中古マンション投資のメリットとは?初心者が知るべきリスクと対策

コラム
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不動産投資について調べていると、「不動産投資初心者には中古マンション投資が向いている」という情報に出会うことが多々あります。

たしかに、中古マンション投資は不動産投資初心者でも始めやすい投資手法です。

しかし、「初心者でも始めやすい」からと言っても、中古マンション投資が簡単な訳でもノーリスクな訳でもありません。そのため、中古マンション投資を始める前には、正しい知識を身に着けておく必要があります。

この記事では、これから不動産投資を始めたい方向けに、中古マンション投資のメリット・デメリットや初心者が知っておきたいリスクと対策を紹介します。中古マンション投資で失敗しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

中古マンション投資の特徴

不動産投資初心者が知っておきたい中古マンション投資の特徴として、次の3点が挙げられます。

  • 一棟投資を区分所有投資の2パターン
  • 比較的少額から始められる
  • 物件数が多い

中古マンション投資を始める前に、それぞれの詳細を知っておきましょう。

一棟投資と区分所有投資の2パターン

中古マンション投資は、一棟投資もしくは区分所有投資のどちらかで物件を所有します。

一棟投資は、マンション一棟を丸ごと所有する方法です。

購入金額は大きくなり、数千万円~数億円はかかると考えて良いでしょう。一棟投資をする場合は戸数が多いため、空室リスクをコントロールしやすいメリットがあります。また、物件全体として付加価値を高められたり、投資家向けのバイアウトが狙えたりすることも特徴です。

一方、区分所有投資は、中古マンションを1部屋単位で所有する方法です。一棟投資と比べると購入金額は下がりますが、保有する部屋数が少ないため空室リスクが大きくなります。

売却先は投資家以外に実需(マイホームとして購入する方)も見込めるため、出口戦略が広がる点も特徴です。

中古マンション投資をこれから始める初心者の場合は、まずは区分所有投資から始めると良いでしょう。

比較的少額から始められる

区分所有での中古マンション投資の場合、投資金額は数百万円程度に抑えることも可能です。そのため、一般的な会社員が自己資金のみで購入できることもあります。

また、都市部の中古マンションであれば継続的な需要が見込めることから、融資を受けることも視野に入れて良いでしょう。(ただし、資産価値として建物比率が土地比率より大きい場合、金利を含めた融資条件が厳しくなる場合も少なくありません。)

物件数が多い

区分所有の中古マンションは、市場に出回っている物件数が多いです。そのため、これから不動産投資を始める方でも参入しやすい投資対象であると言えます。

また、「任意売却の戸建て」「利回りが高い一棟アパート」など、市場に出てきにくかったり、業者が競合したりする物件の場合、不動産投資初心者では買付できない場合も多いです。

一方、中古マンションの区分所有であれば、多くの物件の中から掘り出し物を探すこともできます。

中古マンション投資のメリット

中古マンション投資には、次のようなメリットがあります。

  • 新築マンションより表面利回りが高い
  • 資産価値が減少しづらい
  • 節税しやすい
  • リノベーションして付加価値を高めることも可能
  • オーナーチェンジ物件も狙える

新築マンションより表面利回りが高い

中古マンションは新築マンションよりも表面利回りが高いため、キャッシュフローを出しやすいことが最大のメリットです。

新築マンションと中古マンションでは、家賃相場に大きな違いはありません。しかし、新築マンションの売り出し金額には「新築プレミアム」が乗っているため、賃貸需要と比べて割高な金額で購入することになります。

新築プレミアムとは

新品を好む日本人特有の傾向を考慮し、「新築」であることに価格をつける文化。

中古マンションであれば賃貸需要とバランスの取れた価格で購入できるため、投資対象としては新築マンションよりも初心者向けと言えるでしょう。

資産価値が減少しにくい

最初の入居者が決まった瞬間、新築プレミアムは無くなります。そのため、新築マンションは資産価値が減少しやすいです。

一方、中古マンションであれば新築プレミアムはありません。そのため、物件価格の減少は経年劣化による緩やかな動きになります。

新築から築15年までに、物件価格は7割程度まで減少することが一般的です。一方、築30年前後から物件価格は安定し、大きな減少は見られなくなります。

周辺の賃貸需要が高まれば投資対象としての資産価値は上昇することも考えられるため、経年劣化による物件価格の下落が落ち着いた中古マンションは出口戦略も取りやすいです。

節税しやすい

中古マンションは節税しやすいことも特徴です。

不動産投資では耐用年数に応じて減価償却費を計上することで、課税所得を減らすことができます。

減価償却

経年で資産価値が減少する資産(減価償却資産)の取得金額を、使用可能期間(法定耐用年数)全期間で分割して経費計上すること

新築物件は耐用年数が長いため、1年間に計上できる減価償却費は限られています。一方、中古物件は耐用年数が短いため、短期間で減価償却費を計上できる(節税効果が高い)ことが大きなメリットです。

リノベーションして付加価値を高めることも可能

中古マンションであれば、部屋内の設備や内装をリノベーションすることも可能です。

キッチンやお風呂などの水回りや収納スペース、さらには間取りもリノベーションすることで、中古マンションでも付加価値を高められます。

付加価値を高めれば周辺相場よりも高い家賃でも入居者を集められるため、リノベーション手腕次第で利回りを上げることも期待できるでしょう。

オーナーチェンジ物件も狙える

中古マンション市場には、既に入居者がいる「オーナーチェンジ物件」が少なからず存在することも特徴です。

オーナーチェンジ物件であればリノベーション費用や集客費用をかけずに家賃収入を得られるため、物件取得直後のキャッシュアウトを減らせます。

空室リスクが怖い不動産投資初心者でも、オーナーチェンジ物件であれば、家賃収入を安定的に得ることができるため、不動産投資初心者でも安心して購入できるでしょう。

中古マンション投資のデメリット

中古マンション投資には多くのメリットもありますが、購入時には次の4つのデメリットも意識しておきましょう。

  • 融資条件が不利になる場合がある(区分所有の場合)
  • 空室リスクが大きい(区分所有の場合)
  • 共有部分の修繕費も必要
  • 常に売却(バイアウト)を視野に入れる必要がある

融資条件が不利になる場合がある(区分所有の場合)

区分所有の中古マンションの購入時には、融資条件が不利になる場合があります。

区分所有物件の資産価値は建物部分の比率が多く、担保評価が伸びないためです。

そのため区分所有の中古マンション購入時には、高金利による月々の返済額増加も考慮し、自己資金を多く用意することも検討しましょう。

一方、中古マンションを一棟購入し、資産価値に対して土地比率が多い場合には、担保評価が伸びて融資条件が良くなる場合もあります。

空室リスクが大きい(区分所有の場合)

区分所有の場合、空室リスクが大きいことも忘れてはいけないデメリットです。

例えば区分所有マンションを1室保有している場合、退去が発生すれば空室率は100%になります。

そのため区分所有マンションを購入する際は、空室が発生しても融資返済や修繕費支払いなどが滞らないよう余裕を持った資金計画を立てましょう。

共有部分の修繕費も必要

中古マンションを区分所有で購入した場合、共有部分(共用部分)の修繕費も必要です。

エレベーターや階段など共有部分の修繕費も、築年数が経っていれば経っているほどかさみます。

中古マンションでは毎月の修繕費が高くなりがちなことは覚えておきましょう。

常に売却(バイアウト)を視野に入れる必要がある

中古マンション投資をする場合、常に売却(バイアウト)を視野に入れる必要があります。

中古マンションの場合、新築物件・築浅物件と比べると、家賃収入を得られる期間は短いためです。

中古戸建て物件であれば、建物を壊し土地として売却することも考えられますが、中古マンションではそうはいきません。

売り時を逃すと赤字体質の物件になってしまうため、売却損が出ないタイミングでバイアウトする出口戦略も重要です。

中古マンション投資のリスク

ここまで紹介したメリット・デメリットを踏まえ、中古マンションに投資する際は次の3つのリスクが存在することを意識しましょう。

  • 空室リスク
  • 家賃下落リスク
  • 修繕費リスク

空室リスク

すでに紹介した通り、保有戸数が少ない区分所有の場合は空室リスクが高まります。また、マンション一棟を保有している場合でも、経年劣化が進めば賃貸需要が減少することも考えられるでしょう。

まずは付加価値を高め、入居者が退去しない物件を目指すことで空室リスクを最小限に抑えましょう。

家賃下落リスク

経年劣化による賃貸需要減少と相まって、家賃が下落するリスクもコントロールする必要があります。

空室リスクへの備えと同様に、付加価値を高めて家賃下落を防ぎましょう。

修繕費リスク

付加価値を高める際、設備機器の交換やリノベーション・リフォーム費用がかかる修繕費リスクも忘れてはいけません。

特に水周り設備の交換で費用が発生する場合が多いので、収益計算時には予め修繕費支出を考慮しておきましょう。

初心者が中古マンション投資する時の注意点・ポイント

最後に、不動産投資初心者が中古マンション投資する時の注意点・ポイントを6つ紹介します。

賃貸需要が高いエリアの物件を購入する

空室リスク・家賃下落リスクを抑えるためにも、賃貸需要が高いエリアの物件を購入しましょう。

中古マンションの場合、賃貸需要の多寡で物件の収益性が決まります。

馴染みのない土地の場合は、不動産会社と相談しながら賃貸需要を見極めましょう。

購入前に内見する

購入前には必ず内見しましょう。

実際に物件を訪れることで、「部屋内設備の状態」や「物件周辺の住環境」を肌で感じることができます。

また、入居者がいるオーナーチェンジ物件の場合は部屋に入れないこともありますが、「共有部分の手入れ具合」や「外壁の状態」を確認して物件管理体制を見極めることも重要です。

買い急いでいる場合や、物件が遠方にある場合でも、購入前の内見は必ず実施しましょう。

大規模修繕・定期点検の履歴を確認する

購入前に大規模修繕・定期点検の履歴を確認しましょう。

定期的に点検・修繕が行われていれば、中古マンションだとしても物件価値が良好に保たれている可能性が高いです。

一方、定期点検が行われていなかったり、大規模修繕が未実施の場合は、経年劣化に伴って物件価値が減少していることも考えられます。

大規模修繕・定期点検の履歴は、マンション全体の資産価値を見極めるための重要な指標です。

新耐震基準物件か確認する

中古マンションの場合、建物が新耐震基準物件かどうかは必ず確認しましょう。

1981年(昭和56年)以降に建てられた物件であれば、新耐震基準で建てられています。

1981年6月施行の新耐震基準では「震度6強~7程度の揺れでも家屋が倒壊・崩壊しないこと」と定められています。

一方、1981年6月以前に竣工した物件の場合、現行の耐震基準を満たしていない可能性が高いです。その場合、大地震時に倒壊する可能性を考慮し、賃貸需要が下がることも考えられます。

耐震補強工事を実施するとしても多額のコストがかかるため、コスト面・安全面を考慮して、新耐震基準物件を購入しましょう。特に1981年6月近辺に竣工した物件の場合、旧耐震基準・新耐震基準のどちらで建てられているかは要チェックです。

実質利回りで投資判断する

「表面利回り」ではなく「実質利回り」で投資判断することも重要です。

表面利回り(%) = 家賃収入(金額) ÷ 物件取得費(金額) × 100

実質利回り(%) ={ 家賃収入(金額) ー ランニングコスト(金額)} ÷ 物件取得費(金額) × 100

不動産会社に掲示されている利回りは、表面利回りであることが多いです。

しかし、実際に手元に残る金額は実質利回りでなければ判断できません。

特に中古マンションの場合は、修繕費などのランニングコストが多く発生することも考えられるため、実質利回り計算は欠かさないようにしてください。

売り時を逃さないようにする

不動産投資では家賃収入(インカムゲイン)も重要ですが、売却益(キャピタルゲイン)も重視しなければなりません。

特に中古マンションの場合は出口戦略を誤ると、入居者が付かない赤字体質の築古物件として保有し続けることになります。

売却益が狙える状態であればいつでも手放す心づもりで物件購入し、売り時を逃さないようにしましょう。

中古マンション投資は不動産投資デビューにオススメ

中古マンション投資は比較的少額から始められるため、不動産投資初心者にもオススメの手法です。

しかし、初心者向けといっても、リスクが小さい訳ではありません。

この記事で紹介したリスクと注意点・ポイントを意識して、まずは購入候補物件を探してみてください。

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