴うリスク

上記のアパートを経営する上で伴うリスクを把握し、リスクが発生した場合の対処方法を考えておくといいでしょう。

①空室リスク

アパート経営の中で一番起こりうるリスクが空室リスクです。

満室になれば満額が収入として入ってきますが、空室があればあるほど収入が減ってしまいます。

空室が長く続いてしまう場合は、賃料の値下げや敷金・礼金0円、1ヶ月の賃料無料などの入居者を確保する対策が必要となるでしょう。

また、アパートの一室で自殺や他殺などの事件が起きてしまうと、事故物件扱いとなり、賃料の値下げに踏み切らなければならない場合もあります。

空室リスクは事故物件などの意図せずも起きてしまうこともありますが、アパートを建てる立地を適切に選ぶことでリスクを最小限に抑えることが可能です。

狙うターゲット層によって条件が変わるため、以下を参考にしてみてください。

・単身世帯向け(1R〜1LDK)→駅徒歩5分圏内(主要ターミナル駅の場合は10分圏内)、24時間営業しているコンビニエンスストアなどが近くにある立地

・ファミリー向け物件(2LDK以上)→繁華街から離れた閑静な地域、学校や病院が近くにある、スーパーマーケットやドラッグストアが近くにある立地

②金利上昇リスク

アパートローンの返済を固定金利ではなく変動金利にした場合は、金利の上昇に注意しなければなりません。

景気が低迷している時期にローンを組んでアパートの購入や建設をすると、金利は低い場合が多いです

しかし、社会情勢や景気が回復して良くなると金利が上昇する傾向にあります。

金利が上がると返済額も増えるため注意が必要です。返済額が増えると返済計画や資産計画が狂ってしまいます。

金利が上昇することを見越した返済計画や資産計画も立てておくといいでしょう。

変動金利にした場合は、社会情勢や景気などの傾向を日々チェックしておくことが大切です。

③老朽化がもたらすリスク

アパートは年数が経過していくごとに劣化していきます。

新築から10年ほどは修繕費はあまりかかりませんが、10年を超えてくると修繕費がかさむでしょう。

アパートの老朽化がもたらす修繕費は以下が挙げられます。

修繕場所費用の相場修繕が必要になる時期
クロス1,000円~1,800円/平米6年〜8年
①クッションフロア
②フローリング
①3,000円~5,000円/平米
②1万円〜3万円/平米(素材によって変動)
①8年~12年
②15年〜20年
ウォシュレット2万円~5万円/台7年~10年
エアコン3万円~8万円/台10年~15年
給湯器10万円~15万円/台10年~12年
洗面台(混合水栓の場合)5万円〜6万円/台10年〜20年
浴室設備5万円〜10万円10年〜20年
外壁塗装5,000円~10,000円/平米10年~15年
屋根塗装・葺き替え塗装:30万円〜40万円/全体
葺き替え:80万円〜100万円/全体
塗装:10年〜15年
葺き替え:20年〜30年
雨樋塗装5万円〜15万円/全体5年〜10年
ベランダ3,000円〜5,000円/平米10年〜15年
階段・廊下の塗装3,000円〜5,000円/平米5年ごと
排水管・排水枡の洗浄5万円〜10万円/全体5年ごと
給排水管の交換300万円以上30年ほど
キッチン水漏れや排水のつまり:2万円〜3万円
ガスコンロの交換:10万ほど
ガスコンロの交換は20年〜25年

概算として1Kのアパートの30年経過時点で、修繕費の合計は1,500万円〜2,000万円ほどかかります。1LDKだと2,000万円〜2,500万円ほどです。

修繕費用はアパートを経営する上で大きな負担となるため、修繕費を含めた経営計画を立てることが重要になります。

また、特段にいい立地や人気のある地域でないと、アパートが古くなるごとに入居希望者が減っていきます。

新築を基準に経営計画を立てていると、負債額がかさんでしまうでしょう。アパートの老朽化に伴う賃料の値下げも考慮して、経営計画を立てるように注意してください。

②不動産放置に伴うリスク

借り手が見つからずアパート経営を放棄して放置してしまうと、さまざまなリスクが発生します。

不動産の放置は以下2つに分けられます。

・空き家の放置
・空き地の放置

それぞれどのようなリスクが起こるのかを詳しくみていきましょう。

空き家の放置

空き家の放置は倒壊する可能性や殺人や不法投棄といった犯罪を誘発しかねません。

特に空き家では倒壊と不法投棄が大きな問題となっています。

空き家を長期間放置しておくと、空き家対策特別措置法によって特別空き家に指定される可能性があります。

特定空き家に指定される条件は以下の通りです。

・そのまま放置すると倒壊などの保安上危険となる可能性がある状態
・そのまま放置すると衛生的に有害となる可能性がある状態
・適切な管理がされていないことによって景観を損なっている状態
・周辺の生活環境の保全を図るために放置することが適切ではない状態

参照:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/common/001090470.pdf

特定空き家に指定され、勧告を受けると固定資産税の優遇措置が受けられなくなります。

最大で6倍もの固定資産税を支払わなければならなくなるため、注意が必要です。

また、勧告を受けたにもかかわらず対処しなかった場合は、命令違反で50万円以下の罰金が発生する可能性があります。

※空き家でも固定資産税はかかります。

④空き地の放置

使用しなくなったアパートを解体して空き地のみにした場合でも、空き地を放置しておくとリスクが発生します。

雑草や虫が大量発生して近隣から苦情がきたり、枯葉などが火災の原因になる可能性があります。

道の角の土地だと道路の見通しが悪くなり交通事故を引き起こす原因となってしまうこともあるでしょう。

その他にも空き地の放置はさまざまな問題を引き起こす可能性があるため、不動産は放置せず売却するか他の活用方法で利用するようにしてください。

よくある質問Q&A

ここではアパート経営での疑問や不安について回答していきます。

アパート経営に限らず不動産の経営は不安がつきものです。

不動産会社の営業に言われるがままに契約をしてしまったり、事前の調査や資産計画を立てないまま経営を始めてしまうと失敗する可能性が高いでしょう。

不動産の経営で失敗しないようにするためには、事前の資産計画や実地調査などを怠らずにおこなうことが重要です。

ある程度の資金がある方ならアパート経営を始めやすいでしょう。

しかし、かんたんに儲かると思って始めるのは避けた方がいいです。

アパート経営にはさまざまなリスクが生じますし、修繕費など必要経費が多額にかかることもあります。

不動産投資が初めての方はまずワンルームマンションから初めて、ステップアップでアパート経営をする手順を踏んでもいいでしょう。

まとめ

アパート経営は初期費用が多額になるため、アパートローンを組んで始める方が多いです。

返済計画と収支計画を必ず立てた上で、アパートローンを組むようにしましょう。

また、アパートは年数が経過するごとに修繕費がかさんでくるため、修繕費を見越した賃料決めや返済計画を立てる必要があります。

アパート経営を失敗しないためにも、アパート経営を始める前の返済計画と収支計画を怠らないようにしてください。

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